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誰も 聞いてない 話を する

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たった一行、本を読む

 本を読み通すのが苦手だ。精読するのも苦手だ。 「読み始めたからには、最後までしっかり読まなければ」などという考えが頭を過ぎると、途端に本を読むことが息苦しく感じられてしまうからだ。  けれども、本が好きだ。本屋が、図書館が大好きだ。本好きの人には怒られてしまうかもしれないが(この考えがまた私を息苦しくするわけだが……そして恐らく、そんな本好きの人は実際には存在しないわけだが……)私は本に囲まれて暮らすのが、いつでも安心して本が手に取れる場所がある街に暮らすのが大好きだ。

    • あるのはいつも、そこにラブだけ

       思えば物心がついた頃からずっと、二次創作小説を書いている。誰かに読まれることもあれば全く読まれないこともあるけれど、そんなことはお構いなしに書いている。  理由は単純で、書くと自分が「癒やされるから」。  プラトニックなものもポルノも書く。幅広い作風で書く、と言いたいところだが、書けるものと好きなものの範囲が極端に狭いので、人様から見たらどれも同じにしか見えないような話をずうっと書いている。飽きもせずに書いている。  二次創作とはつまり既存のキャラクターを用いた

      • 図書館の開店ダッシュ

         仕事を休んでもうすぐ三ヶ月になる。  二月初頭のある朝、いよいよベッドから起き上がれなくなって、会社に休みますと電話をする気力を振り絞ることもできなくなって、家族に「私の代わりに会社を休みますと連絡してほしい」と息もたえだえに懇願したあの瞬間から、ずっと仕事を休んでいる。  心療内科で受けた診断は適応障害で、初めて受診した日に「月末まで休養を要する」という旨の診断書をもらってからこっち、「休養を要する」日数を毎月更新しているような状況だ。  会社に「休みます」とたった一

      たった一行、本を読む