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行政のデジタルシフト

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行政手続のデジタル化、サービスデザイン、ユーザーテスト、5つのレス(ペーパーレス、FAXレス、はんこレス、キャッシュレス、タッチレス)など
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記事一覧

行政手続デジタル化 78.9%!オンラインでできる手続がどんどん増えています

「行政手続」というと、役所の窓口に並んで対面でやり取りするイメージがありませんか? そのイメージが現在、大きく変わってきています。 東京都では、全行政手続のデジタル化を進めています。 これは、シン・トセイ戦略に掲げる「サービスデザイン徹底プロジェクト」の取組のひとつです。 これまで紙や対面などのアナログ形式でしかできなかった行政手続をデジタル化して、どの行政手続もオンラインで申請できるよう、行政手続デジタル化率100%達成(※)に向けて全庁的に取り組んでいます。 ※都の裁

「学びの拠点」、作りました。東京デジタルアカデミーポータルサイト

急速なデジタル化が進む現在、地方自治体でも職員のデジタル力向上が大きな課題となっています。 東京都では、2022年から「東京デジタルアカデミー」を開設し、東京都職員に加え、行政サービスの最前線を担う区市町村職員のデジタル力向上に向けた取組を進めています。また、2023年には、ポータルサイトを開設し、コンテンツの拡充を進めています。 今回は「東京デジタルアカデミー」の取組内容や想いなど、担当職員の声をお届けします。ぜひご覧ください! 「学びの拠点」を作る。担当者インタビュ

都庁の当たり前を変える!東京都契約請求システムが稼働します

東京都では、これまで「当たり前」となっていた業務や仕組みを根本から見直し、デジタルを活用して都政のQOS(サービスの質)を向上させる取組を進めています。 その取組のひとつが、「東京都契約請求システム」の構築です。 紙の契約書・請求書を前提とした従来の契約事務では、押印や対面での対応が必要であり、事業者・職員双方にとって負担となっていました。新しく稼働する「東京都契約請求システム」は、契約から支払いまでの一連のプロセスをオンラインで完結させることで、事業者の負担軽減や利便性向

「デジタルで便利になった!」という実感に向けて。 東京デジタルファースト推進計画(第二期)※意見募集は締め切りました

東京都では、2024年1月に策定した「シン・トセイ4」に基づき、デジタルで行政手続・サービスが「便利になった!」と都民・事業者の方々に実感してもらえるように様々な取組を進めています。 都民や事業者の方々との接点である行政手続をはじめ、様々なやり取りの更なるデジタル化に向けて、「東京デジタルファースト推進計画(第二期)」(計画期間:2024年度から2026年度まで)の素案を取りまとめました。 今回は、「東京デジタルファースト推進計画(第二期)」の素案について、概要をご紹介し

すべてのサービスをユーザー目線に。サービスデザイン徹底のために都庁ではじめたこと

東京都では、都民の皆様によりよいサービスを提供するために、「サービスデザイン」を徹底する取組を進めています。 今回は、担当職員へのインタビューなどを通じて、都庁がサービスデザイン徹底のために取り組んでいることについてご紹介します! そもそも「サービスデザイン」とは?「サービスデザイン」は、企画・開発段階から、都民の方など、利用者との対話を徹底することで、要望や期待に沿ったより使いやすいサービスの提供を目指す取組です。つまり、サービス提供者の視点でデジタルサービスを作るので

ユーザーテストガイドラインをバージョンアップ!~都庁で「サービスデザイン」を徹底するために~

すべての行政手続のデジタル化など、都政のDXの推進にあたり、私たちが目指すのは、単なるデジタル化ではなく、QOS(Quality of Service)の高い、すなわち、誰もが使いやすく、品質の高いデジタルサービスの提供です。 そうしたより良いサービスを創るには、利用者(ユーザー)中心でサービスを設計する「サービスデザイン」の取組を徹底することが大切です。 そのため都庁では、職員が遵守すべき共通の価値観である「デジタル10か条」の1番目に「顧客視点でデザインしよう」を掲げ

ユーザーの声に耳をすませて。東京都水道局アプリは改善を続けています

東京都水道局では、東京都のほぼ全域(島しょや一部の市・村を除く)を給水区域とし、給水人口は約1,367万人、一日最大配水量は約443万㎥で、ロンドン、ニューヨーク、パリなどの各国主要都市の水道事業を上回る規模で、安全でおいしい高品質な水道水を24時間365日、休むことなく供給し続けています。 2022年10月、そんな水道事業の約1,367万人のお客さまサービスを向上させるため、水道に関する各種手続きがスマートフォンで簡単スピーディに完結する新たなアプリ、「東京都水道局アプリ

「政策って、デザインだ。」都庁職員みんなで実践する #デジタル10か条

2022年3月、都民のみなさまに品質の高いデジタルサービスを継続的に提供していくため、すべての職員で共有していく「価値観」として、「デジタル10か条」を都庁としてはじめて定めました。 この10か条はもちろん作って終わりではなく、職員に広く知ってもらい、理解いただくことが不可欠です。そこでこのたび、こんなポスターを作成しました。 今回のnoteでは、担当のデジタルサービス局の幸田さんと高松さんにお話をうかがい、このポスターを入り口として「#デジタル10か条」についてご紹介し

東京都の行政サービスデジタル化を「ユーザー視点」から見る(宮坂学さん・巻嶋國雄さん)【RESEARCH Conference 2022 レポート】

より良いサービスづくりの土壌を育むために、デザインリサーチやUXリサーチの実践知を共有し、リサーチの価値や可能性を広く伝えることを目的として5月28日にオンラインで開催された「RESEARCH Conference 2022」。 本記事では、Opening Keynoteである東京都副知事・宮坂学さんの「行政も使いやすいデジタルサービスが作れることを証明したい」と、東京都デジタルサービス局デジタル改革担当部長・巻嶋國雄さんの「東京都のユーザーテスト浸透に向けて ~テストしな

【RESEARCH Conference 2022】 当日レポート

こんにちは、RESEARCH Conference事務局です。 みっちりとリサーチについて語り合う1日だったRESEARCH Conference2022について、ざっくりと振り返っていきます。各セッションについては、少しずつ詳細な記事化をしていくほか、参加いただいたみなさんのレポートについても順次追加していきます。それではどうぞ! RESEARCH Conferenceとは?RESEARCH Conferenceは、2022年5月28日(土)10:00〜17:00で開催

55%削減を達成した都庁のペーパーレスのこと

都政の構造改革では「5つのレス」として、ペーパーレス、FAXレス、はんこレス、キャッシュレス、タッチレスを推進しており、改革の進捗をダッシュボードで毎月「見える化」しています。 2021年度における都庁の「ペーパーレス」の進捗は、コピー用紙の調達量が2016年度比で55%削減という結果となり、目標としていた50%削減を達成することができました。 2020年10月の記事では、50%削減による効果であるコピー用紙1億枚は、積み上げると高さが約9,000m、世界最高峰のエベレス

都立動物園、庭園、公園でキャッシュレス推進中!都民利用78施設の入場料等のキャッシュレス化が完了しました

都政の構造改革では「5つのレス」として、ペーパーレス、FAXレス、はんこレス、キャッシュレス、タッチレスを進めています。 「キャッシュレス」では、すべての都立施設において、クレジットカード、電子マネー、QRコードの原則3つの決済手段を導入し、入場してから退場するまでの様々なシーンをキャッシュレスで過ごせる環境を実現することを目指しています。 その第一歩として、都民のみなさまが多く利用する78施設を対象とし、その入場料等をキャッシュレス化させることを2021年度までの目標と

「テストしないものはリリースしない。」都庁でユーザーテスト、実施しました。

「テストしないものはリリースしない」を合言葉に、都政の構造改革推進チームでは、本年9月1日、都庁職員向けの「ユーザーテストガイドライン」を公開しました。 都民の利便性を上げ、行政の効率化を進めていくためには、ウェブサイトやアプリ、システムなどデジタルサービスの導入が急務ですが、私たちが目指すのは、単なるデジタル化ではなく、QOS(Quality of Service)の高い、すなわち、誰もが使いやすい、品質の高いデジタルサービスを開発することです。 そのためには、リリース

行政と紙とファクシミリ

ファクシミリ(FAX)の利用度(正確には紙での利用度)が基準値2019年比で約95%にまで減ってきた。 FAXそのものは誰もが利用できる簡単さのある素晴らしい技術です。あまりに便利すぎて万能が故に、本来であればファックスではない技術や方法でやりとりする方が効率性が高いことにまでファックスを多用しているのが行政の現実です。 昨年の4月頃に、患者さんの数が急増した際に、保健所からのファックス連絡の業務フローが破綻して問題になりました。感染者数が少ない段階ではファックスという技