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DailyINPUT|体験デザインブランディング コトの時代の、モノの価値の作り方

高橋広野です.本日はこちら.

モノからコトの時代へ.懐かしくもあり,新しくもあるような「まちあるき体験」をつくってみたい。現代でいかにしてそんな体験を生み出せるか思考中です.

1.ブランドと体験

・ブランドは,企業の人となり「企業らしさ」を規定する,ブランド・アイデンティティ(=BI)を軸に構成される.
・コーポレート・アイデンティティ(=CI)は,BI を象徴するシンボル.
・ヴィジュアル・アイデンティティ(=VI)は,BI の見え方を規定する.

「日産らしい空間」のトーン&マナー

・ブランド空間のデザイン開発には,ブランドのトーンやフィロソフィを忠実に可視化する必要がある.
・構成要素は,働くスタッフの雰囲気や,店内のBGM,什器やツールのディテール,時には香りに至るまで.→ヒト・モノ・空間

顧客は「体験(コト)」の豊かさにお金を払っていて、そのクオリティに応じて値段がついている。

・ブランドの体験をデザインする.

・宿泊できる機能を売っているビジネスホテルと,18時間の滞在時間におけるブランド体験を売っている高級ホテルは,売っているものが異なる.

・体験とデザインはセット.
・「百聞は一見にしかず」,「百見は一体験にしかず」.
・五感を使った体験と,その情報拡散が,魅力を伝える手段となる.

リアルなブランド体験を構成する3つの要素
1.「ヒト」:接客(operation)
2.「モノ」:商品(product)
3.「空間」:空間デザイン(design)

体験シナリオの構築は、ブランド体験の精度を高める

2.体験デザインー企業のブランディング事例

・スターバックスコーヒーの体験デザイン
→「ザ・サードプレイス」(家でも学校でもない,第3の場所)
→モノ:カジュアルな「コーヒーの文化」を表すグラフィックデザイン,こだわりの「コーヒーの文化」を更に深めていく文化
→ヒト:「コミュニティの場」とも言える接客体験
→空間:ほのかなクラフト感,居住性や安心感.

・青山フラワーマーケットの体験デザイン
→「ライフスタイル提案」
→モノ:商品を魅力的なインテリアとする
→ヒト:完成された花束を並べる.日常的な買い物マインドで入れる気軽な花屋.
→空間:アイキャッチ効果.楽しそうで華やかな店頭演出.壁面のレンガ,床材の石で落ち着いた印象.

・ドン・キホーテの体験デザイン
→「宝探しをするようなワクワク感,魔境感」
→空間:整理や情報の明確化とは真逆の技で魔境感をつくる
→モノ:「こんなもの誰が買うの?」
→ヒト:「ほったらかしのオペレーション」

・「星のや」の体験デザイン
→「集落」「星のや時間」

・ナインアワーズの体験デザイン
→「9時間の体験」

・Nespressoの体験デザイン

3.ブランディングにおけるデザインとプレイヤーの役割

デザインとはブランドの可視化である

・デザインは,ターゲットとともにある.

4.体験デザインのつくり方

1.ブランド共有フェーズ
→ブランドを明確にするまたは共有する
2.コンセプトフェーズ
→体験価値をつくる
→ヒト・モノ・空間の3つの要素をビジュアライズする
3.プロトタイプデザインフェーズ
→体験シナリオを構築し,仮想空間におけるデザインをパッケージ化する
→具体的なデザインを始める
4.実施フェーズ
→実施の条件に合わせて,プロトタイプの具体化を行う
5.マネジメントフェーズ
→ブランドを維持するためにマネジメントする

1.ブランドマニュアル
2.社員の意識改革
3.持続的な,人材に対する取り組み

5.体験デザインの実践ー「一番搾りフローズンガーデン」

6.デザインイノベーションへの挑戦ー「表参道布団店。」

おわりに

日本でも、デザイン経営の時代は始まっています。

・デザイナーが,作品づくりだけに没頭する時代から,経営者のパートナーとして,デザイン発想の舵取りを行う時代へ.


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