こうたろう0623

福岡県在住。ホームレスの方の(自立)支援を仕事にしています。メジャーリーグのニュースを…

こうたろう0623

福岡県在住。ホームレスの方の(自立)支援を仕事にしています。メジャーリーグのニュースを見るのが最近の楽しみです。ガイアの夜明けとかカンブリア宮殿なんかもよく見ています。

最近の記事

Tさんとの思い出

 駆け出しの相談員のとき  Tさん(50代・男性)を担当した  うちは禁酒の施設  Tさん、何と施設内で酒盛りをした  酒盛りって!  隠れて飲むのはまだ分かる  だけど、堂々と酒盛りってどういうこと?  幸い?酒盛りは1回ですんだ  「俺、ちゃんと仕事するから」  「電気工事士なんだからな」  と、誇りを持って言われた  私が電気工事士の求人を見つけて、一緒に面接に行った  彼は面接で給与の交渉をはじめた  採用してくれるだけでいいと私は思っていたのに、  こん

    • 笑う

       人前で話すのが苦手だった  早口になったり、かんでしまったり、頭が真っ白になったり  人前で話さざるを得ない立場になって  不安でしかなかった  今日は200人を前にして話す  講演時間は90分です・・・  え!90分ってありえない長さ・・・  もう笑うしかない  分からんけど、笑っていたら緊張がほぐれた  とにかく、話した  しばらくして、  「すごく分かりやすかった」  「興味がわいてきたので、見学に行きたい」  「話を聞いて、涙がこぼれた」    ええ?ぼ

      • 言われなくても、する

         今日、入居中のある方に提案をした  「〇〇をするために、△△を購入しませんか?」  「少々お金はかかりますけど、きっと便利になりますよ」  その方の顔がぱっと明るくなったのが分かる  「そんな手があったのか」  という感じ  「私のために考えてくれてありがとう」  「私、それを買いたいです。嬉しい」  と言われ、本当に嬉しそうだった  利用者の訴えがあって、  「それはダメです」とか  「それはいいです」とか  言うだけの相談員は少なくない  言われなくても

        • オープン・シェア革命

           「自分の技術を自分のものだけにしておくのはもったいない」  今日、日米通算200勝したダルビッシュ有投手のことば。  彼は、多彩な変化球を全部、惜しげもなく動画で公開している。  隠して自分のものだけにしたい、  と思ってもおかしくない。  公開することで、多くの選手が技術を学び、  さらに進化した技術を学ぶという  “成長の好循環”  が生まれている、という。  ダルビッシュ選手、200勝、心からおめでとう。  ぼくも技術を公開しよう(笑)

        Tさんとの思い出

          仕事あっての日曜日

           うちはホームレス支援施設  ほとのどの人は、入所するときは無職  言ってみれば、毎日が日曜日  だけど、日曜日を満喫しているわけではない  将来が不安で  焦る気持ちもある  「また就職できるのだろうか?」  再就職を果たした人がしみじみ言った。  「毎日が日曜日のときは、全然楽しくなかった」  「だけど仕事をはじめて、日曜日が楽しみになった」  「身体が元気なうちは、ずっと働きたい」  仕事あっての日曜日

          仕事あっての日曜日

          クオリティよりもスピード

           仕事をするとき、心がけていること  なるべく迅速に応答すること  早くてクオリティも100%なら文句のつけようもないが  早いなら、クオリティが70%でもいいと考えている  待たせておいてクオリティが70%なら、やっぱり早い方いい  締め切り間際に提出するのは好きではない    早く応答したら、打合せの時間もあるから、  「対話」するなかで、クオリティが高まる  やっぱり、ここでも大事なのは「対話」  その時間を確保する

          クオリティよりもスピード

          友達

           うちはホームレス支援施設だから、  身寄りのない方ばかりが生活している  病気がちの人が多い  入院すると、最低でも緊急連絡先  今でも身元保証人を求められる    誰もサインしてくれる人がいないので  「緊急連絡先になってください」  とお願いされることは多い  続柄をなんて書こうかなと考えた  施設職員と入居者、というのもなんだから、  「友人」  と書いておいた。  そうしたら、その方がすごく嬉しそうにやってきた  「友達って書いてくれて、俺、涙出ました」

          オンとオフ

           ちょっと疲れたなと感じたので、有給休暇を取得してお休みした。  と言っても、完全オフではない。    メンタルヘルス関連の情報を見ると、  オンとオフは完全に分けたほうがいいみたいだけど。  ぼくの場合、平日に1日休んだら、  メールの受信トレイがパンパンになってしまう    休み明けが大変だから、家でこなした方が気持ちが楽  幸い(?)、マジックコネクトという優れモノで、  在宅ワークができてしまう  だいたい、携帯にもメールは飛んでくるし  施設という性格上、日

          大事にされている

           子どもにとって大切なこと  成長の過程でいろいろな体験をすること  知識やスキルも大切  でも、何よりも大切なのは  「大事にされている」  という実感ではなかろうか、と考えた  さて「大事にされている」とはどんな時に感じるのか?  何かの節目で分かればいいのか?  毎日、お花にお水をあげるようにしてみようと考え、  毎朝、抱きしめて(ハグをして)、声をかけることにした  朝、出勤前に  「パパ、Mくん、大好きだよ」  とハグをする。  そうすると  「

          大事にされている

          分けても減らないもの

           不適切な養育を受けて苦労していたAさん。  高校に行きたかったのに、進学させてもらえなかった。  今、うちの施設に避難して生活している。  介護職員初任者研修を受講した。  一度目の試験は不合格。  今日、二回目の試験で見事合格!  今から、介護のバイトをして経験を積む。  そして、高卒認定の試験を頑張る予定。  今日、担当の相談員と喜びを分かち合った。  喜びは、分けたら減るどころか、増える増える。  がんばれ、Aさん。

          分けても減らないもの

          「大丈夫ですか?」は言わない

           具合の悪そうな人に 「大丈夫ですか?」 とは聞かないようにしています。  「大丈夫ですか?」 と聞いて、  「大丈夫です」 と答えられたら、それで終わってしまいます。  このようなときは、開かれた問い(オープンクエスチョン)がいいと思います。  「体調はどうありますか?」 と聞くと、  「少しだるいです」  「熱っぽいです」  などと答えれてくれて、様子が把握しやすいように思います。  睡眠のときは、  「眠れていますか?」 と聞くと、  「大丈夫です」 な

          「大丈夫ですか?」は言わない

          反省はひとりでも出来るが、更生はひとりではできない

           「反省はひとりでも出来るが、更生はひとりではできない」  と言われる。  罪を犯した人が、  「あの時は、本当に申し訳なかった」  「もう犯罪は絶対にしません」  と言っていたのに、また万引きした。  そのとき、  「裏切られた」  「あれは嘘だったのか」  と言われるのを聞いたことがある。  でも、あのとき反省したのは、本当だったと思う。  ただ、あの反省を持続させる環境がなかった。  人は弱い。  ただ反省を迫るのではなく、  やり直しをサポートする体制

          反省はひとりでも出来るが、更生はひとりではできない

          おもてとうら

           ぼく、仕事が遅いんです   ゆっくり丁寧にされていますよ  ぼく、コミュニケーションが得意ではありません   穏やかな性格だから、安心できるな~  ぼく、勉強はあまり得意ではありませんでした   でも、絵はすごく上手だよ  うちの施設に来る人は、大抵、自己評価が低い。  長所と短所は表裏一体のことが多いし、  いいところをきちんと伝えていきたいと思う。

          おもてとうら

          肩書や権威は利用する

           「あの人、どうしてもうんと言ってくれないんです」  同意してくれないと困ることを、同意してくれない。  担当相談員からのそんな相談。  「では、ぼくから話してみようか」    少し話したくらいで「うん」と言ってくれた。  相談員は驚いて  「なんで施設長が話をしたら、うんと言ってくれたのですか?」    「肩書とか権威に弱い人はいるからね」  「例えば担任の先生が言ってもダメだったのが、校長先生が話したら分かってくれたとか」  「ぼくなら、いつでも利用してください」

          肩書や権威は利用する

          仕方なく来ている

           私が勤務するのは地方にあるホームレス支援施設。  入職したばかりの職員が、ある入居者についてあきれた感じでこんなことを言った。  「あの人、やる気がないんですよね。ふぅ~」  私。  「それはそうですよ」  「だって、ここに来たくて来てるんじゃないんですよ」  「とうとうこんなところ(ホームレス支援施設)まで、来ちゃったよ」  「ぼくも落ちぶれたなぁ~」  「ああ、今からどうしよう」  「2年前までは、大きな会社で働いていた。退職して、離婚して、家族離散になって、一

          仕方なく来ている

          オンライン 

           コロナ渦を経験してから、オンライン会議とか研修が増えました。  会場まで時間とお金をかけて行かなくてもいいので、かなり便利。  ただ、リアルな対面とオンラインはちょっと違うなと感じています。  まず、空気感というか雰囲気が掴みにくい。  相槌を打つと混声するので、パソコンに向かってひとりしゃべることになりがち。  視線があうことがない。  相手が画面オフだったら、なおさら話しにくい。  オンラインは便利ですが、人と人が直接会うのって、大事なんだろうなと思う。

          オンライン