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見方を変えて、「自分の時間」を作り出す

勉強を教えない塾に通っている30代男性のお話です。
その人は人当たりが良く、人からいろんな相談や依頼を受けていました。頼まれると断れず、つい自分を後回しにしてしまいます。人からは頼りにされていましたが、彼としては「自分のための時間」が確保できずにいました。

「本当は、もう少し長期的な視点で考えたいのですが……」

・何も予定が入ってないのに断るのは悪い
・オフの日を作ってもかえってソワソワする
・気になって予定を詰めて、後から苦しくなる

前もって予定を空けても、人から急な頼みが入るとつい埋めてしまいます。毎週、毎月、いろんなアイデアを試してみるものの、「自分のための時間」はなかなか確保できませんでした。

きっかけは、「断るパターン」の分析

勉強を教えない塾で1ヶ月の振り返りをしながら、課題を共有していた時のこと。他の参加者から意表を突いた質問が飛んできました。
「逆に、きちんと断れる時はどんな時ですか?」

彼は振り返りのシートを見ながら考えました。

・他の人との予定や仕事が既に入っている時は断っている
・明確な期限や締切に追われている時は後回しにできる
・塾やカフェにいる時は自分のことに集中できている

断るパターンを分析していくことで、断れないパターンが見えてきました。
「手帳に何も書いてない日、OFFと書いている日が問題みたいです」
「それなら、書き方を変えて、既に予定が入っているように見せるのはどうでしょう?」
彼はハッと気付き、早速違う言葉を手帳に書き込みました。

大事な予定だと思えば、人は時間を確保する

「すみません、その日は大事な『会議』が入ってまして……」

何も予定が入っていない日は、「会議」の日。
手帳の書き方を変えることで、彼は自分のための時間を確保できるようになりました。会議なら大事な予定だと思えるから、断りやすくなります。議題も考えるので、考えごとの中身が濃くなります。

ただの空白、何もない時間を「会議」と捉え直すことで、彼の見方は変わり、行動が変わりました。

予定がないのに断るのは相手に悪いけど、「会議」と思えば断れる。

その後、彼は適度に自分の時間を確保しつつ、人からの相談や依頼があれば喜んで引き受けられるようになりました。自分を大切にする時間が増えたことで、人のことももっと大切にできるようになったみたいです。

人生の貴重な時間、二度と戻らない時間だからこそ、大切にしたいですね。「見方」を変えれば、行動が変わる。より良い考え方・捉え方を身につけていきましょう。


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