コウガイビル

ここでは主に哲学や文学の解説・紹介や、 考え事、創作物を発表していく場になると思います…

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ここでは主に哲学や文学の解説・紹介や、 考え事、創作物を発表していく場になると思います。 できる限り専門的でない平易な文章を心掛け、 文章を読むことが好きな人は勿論、あまり 好きではない人でも楽しめるコンテンツ にしたいと思っています!

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最近の記事

外は雨。小鳥たちは何を思うのだろう。

    • 私は記憶を手繰る度…

      私はなんでも、思い出します オタマジャクシの足、トンボの赤茶けたいろ、 図書館の外で、シロツメクサを見ていたあの時 みんな、みんな、思い出します そして、その度、淋しくなります もう二度と、あの時は訪れないから もう二度と、あのしあわせは来ないのだから あの幸福は、去ってしまったのだから 私には、もう幸せなんて、訪れないでしょう 私には、もう人を愛する時は、来ないでしょう 全ては、悪い、夢のようでした 街の灯とともに、時は、撫ぜて行きました 時は、ただ、流れてゆくもので

      • 影法師

        太陽は暗く病み すでに薔薇の季節は過ぎ去った 晩夏の夜は蒸し暑い 長く寂しい旅から戻っても 僕を迎えてくれる者は誰もいない 僕の心は陰鬱に語りかける また旅へ出ようと ここは僕の場所では無いと 家の中は静まり返り 死神が歩き回るかのよう 旅を続ける時が来た ただ僕の心がためらっている 夜の風は木々を揺らし 他には死んだ沈黙があるばかり

        • 孤独、慰めのない、孤独。

          人は皆、他人に対する恐怖を抱えながら、それを隠して生きているのだろうか。 そうなのであれば、何故皆、発狂することもなく耐えていけるのだろう。 私には、他人が怖い。 しかし、一人になるのも同じくらい怖い。 人には誰でも裏がある。 それは人間が社会で生きていく上で当然のことである。そして、自分を見ていて何よりもよく分かる。 表では仲睦まじく、冗談ばかりを言い合い、 喧嘩などしたこともない。しかしそれは外面、心中は互いに相手を蔑み、 憎み、それと同時に同じ程恐怖している。

        外は雨。小鳥たちは何を思うのだろう。

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        • 妄想風味
          7本
        • 日記風味
          1本
        • 哲学風味
          3本

        記事

          冬の到来

          花は枯れて沈んでいる 僕のかつての幸福は葬られた 空が泣いている 孤独な星々が青白くまたたき それもやがて灰色の中に沈んでゆく もう僕は歌う事もできない 黄金の弦は損なわれた 冬の初めのひどい寒さに 僕の心は耐えられなかった 黒い木々は悲しげに揺れ 美しい小鳥たちは飛び去った

          夢の話

          今から幾年か前、私は必死の思いで眠りについていた。夢を見るためだった。 当時の私には夢が全てであり、現実の全ては私を痛めつける拷問だった。 不思議なことに、夢の中では母の胸の中にいる様な安心感がある。 その感覚は私の唯一の拠り所であるとともに、唯一の内的真実だった。 あの頃に見た夢を私は今でも鮮明に思い出す時がある。 そのうちの一つがこんな夢だった。 私はある海沿いの街にいた。街の中には大きな学校があり、 そこに行かなければならないと不意に思った。私は歩いて学校まで向か

          自分自身を無にするということ。

          人生とは、下降運動である。この世に生まれ落ちたその瞬間から、その身が汚泥へと成り果てるその時まで、人は絶えず下へ、下へと落下を続ける。この力は、「重力」のようなものである。 いかにしてその力から逃れられようか。 いかにしてその力から免れられようか。 ーただ、「恩寵」によってのみ、である。 「恩寵」とは、満たすものである。 しかし、恩寵を迎え入れるには擬似的な真空状態が必要である。それは、全てを捨て去ることによって実現される。何かしら絶望的なことが生じなければならない。真空状態

          自分自身を無にするということ。

          愛するものを、自らの手で作り上げたいという欲求は、神を模倣しようとしていることに他ならない。 しかし、それは偽物の神である。

          愛するものを、自らの手で作り上げたいという欲求は、神を模倣しようとしていることに他ならない。 しかし、それは偽物の神である。

          他者を通して、自分自身を愛するということ。

          人は、自分自身を愛することはできない。 わたしたちは、ただ他のものを愛することが できるのみなのである。 ここに、わたしたちの悲惨がある。 他者が私たちを愛しているから、わたしたちは 他者を愛さなければならぬのではない。 他者が私たちを愛しているから、わたしたちは わたしたち自身を愛さねばならぬのである。 この回り道がなければ、どうして自分自身を 愛することが出来よう。

          他者を通して、自分自身を愛するということ。

          究極の疑問、「人を殺してはいけない理由」。

           こんにちは〜!コウガイビルと申す者です〜! 今回は、皆さん一度は考えたことがあるのでは ないでしょうか、 「なぜ人を殺してはいけないのか」という疑問について、様々な哲学者の考えを用いて考察してみたいと思います! 思春期の子供達が自分自身に酔いしれて発言する為か、ろくな解を与えられず、「厨二病」と一蹴されることの多いように思えます。 しかし、突き詰めて考えていくとなかなか面白い疑問だったので今回記事にしてみました。 是非最後までお付き合いください! それでは早速、本題に入

          究極の疑問、「人を殺してはいけない理由」。

          道徳、倫理、哲学、そして思想(前編)

          はじめに  こんにちは!コウガイビルです! 今回の記事は多くの人が勘違いしていそうな4つの言葉の「哲学的」な意味について。 なかなか興味深い話題なので、是非最後まで読んでくれると嬉しいです。 それでは、いきなり本題に入っていきます。 似ているようで異なる4つの単語  表題にもなっているこの4つの単語について、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。 これを読んでいる皆さんの中でも何となくしか 区別出来ていない場合が多いのではないかと思います。(私もつい先日までそう

          道徳、倫理、哲学、そして思想(前編)

          自己紹介がてら趣味のお話

          ごあいさつ 初めましての方もそうでない方もこんにちは〜! コウガイビルと申す者です〜! この頃暇を持て余していたので、 Twitterのフォロワーさんからのお薦めもあってnoteを始めてみました。 ここでは主に僕の趣味である哲学や文学の紹介や 解説、また読了本の感想なんかも上げていけたらな〜という風に思っています! あと、僕は絵やイラストを描いたり、 ピアノを弾くことなんかも大好きなので、 雑多に活動していこうと思います! Instagram:@kougaibiru Tw

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