凪平コウ@古典・歴史愛好家

日々感じたことや思ったことを、古典・歴史に紐づけて徒然なるままに発信中。ほっとしたり、…

凪平コウ@古典・歴史愛好家

日々感じたことや思ったことを、古典・歴史に紐づけて徒然なるままに発信中。ほっとしたり、学びになったり、何となく前向きになれるような記事を目指しています | 専攻は中国古代史 | 日本の歴史も好き | 博物館学芸員資格あり | Amazonアソシエイトに参加しています

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【概要】 ・皆様の視野を広げるような古典・歴史の知恵をお届けするメールマガジンです。 【活動方針】 ・無料版では取り上げていない古典・歴史書をメインに取り上げます。 ・皆様の気づきや学びにつながる記事をお届けします。 ・普段の記事よりも古典・歴史の比重が大きめです。 ・古典や歴史を身近に感じていただけたら嬉しいです。 【更新頻度】 ・月に2~4回程度を予定しています。 【おすすめの人】 ・無料版の記事を読んで、さらに学びを深めたいと思った方 ・普段ご紹介している古典以外の知恵にも触れてみたい方 ・大人の教養を身につける一歩を踏み出したい方

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固定された記事

日々の小さな学びの習慣が、あなたの才能を磨く砥石となる(『荀子』性悪篇)

今回取り上げるのは『荀子』性悪篇からの言葉。 鈍い刃物でも、砥石で磨かれることによって必ず鋭くなる、という意味。 「鈍い刃物」というのは、人の生まれ持った悪の性…

口撃してくる人は相手にせず、礼節を持って対応してくれる人と会話しよう(『荀子』勧学篇)

今回取り上げるのは『荀子』勧学篇からの言葉。 やたらと人と争いたがる人とは、一緒に語り合ってはいけない、という意味。 ここでいう「争い」とは口論のことです。 つ…

うまくいかないときこそ、一歩引いてみることが大切になる(『菜根譚』前集三十五)

今回取り上げるのは『菜根譚』前集三十五からの言葉。 行こうとしているのに行けないときは、まず自分から一歩引いてみるという方法を知らなければならない、という意味。…

人生を豊かにする中国古典の名言#62

【今日の名言】 どうして口達者というだけで人を用いたりするだろうか、という意味。 孔子が口下手な弟子を侮辱されたときに怒って反論した言葉です。 つまり、話し上手…

重要なときこそ平常心を忘れずに。焦ってもいいことはないのだから(陳師道「答無咎画苑」)

今回取り上げるのは陳師道の漢詩からの言葉。 物事に取り組む際には、焦って急かしてはならない。 手早くやろうとすると雑な間違いが多くなってしまうから、という意味。 …

自身の行動を変えることが、相手と周囲を変えることにつながる【教養を深める中国古典のお便り#12】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」12通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざま…

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期待を背負ったときこそ、自然体でいることを意識する(『荘子』達生篇)

今回取り上げるのは『荘子』達生篇からの言葉。 稷が走らせている馬は、(力を使い果たしているので)おそらく死んでしまうだろう、という意味。 つまり、限界を超えて無…

苦手なことがあって当たり前。それよりも自分の得意なことで輝こう【教養を深める中国古典のお便り#11】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」11通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざま…

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学び続けるために大切なこと(『論語』憲問篇)

今回取り上げるのは『論語』憲問篇からの言葉。 昔の学者は自己修養のために学んだものだが、今の学者は他人に認められるために学んでいる、という意味。 学びの目的に関…

皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日は特別展のお知らせです📢
記事はGW明けに再開しますね😊

あべのハルカス美術館では「尾張徳川家の至宝」が開催中です。
三代将軍家光の長女の嫁入り道具をはじめ、複数の国宝も展示されています🍀

https://www.aham.jp/exhibition/future/ieyasu/

重要なチャンスを逃さないために心がけるべき2つのこと【教養を深める中国古典のお便り#10】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」10通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざま…

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人生を豊かにする中国古典の名言#61

【今日の名言】 思い人は遥か遠くの地。私の思いを届けようとするこの一通の手紙は、千金にも値する大切なものだ、という意味。 「はるか遠くの地に出征している夫に手紙…

口先だけの人ではなく、発言に行動が伴う人に、私はなりたい(『論語』憲問篇)

今回取り上げるのは『論語』憲問篇からの言葉。 立派な人間は、自分の発言が自身の行いよりも大げさになることを恥じるものである、という意味。 孔子の言葉です。 つま…

社会的な評価よりも、まずは自分の健康を大切にしよう(『老子』十三章)

今回取り上げるのは『老子』十三章からの言葉。 大きな心配ごとに悩むのは、我々に身体があるからこそである、という意味。 これは「悩むのは身体が原因だ」と言っている…

人生を豊かにする中国古典の名言#60

【今日の名言】 控えめにしていれば失敗することは滅多にない、という意味。 「約」には「控えめ」という意味があります。 お金や物を無駄遣いしないように努めること、…

「十九本の矢」に込められた、一致団結して支え合うことの大切さ【教養を深める中国古典のお便り#9】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」9通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざま…

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日々の小さな学びの習慣が、あなたの才能を磨く砥石となる(『荀子』性悪篇)

今回取り上げるのは『荀子』性悪篇からの言葉。 鈍い刃物でも、砥石で磨かれることによって必ず鋭くなる、という意味。 「鈍い刃物」というのは、人の生まれ持った悪の性質を表現した比喩です。 また「砥石で磨く」というのは、後天的な学びによって、人の本性が良い方向へ成長することを表しています。 つまり、どんな人でも学びを進めることでより良い人間になれる、ということですね。 荀子の基本的な考え方は、「人は誰でも、後天的な努力と学習によって才能を開花させることができる」というもの

口撃してくる人は相手にせず、礼節を持って対応してくれる人と会話しよう(『荀子』勧学篇)

今回取り上げるのは『荀子』勧学篇からの言葉。 やたらと人と争いたがる人とは、一緒に語り合ってはいけない、という意味。 ここでいう「争い」とは口論のことです。 つまり、揚げ足を取ったり、皮肉を言ってばかりの人とは、共に語り合ってはならない、ということですね。 皆様は、ユダヤ教にある以下の教えをご存知でしょうか? 精神科医の樺沢紫苑さんは、この教えを「好意の1対2対7の法則」と呼んでいます。 どんなコミュニティでも、周囲の人々のうちの1割くらいは自分を嫌っているので、

うまくいかないときこそ、一歩引いてみることが大切になる(『菜根譚』前集三十五)

今回取り上げるのは『菜根譚』前集三十五からの言葉。 行こうとしているのに行けないときは、まず自分から一歩引いてみるという方法を知らなければならない、という意味。 人生で行き詰まったときの対処法に関するアドバイスです。 つまり、物事が思うように進まないときは、あえて一歩引いてみて、一度落ち着いてから取り組み直しなさい、ということですね。 人生には色々な難所があります。 仕事がキツかったり、人間関係で悩んだり、怪我や病気にかかってしまったり。 頑張ろうとしているのに、

人生を豊かにする中国古典の名言#62

【今日の名言】 どうして口達者というだけで人を用いたりするだろうか、という意味。 孔子が口下手な弟子を侮辱されたときに怒って反論した言葉です。 つまり、話し上手か口下手かという点だけで、その人の価値は決まらないのだ、ということですね。 私は人見知りで緊張しがちな性格なので、おしゃべりが得意な人にはちょっと憧れています。 「私も〇〇さんみたいに上手に喋ることができたらなぁ……」 と、他人と自分を比べて落ち込むこともしばしば。 なんとか改善しようとビジネス書を読んで

重要なときこそ平常心を忘れずに。焦ってもいいことはないのだから(陳師道「答無咎画苑」)

今回取り上げるのは陳師道の漢詩からの言葉。 物事に取り組む際には、焦って急かしてはならない。 手早くやろうとすると雑な間違いが多くなってしまうから、という意味。 つまり、大事な物事に取り組むときこそ、一旦落ち着いて慎重に対処しなさい、ということですね。 陳師道(ちんしどう、1053-1102年)は北宋時代の詩人・政治家です。 かの有名な蘇軾の教えを受けた秀才で、蘇門六君子の一人とされています。 詩の才能に恵まれていたものの、一首作るのに割と苦労するタイプだったそうで

自身の行動を変えることが、相手と周囲を変えることにつながる【教養を深める中国古典のお便り#12】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」12通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『資治通鑑』からお届けしました。 今回は、以前にもご紹介したことのある、『後漢書』を取り上げます。 『後漢書』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『後漢書』から、「自分を律し、行動でもって周囲の模範となるこ

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期待を背負ったときこそ、自然体でいることを意識する(『荘子』達生篇)

今回取り上げるのは『荘子』達生篇からの言葉。 稷が走らせている馬は、(力を使い果たしているので)おそらく死んでしまうだろう、という意味。 つまり、限界を超えて無理をしたりせず、いつでも自然体で取り組みなさい、ということですね。 今回の言葉をよく理解するために、『荘子』のエピソードをご紹介しましょう。 むかしむかし、あるところに東野稷(とうやしょく)という乗馬の名人がいました。 彼は自慢の乗馬技術を披露しようと、衛国の君主である荘公に会いに行きます。 お目通りが叶う

苦手なことがあって当たり前。それよりも自分の得意なことで輝こう【教養を深める中国古典のお便り#11】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」11通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『史記』からお届けしました。 今回は、以前にもご紹介したことのある、司馬光の『資治通鑑』を取り上げます。 『資治通鑑』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『資治通鑑』から、「完璧な人など存在しない」というお

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学び続けるために大切なこと(『論語』憲問篇)

今回取り上げるのは『論語』憲問篇からの言葉。 昔の学者は自己修養のために学んだものだが、今の学者は他人に認められるために学んでいる、という意味。 学びの目的に関するお話ですね。 自分の成長のために学ぶのか、それとも世間に認められるために学ぶのか。 学ぶ目的は人それぞれです。 ですが、今後も学びを継続していきたいのであれば、自分の本心に寄り添った理由を見つけておいた方が良いと思います。 学びの理由が自分の内側にあると、辛いときや苦しいときに踏ん張ることができるからで

皆様いかがお過ごしでしょうか? 今日は特別展のお知らせです📢 記事はGW明けに再開しますね😊 あべのハルカス美術館では「尾張徳川家の至宝」が開催中です。 三代将軍家光の長女の嫁入り道具をはじめ、複数の国宝も展示されています🍀 https://www.aham.jp/exhibition/future/ieyasu/

重要なチャンスを逃さないために心がけるべき2つのこと【教養を深める中国古典のお便り#10】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」10通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回は、以前にもご紹介したことのある、司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『史記』の太公望に関するお話から、チャンスを逃さずに行動するための心がけについて、学んでいきましょ

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人生を豊かにする中国古典の名言#61

【今日の名言】 思い人は遥か遠くの地。私の思いを届けようとするこの一通の手紙は、千金にも値する大切なものだ、という意味。 「はるか遠くの地に出征している夫に手紙を送ろうとする妻」を題材にしています。 送り手の切ない想いがひしひしと伝わってきますね。 昔の時代は、言葉一つを伝えることさえ、とても大変なことでした。 筆記具や手紙自体も高価ですし、そもそも文字が書けない人の場合は代筆を頼まなければなりません。 苦労して手紙を書いたとしても、その手紙がきちんと相手に届くか

口先だけの人ではなく、発言に行動が伴う人に、私はなりたい(『論語』憲問篇)

今回取り上げるのは『論語』憲問篇からの言葉。 立派な人間は、自分の発言が自身の行いよりも大げさになることを恥じるものである、という意味。 孔子の言葉です。 つまり、口先だけ立派な人ではなく、発言に行動が伴う人になりなさい、ということですね。 孔子は、発言内容よりも実際の行動を重視していました。 なぜなら、発言だけ立派でも、行動が伴わなければ意味がないからです。 孔子が生きた時代は、戦争や裏切り、下剋上が当たり前の時代でした。 そんな中、孔子が理想としていたのは仁

社会的な評価よりも、まずは自分の健康を大切にしよう(『老子』十三章)

今回取り上げるのは『老子』十三章からの言葉。 大きな心配ごとに悩むのは、我々に身体があるからこそである、という意味。 これは「悩むのは身体が原因だ」と言っているわけではありません。 むしろその逆で、「身体があるからこそ悩むことができる」と言っています。 つまり、すべての基礎は身体なのだから、何よりもまずは自分の健康を大事にしなさい、ということですね。 この章の表現は少し分かりにくいところがあるので、順番に見ていきましょう。 まず老子は、世の人々は寵愛や屈辱に関して

人生を豊かにする中国古典の名言#60

【今日の名言】 控えめにしていれば失敗することは滅多にない、という意味。 「約」には「控えめ」という意味があります。 お金や物を無駄遣いしないように努めること、という熟語である「倹約」は、まさに「約」が「控えめ」の意味で用いられている一例です。 しかし、今回の言葉で孔子が言いたいのは、もっと根本的な「人としてのあり方」の部分になります。 つまり、人として謙虚でありなさい、ということですね。 身の回りで良いことがあったり、仕事で大きな成功を収めたりすると、ついつい自

「十九本の矢」に込められた、一致団結して支え合うことの大切さ【教養を深める中国古典のお便り#9】

皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」9通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回取り上げる古典は、『資治通鑑』です。 『資治通鑑』は、北宋時代(960-1279年)の司馬光(しばこう)による歴史書になります。 『史記』とは異なり、編年体で書かれていることが特徴です。 編年体とは、いわゆる年表のような形式のこと。 「2024年4月に〇〇が××をした」というよ

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