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クラブ別戦力評価#30 FC町田ゼルビア

記事編集日:2023年2月14日

みなさん、こんにちは。
Jリーグ開幕のタイミングに合わせて、昨年も行いました戦力評価を行っていきたいと思います。
すでに、2023年に入り、ついにJリーグも開幕しました。
「クラブ別戦力評価」の第30回は、FC町田ゼルビア編です。
評価軸としては、「GK」から「FW」の各ポジション、そして「その他」として監督などのスタッフや継続性を「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」の7段階評価をしていきたいと思います。

移籍市場

ここまでの、移籍市場の動きを振り返っていきましょう。
画像は、Jリーグ公式の移籍情報ページのキャプチャになります。

<考察>

 監督が変わったこともあり、非常に活発な移籍市場を過ごしているイメージです。

 主力級の選手に限定すると、背番号10を背負っていた平戸選手が京都サンガF.C.へ個人昇格をしたほか、佐野選手が鹿島に、太田選手が新潟にそれぞれステップアップ移籍を実現しています。
 他にも、昨季は出場機会が少ないながらも実力は確かであったドゥドゥ選手や、菅沼選手なども移籍しています。

 一方の加入選手はとても豪華です。
 
 先日行われたカタールワールドカップにも出場し、Jリーグ選手で唯一のスコアラーになったオーストラリア代表のミッチェル・デューク選手を筆頭に、マリノスのプレー経験もあるエリキ選手を中国から。
 北九州で攻撃の軸でもあった高橋選手を清水から、磐田からは黒川選手、他にもグティエレス選手、チャン・ミンギュ選手、池田選手を獲得するなど豪華になっています。
 
 個人的には、山梨学院大学より加入した大卒ルーキーでありながら、昨季も出場していた平河選手は一年目から多くの出場機会を掴むと思っており、注目です。

評価

GK

GKです。

 昨季は、福井選手とポープ選手の併用と言える起用でした。 
 監督こそ変わっていますが、両選手とも残留しており、大幅な戦力ダウンはないと思います。

 新加入選手としては、ベガルタ仙台よりストイシッチ選手をフリー移籍で獲得しています。
 ストイシッチ選手は小畑選手などがいる仙台においては、なかなか出場機会をつかめていませんでしたが、出場した試合では安定したパフォーマンスを見せていた印象で、持っている実力は確かです。

 では、ストイシッチ選手が主力かというとそうではないかもしれません。
 J2の外国人枠は4人で、エリキ選手、デューク選手、グティエレス選手、チャン・ミンギュ選手との外国人枠争いもあります。

 GKに関しては、昨季のベースを残しつつも、ストイシッチ選手の獲得によって、J2主力級のGKが3人となりました。
 この層の暑さはなかなか真似できるものではなく、評価は『SS』としました。

DF

次にDFです。

 センターバックに関してですが、菅沼選手と岡野選手こそ退団していますが、出場時間数上位2人出ある深津選手と高橋祥平選手は残留しています。
 
 青森山田高校での黒田監督の采配的には、3バックを採用する確率は低いと思いますが、昨季の主力を残留させた上で、千葉からチャン・ミンギュ選手、金沢から池田選手、栃木からグティエレス選手とJ2の他クラブで主力であった選手を3にん獲得しています。
 昨年の深津選手、高橋選手を入れると、J2で主力級のDFが5人所属していることになり、J2でも屈指の陣容と言えそうです。
 
 実力面もさることながら、外国籍枠の関係でどのようなコンビになるかは不明ですが、この5人であれば、誰が出てもJ2で上位の守備陣を築くことが可能でしょう。
 
 また、青森山田高校時代の黒田監督の教え子でもある藤原選手も期限付き移籍で獲得しており、この守備陣に割って入るのは並大抵のことではありませんが、黒田監督のサッカーを知っているという点では他の選手にはないアドバンテージです。

 サイドバックに関しては、左右共に主力選手が残留しています。
 右の奥山選手、左の翁長選手に加え、昨夏に加入した太田選手が左サイドにいます。
 加えて、大卒ルーキーながら讃岐で印象的なパフォーマンスを見せていた右サイドバックの内田選手の獲得にも成功しています。
 
 センターバックと比べると、選手層が薄くなってはいますが、いずれにせよJ2でも上位と言えるメンバー構成であることは疑いようがなく、昨季42試合で50失点であった守備陣の更なる強化に繋がりそうです。

 守備陣に関してもどのポジションにおいても主力と呼べる選手が複数めい所属しており、全体を通してJ2でも上位の陣容であると思います。
 一方で、昨年からメンバーの入れ替えが多く、「継続性」という観点が若干おマイナス要素に見えたため、『S』評価にしました。

MF

次にMFです。

 背番号10を背負っていた平戸選手やサイドアタッカーの太田選手。ボランチで若くして出場機会を掴んでいた佐野選手が移籍するなど主力選手の慰留が叶わなかったポジションと言えます。

 そんな佐野選手が退団したボランチですが、大分トリニータより下田選手を獲得しています。
 川崎にも所属経験がある選手で、基礎技術が非常に高い選手です。
 加えて、戦術理解度も高く、「チームの頭脳」になることができる選手で、J1J2での経験が豊富という点もポジティブな要素です。
 
 プレースキックの精度にも定評があり、左足のプレースキックにも期待です。

 また、秋田から加入した稲葉選手も秋田では絶対的な主力としてチームに貢献していた選手で、こちらもいきなり主力になってもおかしくはない実力者です。

 高江選手、安井選手、宇野選手など他の選手は軒並み残留しており、特に青森山田高校で黒田監督と共闘している宇野選手のブレイクにも期待が掛かります。

 トップ下のポジションに関しては、昨季このポジションを置く場合は移籍した平戸選手が入ることが多かったです。
 チャンスを決め切る力もあれば、チャンス構築力もある選手で全体を通してJ2屈指のプレーメーカーになっていましたが、この度京都へ移籍することになりました。
 
 一方で、清水より加入した高橋選手にも期待が高まります。
 北九州でプレーした2021年まではいずれもJ2で屈指のゲームメーカーとして北九州の躍進にも貢献していた選手で、新たな攻撃の軸としての活躍が期待されます。
 いわてグルージャ盛岡より加入した奥山選手もこのポジションの選手で、高橋選手と併用になる可能性もありそうです。

 全体を通して、入れ替えが多いことは気になりますが、獲得選手の実力・実績は申し分ありません。
 一方で、監督こそ変わっていますが、ある程度の結果が「保証」されている平戸選手の退団は大きなダメージを与えると考え、評価は『S』としました。

FW

次にFWです。

 昨年の得点数は51と全く納得のいく数字ではなかったと思います。その中で、サイドアタッカーであった太田選手がアルビレックス新潟へ移籍しています。

 一方で、山梨学院大学より加入したルーキーである平河選手は、大学生であった昨季からJ2で出場機会を掴んでおり、新卒1年目となる今期から多くの出場機会を掴むことが期待されています。

 また、オーストラリア代表のデューク選手を岡山から、エリキ選手を中国から、黒川選手を磐田から加入させるなど、FW陣に関しては、全体的に大幅な戦力UPに成功している印象で、攻撃力の強化に期待が掛かります。

 評価としては、加入選手がチート級であることも踏まえて、『SS』としました。

その他

最後に「その他」です。

 多くの選手が入れ替わった今季、「継続性」という観点では不安しかありません。そして、監督も変わっている中戦略も変更があるでしょうから、チームがうまく機能するかに関しては最も不安が大きいクラブと言っていいかもしれません。

 黒田監督に関しても、青森山田高校の監督から異例の転身ということで注目を集めていますが、マネジメントが全く異なるでしょうし、不安が残ります
 ヘッドコーチにかつて鳥栖の監督を務めていた金明輝さんがいることはポジティブな要素ですが、全体を通して「経験不足」というのは不安が残ります。

 このようなことを踏まえて、評価は『D』としました。

フォーメーション

黒田監督は青森山田高校では、4-4-2、4-1-4-1、4-2-3-1、4-3-3など4バックの様々なフォーメーションを使ってきましたが、今回はその中でも4-3-3で予想しています。

 GKに関しては、福井選手、ポープ選手、ストイシッチ選手の実績十分な選手3人における横一線のポジション争いが起きそうです。
 ただ、外国人枠の関係でストイシッチ選手が主力になるには、実力以外の面も必要であるため、福井選手とポープ選手が残ります。
 最後は、昨季の出場機会をもとに選出しました。

 センターバックコンビに関しては、昨年の主力である高橋祥平選手と深津選手のコンビが残留しています。
 しかし、監督が変わったこともあり戦術理解という観点でのアドバンテージはないので、0ベースからのポジション争いでしょう。
 
 その中で、実績や実力を見るとチャン・ミンギュ選手(←千葉)、グティエレス選手(←栃木)、池田選手(←金沢)、高橋祥平選手の争いになりそうな気がします。
 個人的な印象としては、体が強い選手をよく採用するイメージがあるので、チャン・ミンギュ選手とグティエレス選手を予想しています。
 他にも、浦和から期限付き移籍で加入した青森山田高校出身の藤原選手に関しては、黒田監督の闘い方を知っているという面で大きなアドバンテージがあり、このメンバーにわって入るのは至難の業ですが、期待値は高まります。

 サイドバックに関しては、基本的に主力メンバーが残留しています。
 右サイドは、主力であった奥山選手の残留に加えて、讃岐より内田選手を獲得しています。
 内田選手は讃岐で攻撃的な面を中心に印象的なプレーを見せていましたが、J2での実績などを踏まえても奥山選手が一番手になりそうです。
 
 左サイドは、翁長選手と太田選手の横一線の争いになりそう。
 昨季は、翁長選手がメインでしたが、太田選手は途中加入という言い分があり、シーズン開幕当初から所属している今季は、ほぼほぼ横一線の争いが起きそうです。

 ボランチに関しては、大分で「頭脳」であった下田選手を獲得しており、いきなり主力になる可能性が高そうです。
 相棒となるのは、高江選手と新加入の稲葉選手を中心に争いが起きそうで、どちらが起用されても不思議ではない実力者です。
 
 また、宇野選手も藤原選手同様、青森山田高校の出身選手で期待は高まります。

 トップ下に関しては、平戸選手が退団しているので、共に新加入選手の奥山選手と高橋選手がメインになりそう。
 その中でも、北九州時代に攻撃の軸としてチームを牽引していたこともあるため、高橋選手をファーストチョイスにしています。

 右ウイングに関しては、昨年大学生でありながら出場機会をつかんだ平河選手がいきなり主力となってもおかしくありません。
 基本的には鳥栖からきた荒木選手との争いになりそうですが、個人的には平河選手のが序列が高いかなという印象です。

 左ウイングに関しては、本職は右ですがエリキ選手を予想します。
 平河選手との共闘を考えていたらこうなりました。
 他にも、山口から加入した沼田選手や磐田から加入した黒川選手も在籍しており熾烈なポジション争いだとは思いますが、正直Jリーグではチート級とも言えるエリキ選手の加入は大きいです
 また、黒川選手はこうげきの流れを変えることもできる選手で、スーパーサブ的な起用もありそうです。

 最後に、最前線はオーストラリア代表のミッチェル・デューク選手を予想します。
 大分から高澤選手を獲得しているなど層は厚いですが、流石にデューク選手のが序列が上ではないでしょうか。
 また、デューク選手は「活かされる選手」ですので、周りのサポートという観点では、高橋選手に係る期待が大きくなります

まとめ

これまでの評価をまとめます。

目標

 現実的な目標は、「J1昇格プレーオフ圏内」になるでしょう。
 黒田監督一年目ということで、いきなりのJ1昇格をクラブの中でどの程度現実的な目標として掲げているかはわかりませんが、これだけの補強を敢行している以上、「最低限の結果」として昇格プレーオフ圏内には入りたいです。

最後に

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