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2021-22 欧州リーグ考察 #8 〜UCLグループH編〜

みなさん、こんにちは
コチャTVです。

欧州リーグの考察を行なっていこうと思います。
今夏の移籍市場ではリオネルメッシやセルヒオラモスといった世界的にも有名な選手の移籍が相次ぎ、欧州サッカー市場のみならず世界的にも衝撃を与えました。
この移籍市場を経て、欧州サッカーの戦力図には大きな変化が加わりました。
今回は、UEFAチャンピオンズリーグに出場する全32チームの移籍市場を見ていこうと思います。
今回の記事では、グループHを見ていきたいと思います。
なお、市場価格などはtransfermarktを参考にしました。

UEFAチャンピオンズリーグ2021-22のグループ分け

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(Goal.comより引用)

この画像はUCL2021-22のグループ分けです。

グループH

グループHは以下の4チームです。
チェルシー(イングランド/プレミアリーグ4位)
ユベントス(イタリア/セリエA4位)
ゼニト(ロシア/ロシア・プレミアリーグ1位)
マルメFF(スウェーデン/アルスヴェンスカン1位)

 ①チェルシー

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 チェルシーです。
 チェルシーは有望な若手を期限付き移籍に、構想外となった選手には完全移籍をさせていく移籍市場でした。また、昨年度のUCL王者でディフェンシブチャンピオンということもあり、サウール(IN アトレティコ)ルカク(IN インテル)といった主力級の選手を確保することで選手層に厚みを持たせることに成功しました。

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 特に、ルカク選手にとってチェルシーへの移籍はエヴァートンへ期限付き移籍をした2013年9月以来の古巣復帰となります。
 前回、チェルシーに所属していた時は「未来のエース候補」的な立ち位置でスタメンではありませんでした。しかし、今回はセリエA得点王の肩書を持って、1億ユーロ以上の資金をかけて獲得された「超エース候補」です。
 期待値が前回の所属時と桁違いで大きなプレッシャーがかかる中でどのようなプレーを魅せてくれるかは注目です!

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 チェルシーは純粋な戦力値で見れば相当高いものを持っています。今夏の移籍市場で活躍したワールドクラスの選手はサウール選手とルカク選手の2名のみですが、昨夏の移籍市場では多くの選手を獲得しました。

ハヴェルツ(レバークーゼン) 8000万€
ヴェルナー(ライプツィヒ)  5300万€
ベン・チルウェル(レスター) 5020万€
ハキミ(アヤックス)     4000万€
メンディ(レンヌ)      2400万€
チアゴ・シウバ(PSG)    フリー

 このように、各リーグ、各チームで素晴らしい活躍を魅せた選手を多く獲得し、彼らの活躍もあって昨シーズンはUCLを制することができました。

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 昨シーズンは、ヴェルナー選手に関してはチャンスを多く外したことなどで批判の矢面に立つこととなりました。
 しかし、今季は彼らがチームにフィットしていることに加え、サウール選手やルカク選手など適材適所に補強をしたのでさらなるパワーアップをしていると思います。

 監督も、ドイツ、フランスで実績のあるトゥヘル監督がランパード監督の後任として昨シーズン途中で就任しました。
 多少選手起用に関しての変更などもありましたが、キャプテンのアスピリクエタ選手を中心とした硬い守備に支えられ、リーグのみならず、欧州のコンペティションでも勝ち進むことができました

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 今季は、トゥヘル監督の実質2年目ということもあって、戦術もよりチームに浸透しています。
 その中で、今季はプレミアリーグの奪還。そして、UCL連覇が目標になります。
 ペップ率いるマンチェスターシティにも匹敵する戦力や選手層をもっているチェルシーが今季は全世界のサッカー界を席巻するかもしれません。

 ②ユベントス

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 ユベントスです。
 ユベントスは昨シーズン、クラブのレジェンドでもあるピルロ氏が監督に就任しましたが、リーグタイトルが9連覇で止まってしまいました。そのような成績不振の形を取る形でピルロ監督は辞任をし、2014-15シーズンから2018-19シーズンまでの5年間ユベントスを指揮し、リーグ5連覇を達成したアッレグリ監督が再度就任しました
 イタリアには「温め直したスープは不味い」という諺があります。アッレグリ氏は一度ユベントスを退団し、戻ってきた監督。つまり、「温め直したスープ」なんです。
 過去にも、ユベントスで「温め直した」監督が1人います。元中国代表監督のリッピ氏です。
 彼は、過去に2年間ユベントスを離れたのちにユベントスに復帰した経験があります。そんな彼は再就任した初年度で、UCLの決勝に勝ち進みました。
 全ての「温め直したスープ」が不味いというわけではないということが分かりますね。

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 それでは、今年のアッレグリ監督は美味しいスープなのでしょうか。答えはNOです。
 優勝候補にも挙げられる、むしろ優勝が至上命題なユベントスですが、4試合で勝ち点2、得失点差は-2で現在20チーム中19位に沈んでいます。もちろん、このままだとセリエBに降格してしまいます。
 一方、先日行われたUCLのマルメ戦では、ディバラ選手、モラタ選手、アッレクス・サンドロ選手のゴールで3vs0で快勝しました。復調の兆しが見えたということもできますが、セリエAに目を向けると現時点で1位のナポリとは勝ち点が10離れています
 決して逆転不可能というわけではありませんが、非常に厳しい勝ち点差であることは事実です。

 今年のユベントスはスーパースターのクリスティアーノ・ロナウド選手が退団しました。ユベントスに彼が在籍したのは3シーズンでしたが、どの年もスーパーな活躍をしました。
 しかし、彼が退団してもモラタ選手やディバラ選手などワールドクラスのFWがいるので戦力的なマイナス面は少ないと思います。

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 今年のユベントスはUCLでの上位進出はもちろん、まずはカルチョでの王者奪還が至上命題でしょう。仮に、王者奪還ができなければアッレグリ監督の去就問題にも発展すると思います。
 戦力的にはイタリア国内でもトップレベルですので、まずは勢いを取り戻して、セリエAでの上位進出を第一目標にすべきでしょう。そして、最終的に国内王者の奪還がゴールになるでしょう。

 ③ゼニト

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 ゼニトです。
 ゼニトはブラジル代表のフッキ選手が在籍していたことがあります。フッキ選手は北海道コンサドーレ札幌(当時はコンサドーレ札幌)、川崎フロンターレや東京ヴェルディでプレーしていた経験があるので知っている人が多いのではないでしょうか。

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 そんなゼニトですが、現在ロシアの国内リーグであるロシア・プレミアリーグを3連覇しています。
 しかし、ロシアリーグはゼニト1強というわけではなく、ゼニトの他に有名チームで行くとCSKAモスクワ、スペルタク・モスクワ、ディナモ・モスクワのモスクワ3チームが有名です。
 一昔前だとCSKAモスクワが国内で敵なしの状態でスタメン=ロシア代表という時期もありましたが、最近は低迷しています。

 そんな、CSKAモスクワには過去に日本人が2人在籍していました。
 本田圭佑選手と西村拓真選手です。
 本田選手はCSKAで活躍しましたが、西村選手は残念ながらCSKAで活躍することはできませんでした。

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 今年のロシア・プレミアリーグには2人の日本人選手が所属しています。
 FCロストフには日本代表の橋本拳人選手が在籍しています。また、ルビン・カザンには齋藤未月選手が在籍していますが、斎藤選手は登録を外れるなどというニュースもあり依然去就が不透明な状態です。
 橋本選手はロシアに移籍した後に大幅に得点力が向上しているので、日本代表でのプレーにも期待です。

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 そんなゼニトですが、UCLでの上位進出は見込めないと思います。戦力的にも、ユベントスなどには見劣りしますし、選手層も決して厚いわけではありません。
 ゼニトにとって1番プライオリティが高いのは国内リーグで、まずはロシア王者の座を確固たるものにしたいと思います。そして、若きロシア代表が多いチームでもあるのでステップアップ移籍にも期待大ですね!

 ④マルメFF

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 マルメFFです。
 スウェーデンリーグに所属しているマルメFFですが、スウェーデンリーグは他の欧州諸国の秋春制ではなく、春秋制を採用しています。そのため、夏の移籍市場はシーズン途中の移籍市場となりますし、UCLが開幕する9月半ばにはチームが完成しているのが当たり前で、シーズン中なので選手のコンディションも軒並み高い状況です。

 スウェーデンリーグで活躍した選手は、欧州中堅リーグや上位リーグへと移籍してしまうので、どうしても戦力の維持がむずかしくなってしまいます。そのため、マルメにとってUCLに出場すること自体が素晴らしい実績であり、UCLでのノックアウトステージ進出は非現実的だと思います。

 マルメの選手の中で注目選手を挙げるとすれば、ヨー・インゲ・ベルゲット選手ではないでしょうか。

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 ご覧のように、立派な髭を蓄えている彼は元ノルウェー代表のFWです。
 彼は、31歳というベテランではありますが、クラブの主力として活躍しています。この特徴的な髭もあってテレビなどでみた際にはすぐにわかりますし、すぐに覚えられそうですね。

 先ほども書きましたが、マルメがUCLで上位進出をするのは至難の業です。UCLに注力するよりは、現在4位となっているスウェーデンリーグで優勝して、来季のヨーロッパの舞台への挑戦権を得ることの方が価値があるはずです。
 しかし、「負けるつもり」で試合をすることはないでしょうから、ビッグクラブ相手にどこまで通用するのかはみものですね。

まとめ

 今回は、UCLのグループHに関して書いていきました。
 グループHは実力的には、チェルシーとユベントスの2チームが抜けていて明確な「対抗馬」はいません「穴」はゼニトですが、マルメがノックアウトステージに進出する可能性はほぼないとみていいでしょう。
 しかし、このようなグループだからこそ、取れる試合で確実に勝ち点を取ることが求められますし、上位チームにとっては気が抜ける試合は1試合もありません

最後に

 今回は、記事を見つけていただきありがとうございます。
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