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「転職するとか、安易に言わない方が良いよ」と忠告された話

社会人としてキャリアを歩み始めた頃、3人で話していて、そのうちの2人に言われたことがあります。「転職するとか、安易に言わない方が良いよ」と。(ちなみに2人は転職経験者です)
もっというと、終身雇用を当たり前に思っている人たちはその価値観を否定されたように感じるから、という助言・アドバイスでした。

なぜ上記のような発言が出たかというと、2人の方から「君は今後どのような社会人になっていきたいの?」という質問を受けたから、私が「今後、転職をする可能性もありますし、どこでも通用するプロフェッショナルになり
たいですね」
と答えたことがきっかけでした。

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確かに日本では一つの会社で勤め上げることを前提としている、会社も個人も、まだ多いとは思います。しかしながら、2019年にトヨタの社長が「終身雇用は守れない」と発言したことが大きな話題を呼びましたし、終身雇用が前提ではなくなってきているのは確実です。

おそらく、彼ら自身も一つの会社で生きていこうと思っていないはずです。(そもそも、転職経験者ですしね)
なのに、「そういうこと(転職に関すること)」は大っぴらにはできない、いわばタブーという認識なのです。

まあ、入社数ヶ月で転職を見据えた発言をするという、なかなか生意気と捉えられかねない発言をした、当時の自分も自分なのですが・・・笑

彼らの言う通り、否定されたと感じる人も、そりゃあいるでしょう。
でも、今の時代に採用した20代のうち、そもそもその会社に60歳まで勤め上げようと思って入ってくる割合って、どれくらいでしょうか?
正確な数字は分かりませんが、少なくとも私が関わってきた学生の多くは「キャリアアップ」「キャリア自律」のようなことは意識していたように思います。ここに入ったら一生安心!というような企業は無い、という認識を持っている人が多いイメージです。

彼らが言いたかったことは、これから日本で社会人として頑張っていくのに、余計なハレーションを生むようなことをわざわざ言わなくても良い、ということだと思います。それは確かにそうかもしれませんが、そもそも現代社会において転職を見据えることは至極真っ当な話で、むしろ現実をしっかり見ているとも言えます。そうしたことが「ハレーション」だと認識すること自体に、違和感を覚えたのです。転職は、会社に対する裏切り行為なのでしょうか?

その会社に残りたい人は倒産しない限り残れば良いし、去りたい人は転職をするでしょう。反対に、入ってくる人も新卒でも、中途でもいますよね。また、アルムナイ採用なども増えてきています。今の時代、転職したからといって、元の会社と縁が切れるわけでもありません。こうして、いろんな経験や思考を持った人々の協働が、組織を強くするはずです。

相手に自分の考えを強要するなどはもってのほかですが、そうでなければ、発言し自分の意見や見解を述べることを阻まれるべきでは無いはずです。

まあ、これも、日本的な組織において「調和」を保つ手法として、海外育ちの私に教えようとしてくれたのかもしれません。。。


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