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言の葉を書き綴っています🌸古くから愛されてきた和歌の現代語訳詩や、好きなものを自由に発…

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言の葉を書き綴っています🌸古くから愛されてきた和歌の現代語訳詩や、好きなものを自由に発信していきます。

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あらためまして、自己紹介。

そういえば 自己紹介を書いていなかったので、 あらためて書いてみます。 わたしはふだんは お花にかかわる仕事をしながら、 大好きな万葉集の勉強を続けています。 年齢はアラサー。 好奇心旺盛で 「好き」なものがとにかく沢山あり、 それを追いかけるための行動力は抜群(笑) ものだけでなく 基本的に「人」が好き。 友達は歳の離れた年上がほとんど。 友達は多そうに見られますが、少ないです。 職場の人たちともふつうに仲良しで、 よく話します。 話すことも大好き。 教師を職業に

    • 美しいものを美しいと思える、その心が何よりも美しい

      可愛らしく綺麗で美しいものを眺めては、 わたしは夢を見るのです。 それが大切な栄養となって、 わたしの心を育ててくれる。 わたしの周りにいる美しい人たちは、 みな口を揃えて同じことを言う。 「美しいものを美しいと思える、  その心が何よりも美しい」と。 美しいものを愛している人は、 それだけできっと美しい。 華やかでなくとも、 花びらが静かにひらくように 秘められた色香がそっと香る。 とくに女性は、 本能的に美しいものに惹かれ、 癒やされる生き物だと思うのです。

      • 小説「春枕」第四章〜世の中よ道こそなけれ(2)〜

        (つづき) 「悲しみや痛みはネガティブなものとして嫌われがちですが、無理やりにポジティブになる必要はない。この歌も、ただ嘆いているだけじゃなく、そんな自分を少し離れたところから見て、その思いをしみじみと味わっているようにわたしには感じられます。  和歌ってね、そういうものなんですよ。歌に、そっと自分の思いを託すんです。そして、歌を読んでくれた別の誰かに、その気持ちを共有するんです。  悲しい痛いと泣いたって、苦しい辛いってもがいてもいいじゃありませんか。そういうものなん

        • 小説「春枕」第四章〜世の中よ道こそなけれ(1)〜

          初秋。 感情的に物思う季節。 ある晩、俺は夢を見た。 満開の桜の木が、きらきらと輝いていた。 思わず見惚れていると、桜がこう囁くのだった。 「順司さん、銀座、春枕へいらっしゃい」と何度も。 冗談じゃないが、俺は花を愛でるような柄じゃない。そんな繊細な感性は持ち合わせていない。しかし、その晩、夢に現れた桜はあまりにも美しくて、脳裏に焼き付いて離れなかった。 「銀座 春枕」のワードで検索したら、あるホームページに行き当たった。そして、この店に辿り着いたのだった。 🌸

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        あらためまして、自己紹介。

        • 美しいものを美しいと思える、その心が何よりも美しい

        • 小説「春枕」第四章〜世の中よ道こそなけれ(2)〜

        • 小説「春枕」第四章〜世の中よ道こそなけれ(1)〜

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        • 小説「春枕」
          9本
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        記事

          こちらは翁咲きの芍薬。 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美人のうつくしい立ち振る舞いをあらわす言葉。 ただそこに居るだけで花のような存在感があって、凛としたオーラをまとっている女性が持っているもの。 やはりそれは品格でしょう。 背筋が伸びる思いがします。

          こちらは翁咲きの芍薬。 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美人のうつくしい立ち振る舞いをあらわす言葉。 ただそこに居るだけで花のような存在感があって、凛としたオーラをまとっている女性が持っているもの。 やはりそれは品格でしょう。 背筋が伸びる思いがします。

          小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(2)〜

          (つづき) 「蛍が光を発するのはね、求愛行動らしいんです。  でも、わたしはどんなに彼を想って胸の炎を燃やしても、結局届かなかった。  好きだったのは、わたしだけだったみたい。彼への想いがあまりに強すぎて、空回りして…彼の目は他の人を追いかけていた。すれ違った結果、わたしたちは深く傷付け合ってしまった。  わたしはきっと、その彼を忘れることはできないでしょう。  まるで自らの命を燃やすようにして、懸命に恋をする蛍。わたしも蛍のように命懸けで思い焦がれた、忘れられない

          小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(2)〜

          小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(1)〜

          夏。 熱く胸を焦がす季節。 「若菜さん、こんにちは。いらっしゃいませ」 いつものように、春花さんが笑顔で迎えてくれる。 わたし•緑川若菜と春花さんは、和歌を愛する人が集う同好会で知り合ったお友達だった。 普段は他愛のないことで話に花を咲かせるが、今日はどうしても、彼女に聞いてもらいたいことがあった。 「ねえ春花さん。夏といえば、何を連想しますか。」 「うーん…青空、太陽、入道雲、向日葵、風鈴、スイカ、海、花火、盆踊り。子どもの頃に過ごした夏休みのイメージが強いです

          小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(1)〜

          「小説を書いて」と頼まれた春枕の店主さんは、本当に美しい人。美しさにも色々あるが、the大和撫子で、まさにわたしの憧れを体現したような女性。 互いに響き合うものがなければ仲良くなれないのだから、私も彼女と同じ要素を持っているのだわ。自信持とう! 明日も美しく在ろう。

          「小説を書いて」と頼まれた春枕の店主さんは、本当に美しい人。美しさにも色々あるが、the大和撫子で、まさにわたしの憧れを体現したような女性。 互いに響き合うものがなければ仲良くなれないのだから、私も彼女と同じ要素を持っているのだわ。自信持とう! 明日も美しく在ろう。

          小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(2)〜

          (第二章つづき) 「この桜の木は、輪っかのような木目が2つ、向かい合っています。まるで、2つの魂が引きあっているように見えませんか。  このような材木を『出会い杢(もく)』といって、一般的に客間に使われたりします。素敵なご縁がありますように、という願いを込めて。  小百合さんと初恋の人が出会ったのも、きっと何かのご縁。結ばれても結ばれなくても、2人が恋に落ちたというその事実は決して消えません。この出会い杢のように、2つの魂にその記憶が刻まれている。わたしはそう思います。

          小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(2)〜

          小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(1)〜

          初夏。 青々とした緑が広がり、生命力に溢れる季節。 わたし笹原小百合は、ここ「春枕」の常連だ。 しばらく体調を崩して入院していて、半年ぶりにお店に顔を出した。 「ここはいつ来ても落ち着くわね」 そう言ってわたしは、扇子を出してあおいだ。 まだ五月だというのに、今日は夏日を記録していて、病み上がりの身体にこたえる。 「ねえ春花さん。今日はわたしの長いおしゃべりにお付き合い下さいね。しばらく入院していたでしょう。70ですもの、わたしもいい歳でしょう。この先長くないの

          小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(1)〜

          私のお友達はいつも「あなたの文章は上品」と褒めてくれる。 そして、「一朝一夕には身につかないものだよね。生き様が現れている」と言ってくれたのが、本当に嬉しかった。 今まさに執筆している物語を「清らか」だと言ってくれた方もいた。 この言葉たちは、きっと私の芯を支えてくれる。

          私のお友達はいつも「あなたの文章は上品」と褒めてくれる。 そして、「一朝一夕には身につかないものだよね。生き様が現れている」と言ってくれたのが、本当に嬉しかった。 今まさに執筆している物語を「清らか」だと言ってくれた方もいた。 この言葉たちは、きっと私の芯を支えてくれる。

          小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(2)〜

          (つづき) わたしの頭の中で、満開に咲き溢れた桜の木が風に揺られている。 「美咲ちゃん、また会えたね」 桜が歌うようにささやく。 わたしは思わず、声をあげた。 「あ!わたし、この桜を知っているわ。わたしが産まれたばかりの時に、この桜を見たことがある」 わたしが産まれて間も無くしたころ、母の里帰りに吉野へ行った。母はこよなく和歌を愛した人で、満開の桜の木の下でわたしにそっとささやいたのだった。 「『春ごとに花の盛りはありなめど会ひ見むことは命なりけり』ね、美咲ちゃん

          小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(2)〜

          小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(1)〜

          春。 百花繚乱の美しい季節のはじまり。  「あ、さくら」 東京•銀座駅の出口に立ったわたし、二条美咲の目の前に、ひとひらの花びらが舞い降りてきた。 思わず花びらを手を伸ばして受け止めると、それはなんと発光している。 光る花なんて、見たことがない。 あっけにとられていると、花びらはわたしの手のひらを離れ、きらきら輝きながら風に流されていった。 不思議なことに、「こっちへ来て」とまるでわたしを誘うような声がする。 もしかして、これはさくらの声…? 「待って!」 わたし

          小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(1)〜

          小説「春枕」プロローグ

          わたくしは、桜。 奈良県吉野に自生していた山桜。 山里の集落のはずれに咲いていた、一本桜だ。 集落の人や、吉野を訪れた人たちの心を癒やしてきた。 しかし、100年以上生きたわたくしは、そろそろこの場所を出て、もっと広い世界を見てみたかった。 もっと、たくさんの人と出会ってみたかった。 だから、この木の根っこをバッサリ断ち切らせたのだ。 山の中に林道を通すため、邪魔になった木はすべて伐採された。 それはあくまでも、表向きの話。 わたくしが、人間たちの潜在意識に働きかけた

          小説「春枕」プロローグ

          銀座の隠れ家「春枕」

          お友達のお店 「春枕」にお邪魔してきました♪ 銀座の街中にあるお店ですが、 都会の喧騒をまるで感じない静かな空間です。 「春枕」は一日一組予約制。 店主さんは お品のある楚々とした美しい方です。 心のこもった、  おもてなしをありがとうございました^^ そして今、わたしはこちらの素敵なお店を舞台にした物語を書いています。 お店のサイトはこちら🌸

          銀座の隠れ家「春枕」

          合言葉は「美しくしとやかに」

          わたしは、 若い世代に大和魂を伝えたい。 古典に習い、美しい日本語を使い、 花を愛で、自然と季節を感じて生きる。 日本人が大切にしてきた心を後世に残したい。 そのためにはまず自分が、 お手本となる「大和撫子」にならないと! 大和撫子になる一歩目として、 まずは「上品」であることを目指したいです。 わたしは、 よく言えば大ざっぱ 悪く言えばがさつなところがあるので。 合言葉は「美しくしとやかに」 言葉づかいや仕草、 日々の生活をきちんと正します💐

          合言葉は「美しくしとやかに」