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『解体屋ゲン』 #11 慶子のお見合い

いよいよゲンが自分のチーム作りに乗り出します。でもその前に一つはっきりさせておきたいことがありました。長期連載を見越して『解体屋ゲン』の大きな目標、この物語のゴールをしっかりと示しておきたかったのです。

それは慶子がゲンに問いかける形で始まります。


ゲンの答えは、「老朽化した東京の高層ビル群を一気に爆破解体で撤去する」でした。

直後の二人の会話です。

慶子「ゲンさんならきっと出来るわ」
ゲン「オレしか出来ねえよ」

ここから先「一介の解体業者が高層ビル群を一斉に爆破解体する」を大きな目標として話は進んでゆきます。それが現実的かどうかは別にして、慶子はその夢に乗ることを決断するのです。

ようやくスタートラインに立った気がします。           <続く>







ちょっとだけ蛇足を。最近の漫画って、物語のゴールを示さないまま進んでゆくものが多い気がします。別に批判とかではなく、夢を持つのが難しい(それを描いたい途端にリアリティが失われる)時代なのかな、と思います。今回の話も「なんだこのバカ話は」と思われても仕方ないと思いますが、でもグズグズとなし崩しに話が進んでゆくのは嫌なのです。その一方、「長期連載を見越して」とか偉そうに書いてますが、本当はいつ打ち切られるかとビクビクしている時期でもあります。おっかなびっくり、薄氷を踏む思いだけど白黒はっきりつけたる!という変な矜持がありました。

当時は金はない、連載が続く保証はない、自信はない、のないないづくしです。でも大抵の漫画はそんな感じでスタートするし、掲載が決まる前はもっと先が見えない、暗闇の中を手探りで進む状態です。つくづく因果な商売だよな、と思います。




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