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『解体屋ゲン』 #22 静的破壊

日本では法律上の規制が厳しくて爆破解体ができない!しかしそれは漫画だけの話ではなく、現実社会でもそうなのです。そこで色んな会社がなんとかしようとあれこれ工夫をしています。解体一つとっても色んな工法、様々な道具、重機が開発されています。こういった工夫は日本人の得意とするところなのかも知れません。
その一つが今回の話です。

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職業モノというジャンルの魅力の一つは、今まで知らなかったニッチな仕事や技術に出会えることではないでしょうか。この頃、爆破解体をなんとかできないかとあれこれ試行錯誤する中でこうした特殊な工法に出会う訳ですが、学ぶのが楽しくて仕方ありませんでした。学生時代の受け身の勉強と違い、それをどうストーリーの中に組み込むのか、あれこれ考えながら色んなシチュエーションを組み立ててゆく作業は、まったくの無から作り出す創作とはまた別の面白さがあります。

職業モノの漫画の場合、キャラクターを立てる回、ストーリーを進める回、新しい知識を紹介する回、大きく分ければこの3つに分類できますが、一つ一つが独立してる訳ではなく、幾つかの要素が絡みあったり繋がっていたりします。

例えばこの回は、静的破砕剤が新しい知識(素材)ですが、全体のストーリーとも関連しています。

今回のゲンさんは全体を通じてトーンが低いし、やる気が感じられません。

ゲンが動かない分、今回は慶子が動きます。

みんなが静的だと物語が進まないからです。でも慶子は力がないので悪者相手ではやっぱり分が悪くて捕まってしまいます。


ゲンが慶子を助ける時に言う台詞。

この場面、実際にアクションで(悪者をぶっとばして)助けてもいいのですが、うちに秘めた静かな闘志だけで相手を威圧します。それは全体のテーマが静的破砕だからなのですが……これ伝わってる?なんか不安になってきました(笑)。

今回の静的破砕剤に限らず、新しい知識はまだまだ出てきます。ただそういった薀蓄モノばかりだと、それはそれでうんざりしませんか?という訳で、次回は思い切り肩の力が抜けた回です。それでは次回をお楽しみに〜!(軽快に)  <続く>









ここまでのバックナンバーはマガジンから読めます。そろそろ過去の分が消えてゆきますので、まだの方はお早めに。



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