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2月の神に嫌われている

毎年2月はろくなことがない。
特にバレンタインデーの前後がひどい。交通事故にあったり、会社を突然クビになったり、尿路結石をやったり、生牡蠣に当たったり、インフルエンザにノロウィルス、付き合ってた人にバレンタインのチョコを届けに行ったら不審者に追いかけられて、泣く泣く彼の家まで行ったらその不審者が彼の父親だったりなど、多種多様な災難が訪れる。今年は、有給を取って念願だったガーラ湯沢にスノボしに行こうとしたら、東京駅で「ガーラ湯沢は本日強風のため営業中止になりました」と、電光掲示板にテキストが流れてきた。むなしかった。
朝4時起きで仕事を片付けて、ウッキウキででかいリュック背負った36歳。1人で悲しみに打ちひしがれている。このまま家に帰ったら、普通にいつも通り働けてしまう。でも全然働く気になんかならない。このでかいリュックを放り投げて、このままどこかに遊びに行きたい。でも、そういう日は何をしてもろくなことにならないから、黙って家にいた方がいいと相場で決まっている。悲しいけど耐えよう。ここに2月の石碑を建てるのだ。2月の神を祀る必要がある。祠を構え、2月というままならない神を鎮める必要がある。

スノボが好きだから毎年行くけど、行くたび「これが最後になるかも」と感じる。
めちゃくちゃ楽しいけど次の日身体は冗談抜きで筋肉痛だし、その疲れをクリアにするのに1週間はかかる。しかも毎年暖冬が輪をかけてきて、今年の大晦日は雪じゃなくて雨が降ったと聞いた。雪山でスポーツできる日が年々少なくなっていく。体力と地球さんの兼ね合いで、とにかく早くガーラ湯沢に行きたい。行ってみたいと思う場所には、とにかく早く行かないと、一生行けない気がして最近怖い
さほどせっかちでもない私でも、最近こういった理由から突然せっかちが爆誕する。体力もそうだけど、気力もそう。そのうち全てがめんどくさくなって、世捨て人みたいになってしまいそうでハラハラする。気力があるうちに楽しいことをやっておかないとヤバい。生きてるけど死んでない、死んでないけど生きてもいないみたいな、実質死人が発生してしまうような気がする。

こういう、自分の力ではどうしようもないタイミングの悪さに直面した時、ガッツリ元気を持って行かれてしまう。タイミングは運だ。運だけはコントロール出来ない。日々どんなに些細な徳を積み続けたところで、確約されるものでもない。でも運を味方につけるために、私は日々頼まれてもいないゴミを拾ったり、会社のドアノブを除菌したり、道に困ってるお婆さんを眼科に連れてってあげたりしているけど、まぁ、どうしようもないことはどうしようもない。禍福は あざなえる縄のごとし、二月を乗り越えればきっと、ラッキーでハッピーな出来事があると信じたい。あと本当にガーラ湯沢に行きたい。

2月の神様、あんまり意地悪はよしてね。
この朝マックの強みの塩気でどうか身を清め、ここらで一つ、手を打ってほしい。

1日分のカロリーをたった今摂取し終えてしまった気がする。

今から家に帰って、おっさんずらぶリターンズでも見てのんびりするとしよう。

このお金で一緒に焼肉行こ〜