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【介護エッセイ・初稿】いとこのおじさん最後の旅行(仮)

割引あり

こんにちは!寿(ことぶき)といいます。

この投稿で伝えたいことは「初稿を書き上げることが何よりも重要」だということです。

これから紹介する文章は、あるエッセイコンテストに応募するための初稿の文章です。

コンテストの規定文字数は2,400文字。
今から紹介する初稿は2,500文字前後に収まっています。この初稿をもとに構成を入れ替えたり描写を書き加えたりして作品を仕上げていこうと思います。

この投稿では「初稿をどのようにして仕上げていくか」その考え方や思考、制作プロセスを書いていこうと思います。

といいますか、みなさんどのようにしてエッセイや物語をかいているのでしょうか?

ぼくは小説こそ読みますが、とくにスクールに通ったこともなく感覚で文章を書いています。しいて勉強したことをあげるとしたら、芸人をしていた時に漫才を書いていたことくらいです。でも漫才の書き方を誰かに習ったわけでもなく。よしもとのNSC(養成所)に通っていましたが、作家さんから台本の書き方を教わる授業なんてありませんでしたし。

すみません。日々の投稿は行き当たりばったりで書いています。着地点を決めないまま書いているので自分でも思いもよらない結末になったりします。

ここから先は、ご興味があれば読んでみてください。初稿の原稿そのままです。言い回しや誤字脱字も今のところ気にしていません。
応募する頃には、作品は様変わりすると思います。いやいや話を盛ったり嘘を書いたりはしませよ。あくまで構成や表現を磨くということです。そんでもって、これまで書いてきた文章も実体験をもとに書いたものしかありません。

尚、応募する作品は著作権の兼ね合いがあるので公開できません。先に断っておきます。ただ、落選してしまったらnoteにて公開しようと思います。

この投稿のあとがきにて、初稿の段階で考えたこと・推敲するにあたって意識することを書いていきます。

では、行ってらっしゃい。


おじさんとの旅行(仮)

1章 はじまり

「次はね、ここに旅行しに行こうって話してるの」
テーブルの上に差し出された旅のしおりをみて、ぼくは声を上げてはっはっはっ!笑わずにはいられなかった。6階のマンションの一室。昼下がりに大きな笑い声が隣の部屋から漏れてくることに、隣人は老々夫婦の声ではないと心配したかもしれない。パソコンが趣味のおばさんは、Wordで写真を切り貼りして旅のしおりを自作している。「長野県」「温泉」の文字だけ確認して詳細は見なかった。一緒に旅をする同世代のお友達に配るためだ。
おじさんはというと、自身の部屋にこもってパソコンをしている。そもそもぼくがお邪魔したのは「パソコンが壊れてなぁ。見てくれないか?」という、いとこのお使いにきただけなのだ。パソコンは壊れてなんかいない。パーキンソンと認知症があって、気づかないうちに設定を変にいじってしまったから、自分で直せなくなってしまっていただけ。ものの10分でぼくは解決できた。おばさんでも解決できるはずなのにぼくを呼びつけたのは、旅の話をしたかった口実だろう。ぼくはデイサービスで働いている。ふたりから信頼を勝ち得ている証さ。

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介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。