見出し画像

【お絵描き雑記】二次創作をやる上で①

 こんばんはこんにちは、アラ明日です!
今回の記事は6,000文字オーバーの長めの記事となっておりますのでご了承ください。
 また、検索避けとして一部改変した文字列を使用しておりますことを予めお伝えしておきます。

 最近、お絵描き友達と喋っていたのですが、pixivも規制強くなったよね、と。二次創作云々というよりも、セクシャルな表現とグ□テスクな表現に対する規制ですね。これはアプリストアやG00gleとの兼合いが強いようです。
 かつてのアナログ同人誌時代とは異なり、ネットでは全世界の人達に配信することが可能です。当然、日本よりも若者の精神を保護する意識が高く、法律も厳しい国が多数あります。

 また、二次創作に対する考え方も日本国内でさえ様々な考え方があるのですから、各国で対応が違って当たり前かな、とも思います。
 そうした「世界スタンダード」に合わせるためには、厳しい方に寄せられてしまうのは致し方ないものかと思います。

 こういう話題について触れるのはなかなか難しい点も多く、炎上必至かともガクブルするんですが、二次創作に手を出す上で「知っておいた方が良い事件」というものを紹介してみようと思います。
 一応、シリーズで2〜3回に分けて記事にしていく予定です。

 まず、私自身のスタンスと致しましては「二次創作とは、ひっそりこっそり人様に迷惑を掛けない範疇でルールに則って平和に個人的楽しみとしてやっていくジャンル」だと認識しております。
 そうしたスタンスの人間の書く記事としてお読み頂けましたら、幸いです。推進派、否定派、いずれにも属しませんし、議論をしたいわけではございませんので冷静な視点でお読み頂けますことを期待しております。(個人的には「やりたい人がやれば良い!読みたい人が読めば良い!周りがガチャガチャ引っ掻き回してくれるな!」という意見ですが、みんなでやってることなのでルールが必要だよね、って話になります)


ドラ◯もん最終話事件

 私ぐらいの年齢の方はご存知かと思うのですが、あまりにも話題になり過ぎてしまったために問題となった事件です。
 事件の詳細については記事の本文を読んで頂くとして、特記すべき事実をまとめると共に対策についても書いていきたいと思います。

ネットで拡散されてしまった

 何よりもまず、コレです。違法アップロードをさせてしまった点です。 そう、「させてしまった」という表現を使いました。何が「させてしまった」のでしょうか。
 それはあまりにも高過ぎる物語のクオリティと、原作に酷似した絵柄と同人誌デザインでした。つまり「これはスゴイ!もっとみんなにも知って欲しい!」と思わせてしまった。それはある意味、作家冥利にも尽きるものであるし、最初にアップロードした人は無邪気な気持ちだったかも知れません。※無断転載は犯罪です。

 違法アップロード先では、誰が描いたか分からないような切り取り方をされ、そのクオリティ故に原作者によるドラ◯もん最終回だと多くの人に大々的に誤解されました。
 出版社もこの事態を重く見て、訴訟という手続きを取り、同人誌執筆者は多額の賠償金他、同人誌の在庫処分や売上金の譲渡など多くのペナルティを課せられることになったのです。

野生の公式

 「野生の公式」なんてハッシュタグが付けられるほど原作やアニメに酷似した絵柄が持て囃される傾向は、今もあります。もしかしたら、私のような、事件を知る古い世代よりも、今の人達は気軽に喜ぶかもしれません。
 公式の絵柄に寄せることが出来る能力は、古くはアニメーター、昨今ではゲームやYouTubeのイラストを担当するイラストレーターなどには必須の能力であり、この能力を開示することによって得られる仕事も数多くありますので、一概に悪い事とは言えません。企業・出版社側も、ある意味求めている才能であり、昔よりも更に多く求められているような気さえします。

 ただし、見た人が無邪気に保存し、無邪気に拡散させることによってドラ◯もん事件のような顛末にならないとも限りません。
 出来れば、イラスト公開する時には文字を切り取ることが出来ないようなところに「原作者本人による作品ではない」ことを明記する(例えばPNなど)ことや、そうしたイラストや漫画にファンアート以上の属性を持たせないこと(原作とは方向性の異なるクオリティの高い物語性、CP要素など)は、身を守ることになるかも知れません。
 また、違法にアップロードや拡散することに対する注意の一文を入れることも可能です。これは、例え二次創作だとしても著作権が無いわけではないという判例もあることから(これについてもまた後ほど記事にする予定でいます)有効だと思います。

 二次創作を読む側として楽しむ人は、閲覧は自由ではあるもののその著作権は二次創作と言えど放棄されてはおらず、個人的に楽しむ以外に(中にはそれすらも嫌がる人はいます)保存しないこと、他へ拡散することなどもっての外であることを肝に銘じておかなければなりません。PNの部分を意図的に切り取るなどの加工は特にNG行為です。

ポ◯モン同人誌事件

 次にご紹介致しますのは、これも同じくらいの時期に起こった同じような事件です。

 これはドラ◯もん事件とは異なり、600円の同人誌5部を販売、100部余りを所持していたことに対して罰金が科せられました。
 ドラ◯もん事件と比べると、あまりにも規模が小さく非営利であることも明白で、何故問題になったのかと驚くほどです。

わ◯せつ表現

 記事の中には記載がないので、確証のあることではないのですが、確かこれもアニメなどの絵と似ていた、という話を聞いたことがあります。
 アニメなどとよく似た絵で一般にR規制対象と言われるようなわ◯せつ表現をし、しかもそのキャラが小学生設定だったりしたところが何重にも問題だったようです。
 よく知らないのでアレですが、人間同士ではなく対象が架空獣だったりしたら動ブツ愛護団体からもギャク待などの嫌疑をかけられそうですね。

 また、販売方法が個人通販だったことも問題でした。対面販売ではないため年齢確認が出来ない、というところに引っ掛かったようです。作者はチラシで宣伝・通販で販売といういかにも秘密裡にしておきたいことが窺える手法を取っていたところからして、自身の同人誌が公序良俗的にあまりよろしくないもの、アングラジャンルであることを自覚していたのでしょうが、それが逆に裏目に出たとも言えそうです。
 この事件の発端がメーカーへのクレーム・通報だったことからして、購入者の家族などからの公式バレだったことが察せられます。

 私はWikiの記事しか参照しておりませんので、詳細をご存じの方でここは違うよ!という情報をお持ちの方は教えて頂けますと助かります。お手柔らかに、よろしくお願いします…。

海賊版への懸念

 Wikiの記事の中で、メーカーは「海賊版への懸念があったこと」を問題の1つとして挙げています。
 この問題について、私の記事では私が「これって…」と思ったことがある昨今の海賊版について書かせて頂きます。この項目につきましては、前述の「ポ◯モン同人誌事件」とは別の話になりますので、混同なさらないようにお願い申し上げます。

 Aから始まる某巨大通販サイトにて見掛けた、個人的な話です。
 数年前、某鬼退治アニメが日本中を席巻し、小学生だった息子も「筆箱は鬼◯が良い!」と言うので、某巨大通販サイトで探すことにしました。
 私自身は無難な文房具メーカーから発売されているものを適正価格で購入出来、それはまぁ、めでたしめでたしだったのですが、この、探している際に見掛けた怪しげな商品の数々に驚愕しました。

 明らかに「pixivから拾って来ましたよね?!」と思えるファンアートが印刷されているペンケースの数々!
 え…これって、マズイんじゃないの…?
 と、青ざめました。
 私が察しますに、これはいわゆる同人屋さんがイベントでのみ頒布する「同人グッズ」ですらありません。
 恐らくは、pixivなどのイラストサイトから勝手にイラストを拝借して勝手に印刷して販売している海外プラットフォームの企業による海賊版ではないかと察しました。
 しかも、原作者による公式イラストではない辺りが姑息です。一般人には「ちょっと違う気もするけど…?」と見えるくらいのクオリティ!姑息!姑息が過ぎる!(ちなみに公式の絵柄より3割増でキラキラしてました)
 購入者もそこそこいらっしゃるようで、評価も低くなく「孫が喜びました」コメントのオンパレード。おばあちゃあああん!
 60年も70年も一般人として暮らして来ていたら、見分けもつかないのが当たり前かも知れません。だがしかし!
 もしこれが摘発されれば、イラストを描いて盗用されてしまった人に類が及ぶ可能性があります。もしや、そこを見越しての(描いた人が訴え出られない立場にある)盗用であるならば、腹立たしいにも程があります。
 つまりファンアートの公開には、このようなリスクもあることを理解しておかなければなりません。(もちろん、盗用する方が完全に悪いのですが共犯者と見做される可能性もあり、違うということの証明から始める必要があります)

 これも「印刷には適さない解像度でのネット掲載」「絵の上に被せる、非公式であること・転載不可であることの表記」「何のキャラクターか分からないような加工・切り取り」などの策を施すことで、ある程度の回避は出来るでしょう。
 「私の絵なんて転載されるほど人気無いし大丈夫」「自意識過剰みたいで恥ずかしい」と思わないでください。私も思ってるけど、自衛出来るのは自分だけです。

 また、購入者の立場として出来ることもあります。海外プラットフォームと思われる激安通販サイトなどで安易に購入しないことです。(某巨大通販サイトに食い込んでいることもあります)
 これは、最近ではニュースなどでも周知されていることでもありますが、特に若い女の子を育てているお母さんには注意して欲しいと思います。海賊版商品や釣り商品も横行しており、安く買えるというメリット以上のデメリットを支払わされる可能性もあります。キャラクター商品の購入は、来歴のハッキリしているところで!よろしくお願いします!

許される理由

1.単なるお目溢しである

 基本的に、二次創作は著作権侵害と見做され、作者や出版社から訴えられた場合には勝つことの出来ない残念な趣味となります。
 ただし、現状日本では悪目立ちしない限りはお目溢しを頂けるコンテンツとなります。
 それは親告罪であり、告訴しないと罪として成立しないため、通常はそこまでの労力を割くメリットはない、と考えられるためです。ただし「悪目立ちしない限りは」という限定コンテンツです。
 先に紹介した、ドラ◯もん最終話事件・ポ◯モン同人誌事件が悪目立ちした例となります。

■あたかも原作者の手によるものであるかのように見える
■看過出来ないほどの大きな利益を上げる・影響力を行使する
■容認出来ないほどのアダルトコンテンツ(小児say‐Ioveなど)を展開する
■その他、原作へのリスペクトが感じられない

 上記のような理由から、たまに訴訟事例へと発展することもある、ということになります。
 また、わざわざ公式に「やって良いか」とお伺いを立てる猛者が一定数いらっしゃるようですが、お伺いを立てられると公式としては「ダメです」と言う以外にありません。※また後ほど別に記事にする予定ですが、外国作品となりますと事情は別です。

2.宣伝になる

 この側面は、日本においてはお目溢しの理由として大きな理由であるかとは思います。
 何しろ、ファンが勝手に自費でせっせと宣伝してくれるのです。人気のバロメーターとして見ている出版社などもあるでしょう。
 ただし、宣伝になる以上に害悪であると見做されれば出版社等も動かざるを得なくなります。節度を持った活動が肝でしょう。

 また、一般のファンにとってCP要素などは不快感を催す可能性も高いものですから、なるべく一般の(特に小学生などの若年層)方の目に触れないように気を付ける配慮は必要かと存じます。
 最近はpixivも漫画を全編公開するよりはサンプル公開に留めてからの同人誌頒布が主流、という秘匿性の高い動きに戻ってきている気がしますね。

3.後進の育成に一役買っている

 「好きこそものの上手なれ」ということわざもある通り、「好き」というのは大きな原動力です。
 どこかの記事で読んだ内容ですが「画力が格段に上がったキッカケは何か」というアンケートに対して「新しいジャンルに移った時に必死に練習した」とか「エ□が描きたくて練習した」といった「描きたい」「好き」の気持ちを持て余して有り余るパッションを二次創作にぶつけた際に飛躍的に画力が向上した、という答えが多かったとのことでした。

 同人市場に出版社からのスカウトが訪れるのはよく聞く話ですが、そうした事例もあるように「持ちつ持たれつ」の関係性が築かれている部分というのがあります。
 自作品の二次創作OKという作家さんも少なくなく、下手すると自分でバンバン二次創作しちゃう作家さんもいらっしゃいます。(それは公式とは違うのか?という一抹の疑問は残りますがwww)

 イベントに「出張編集部」ブースが設けられ、二次創作や同人誌も見て頂けるシステムというのは、まさに「出版社の側も二次創作の畑からダイヤの原石を探したい」意欲の表れでもあるのかな?と思います。
 同人活動を経ずに投稿を始めて編集者に育てられていく漫画家さんが「フレッシュな感性の新社会人」なら、二次創作でブイブイ鳴らして同人活動を謳歌して成り上がって来た漫画家さんは「途中採用即戦力」なイメージです。
 どちらを求めるかは出版社の方針や育成力との兼合いもあるでしょうが、そうした利益の一致もあり、二次創作はお目溢しを頂いているというのが現状のようです。

 ただし、今後の経緯によってはこの限りではないことは覚悟しておかなければなりません。

まとめ

 私くらいの古い世代の同人屋の方にとっては、ある意味、当たり前のことを羅列した記事になったかも知れません。
 これから同人を始めたい!という若い子にしてみたら、ちょっとビビるような内容も含まれていたかと思います。

 コミケという文化が外国からも注目されるような「日本の有名なサブカルチャー」に発展してしまったために(それは既にサブカルなのか?という疑問はさておきwww)、市民権を得ると同時に当然無法地帯ではいられなくなった、という現実だと思います。
 外国との兼合いについては、また別の記事にしたいとは思ってはいますが、何となく怖さもあるので(笑)、もしかしたら書かないかもしれません。ハハッ。

 Xなどで一般人に混ざって大々的に活動していくことが同人活動のメインストリートになっている昨今、もはやアングラではいられないことに恐れ慄くアラフィフですが、あまりビビらず元気に楽しく気を付けて創作活動に勤しんでいきましょう!※私の場合、Xはアカウントは持ってる(友達との近況連絡ツール)けど同人ツールとしては使用していません。
 ま、あまりビビり過ぎると作品も面白くなくなりますからね。(ビビらせてるのはアンタや、とか言わないで)山田玲司先生によると「狂気の狭間」「性癖の開示」が一番面白いらしいので!

 大変長い記事となってしまいましたが、お読みくださいました皆様、どうもありがとうございます。これからも清く正しく美しい同人ライフが送れるように(それはもう同人じゃあねぇよ!)応援しております。
 私も続けるぜっ! よろぴく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?