理一の数学事始め
(工事中)数学的には代数と幾何が結び付き、どんどんおもしろくなります。その一方で、暗記、暗記に頼ってきた人にとっては公式もどんどん増え、悲鳴を上げたくなる分野です。
学而不思則罔。 思而不学則殆。(學びて思はざれはすなわりくらし。思ひて學ばざればすなわちあやうし。) 読書はこれに加えて、たのしむものですね。哲学、歴史もおもしろいけれど、小説もおもしろい。もちろん、数学はもっとおもしろい。
中学数学と高校数学の違いが明確になるのはここからです。これまで学んだ多くの知識を踏まえて話が展開するので理解するのは容易くありません。でも必要な知識を補いながら進めば、理解不足の部分がどこなのかも判るので知識を見直すこともできます。そうなるように知識の確認をしながら話を進めていきます。以前に学んだ知識が不足していると感じたら、無理に先に進まず戻ることも大切です。一回読んだだけで理解できるのは超理想で、実際は何度か繰り返すうちに理解がだんだん深くなり定着していくものです。
関数を1から知るためのものです。中学数学の内容であっても、高校、大学の数学を見据えて書きました。中学生には難しい内容ですが、高校数学を一度でも触れたことのある人にとっては理解が深まるはずです。
マガジン1は高校数学Ⅰまでの内容です。このマガジンはより高度な数学をする上での道具を紹介しています。3次以上の展開・因数分解、数学的帰納法もここで紹介しています。組合せ記号は大学以降と同じ記号を使っています。
前回の平面ベクトルの続きで、今回は空間ベクトルの基本演習です。 ベクトルの考えは、平面でも空間でも利用できるという点が優れています。大学以降の数学ではこの点に着目し、より一般化した世界を考えます。その世界は線形空間またはベクトル空間と呼ばれているものです。 質問 幾何ベクトルの定義を述べてください。 答えられるようになりましたか。答えられなくても気にしないでください。何度か確認しなおしている中に覚えられます。 基本演習(空間ベクトル)5⃣ 立方体ABCD-EFGHにおい
斎藤 惇夫 著『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』 はアニメ「ガンバの冒険」の原作です。岡田斗司夫氏の動画でこの原作を知りました。アニメの第1話~第3話は動画で観られます。岡田氏はアニメをすこぶる評価していて一気見を薦めています。その岡田氏が原作もたいへん良かったと言うので読んでみたのです。 アニメと原作の設定は異なりますが、助けを求めに来た忠太、白イタチから救うために島 (ノロイ島、夢見が島) に向かうガンバたちという流れは保たれています。大きく異なるのは、忠太ととも
ベクトルの修得には、幾何ベクトルの基本を身に着けることだと思います。最初の部分を軽く流しがちですが、躓く要因は、基本の理解にあることが多いものです。今回は平面ベクトル、次回は空間ベクトルの基本演習で基本の理解を深めましょう。 質問 幾何ベクトルの定義を述べてください。 ※ この答えは各自で確認してください。 基本演習(平面ベクトル)1⃣ 平行四辺形ABCDの対角線の交点をOとし、$${\vec{a}:=\overrightarrow{\mathrm{OA}}, \: \
ベクトルの計算について1節入れます。もちろん、幾何ベクトルを考えるときにも使われます。 これまでに、ベクトルの演算として "和" と "実数倍" を導入しました。 差も演算じゃないの?と思ったかもしれません。確かに1つの演算ですが、差は逆ベクトルの和として定義したので和に含めて考えます(※1)。 ベクトルの代数的性質 ベクトルの和およびベクトルの実数倍によって、新たなベクトルが生まれました。平面または空間内の2つのベクトルを$${\vec{a}, \: \vec{b}}
前回はベクトルを導入し、その後、逆ベクトル、零ベクトル、実数倍されたベクトルを紹介しました。今回はベクトルに "和" と呼ばれるものを定義し、それから派生することについて話をします。 質問 幾何ベクトル (ベクトル) とは何でしたか。 こういう場合は定義を述べるものですが、その述べ方は一字一句教科書通りでなくても構いません。自分自身がどう理解しているかが大切なのです。 ポイントとなるのは、これまでの量とは異なり、2つの量を持っていたことです。その2つの量とは、向きと長さ
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目次をクリックするとその部分に飛びます。 下線部をクリックするとその記事に飛びます。 積分の歴史と基本計算 30.01 積分の初歩(微積分の入口) 30.02 積分の初歩(不定積分とその計算) 30.03 積分の初歩(定積分とその計算) 30.04 積分の初歩(定積分の計算とその工夫)
「ベクトル」は、理科(物理)の「力」の表記や「力の合成と分解」だけでなく、日常においても「物事や考え方の方向」の意味で使われているので、耳にしたことがあると思います。 このシリーズは、主に高校数学「平面・空間のベクトル」の話をします。 ①幾何ベクトル ②数ベクトル ③図形への応用 ④大学数学の入口 を予定しています。 ベクトルは数学者のハミルトン (W.R.Hamilton) (※1)が、ギリシャ語をもとに名付けたもののようです ([飯高])。英語で vector と書
目次をクリックするとその部分に飛びます。 下線部をクリックするとその記事に飛びます。 微分の動機と微分の基本的意味 29.01 微分の初歩(微分の動機 その1) 29.02 微分の初歩(微分の動機 その2) 29.03 微分の初歩(瞬間の変化率とその図形的意味)
山中 恒氏の著作 『おれがあいつであいつがおれで』 を読んだことはありますか。 ユング心理学 この本を最初に知ったのは心理学者の河合隼雄氏の著書なのですが、引っ越しのときに売り払ってしまい書名を忘れてしまいました。 その本の中では『とりかへばや物語』をユング心理学からの視点で解説していて、その類書としてこの本が紹介されていました。 『とりかへばや物語』と『おれがあいつであいつがおれで』に共通したテーマは男女の入れ替わりです。 この頃は河合隼雄氏の影
30.03 , 30.05 を踏まえた高校数学Ⅲの内容です。これで積分の初歩は終わりです。次回からはベクトルの話をします。
特殊な性質の紹介です。
演習 [1] 曲線$${y=f(x)}$$は点$${(1,2)}$$を通り、その曲線上の各点$${(x,y)}$$における接線の傾きが$${2x-4}$$であるような関数$${f(x)}$$を求めよ。 [2] 次の定積分を求めよ。 (1) $${\displaystyle \int_0^3|4-2x|dx}$$ (2) $${\displaystyle \int_{-1}^2x|x-1|dx}$$ [3] 実数を定義域とする関数$${f(x)=\dis
基本だけど間違いやすい問題を扱います。 例題として扱う問題 [1] 曲線$${y=x(x-1)(x-3)}$$と$${x}$$軸とで囲まれた2つの部分の面積の和$${S}$$を求めよ。 [2] 曲線$${y=|x(x-2)|}$$と$${x}$$軸および直線$${x=3}$$とで囲まれた2つの部分の面積の和$${S}$$を求めよ。 [3] 曲線$${y=x^3-4x}$$上の点$${(1, \: -3)}$$における接線とその曲線とで囲まれた部分の面積$${S}
俗に "$${\frac{\:1\:}{6}}$$公式" と呼ばれる積分公式を紹介します。前半は公式の使い方、後半でそれを導き、そのときに使われる計算テクニックの応用についても触れます。 1/6公式とその使い方 まずは 1/6公式と呼ばれるものを紹介します。 公式 $${\displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} (x-\alpha)(x-\beta)dx=-\dfrac{\:1\:}{6}(\beta-\alpha)^3}$$
春は、これまであまり本を読んでこなかったけれど、読書をたのしみたいという人が出てくる季節です。本を読むのがたのしいことだと感じているからだと思います。確かに、視野が拡がるし、心を豊かにしてくれるし、疑問が解消されるし、無知の知を実感するし、知りたいことが増えるし、そうしている中に自然と教養が身に着き世界が拡がります。 時には嫌々本を読まなければならないことがあります。学校の課題であったり、仕事上必要なものであったりと。これは苦痛以外のなに物でもありません。本嫌いや深く考えな