NIPT(新型出生前診断)のこと〜③結果
「高確率で21トリソミー(ダウン症候群)だったら、中期中絶を視野に入れて羊水検査を受けます」と発言していた。今、あと4日で妊娠9カ月(32週)。
結論、今、私のお腹にいる子どもは、NIPTによると、21トリソミーの確率が非常に低い。夫は「たぶん大丈夫」というが(確率論で行けば、まあ夫の可能性の方が高い)が、いつも私はその関連で夫を信じられない。
夫婦ともにどちらかというとネガティブ思考だと思うが、なぜか夫は健康方面、特に自身の生殖能力について自信を持っているように見える。
私が自分の生殖能力に疑問を持つ理由は下記だ。
①私は服薬(睡眠導入剤を含む)をしていた
②生理も決して順調とはいいがたい(ピルで調整したことがある)
③学生時代の無茶なダイエット(この10年の体重増減が10キロ以上)
④社会人になってからの無茶な働き方(深夜早朝勤務および土日祝日)
※かつての「24時間働けますか」をイメージ
④‘(働き方が影響しているのか知らないが)あごにかなりしっかりめのヒゲみたいな産毛も生えた(今も)。ヒゲのOL、という漫画を夫に紹介された。
自分が生物学的にどんどん男性化している気がしていた。
これで自分の女性としての生殖能力に自信をもて、と言われる方がおかしくないか?そもそも男性か女性か、というセックスのラインは非常に曖昧なものだと聞くし。
とはいえ、夫もずっとタバコを吸っていたし、年も1年上。彼も高齢の部類のはず。なのに(男性あるあるなのかもしれないが)、「俺の生殖能力は何しても大丈夫」という気持ち。これは正直、今も解せない。
1.NIPTの的中率(確率)とは
多くのNIPTの説明の際に言われることに「これは非確定検査です」というリスクヘッジがある。NIPTの結果が陽性だからと、そのまま決断(この場合の意味は中絶を決めないで、ということだろう)しないでほしい。という言葉が含まれる。
私が検査を受けた大学病院が委託している検査先は、ラボコープ(https://www.labcorp.com/corporate-facts) というアメリカ・ノースカロライナ州にある企業だった。ニューヨーク証券取引所に上場している。
NIPTで有名、というよりも、PCR検査等で実績のあるヘルスケア企業だ。
結局、NIPTがどこででもできる理由は、医療機関では採血(プラス説明)にすぎないからだ。他の健康診断と同じく、検査会社に回す。そうなると、どこの会社が血液を検査しているのかがポイントになりそうだ。
ただし、多くの妊婦は、本気で調べないとその情報を得られない。「検査ができる病院」で、「評判が良さそうな大手」をインターネットで検索するしかない。
私も、どの検査機関かは知らなかった。(少なくとも口頭で説明された記憶はない。他の健康診断でも、特にそういった経験はないので同じ)
一方で、ある程度、「患者様はお客様」の意識の強い施設は、機関を公開し、わかりやすく信用できる情報を提供しよう、としている。
そうなると、よかれ悪しかれ、SEO対策を知り尽くしている団体が強くなる。
医療はど素人だが、SEO対策は医療よりちょっと知識がある。
私の願いは、今回のNIPTにおいて、心ある医師の方に
①NIPTをもう少しわかりやすく啓蒙する人材
②マーケティング人材への投資
も、やってほしいということ。
下手したら、赤ちゃんだけじゃなく、家族全員の人生を揺るがすような世界に、志のない金儲け野郎を踏み込ませるんじゃねーよ! (繰り返すようですが、非認証施設がすべてそうだと言っているわけではありません)という怒りだ。
ただでさえ、親は、子どものことになると、自分のことより不安になる。
実際に、ネットは嘘とは言わないが、適当なことが書いてある。
①陽性的中率の比較:
私が受けたのは認証施設だが、とある非認証施設大手が自社と認証施設の的中率を比較した表を見せていた。
驚いたのは、私の説明された的中率よりずっと低く書いていた(ので、認証施設は信用ならない という方向に向かいそうだった)
参考:私はこちらの資料のコピーを見せられた。これによると、40歳のNIPTで21トリソミーの陽性的中率は98%になる。
②ネットでヒットしやすいNIPTの非認証施設で、私の受けた病院の検査費用が書かれていたが、実際はそれより数万円安かった(そのウェブサイトの公開後に安くしたのかもしれないので、悪意ではないかもしれない)。
しかも、私の検査した病院では、NIPTで陽性の場合、羊水検査は追加費用がかからない(※入院にかかる費用はじめ、諸経費はあるだろう)
2.NIPTの結果〜陰性
ちょうど、助産師さんの指導のある日に合わせていた。
先生に呼ばれ、厚手の紙が1枚を封筒に入れて渡された。
「陰性でした、よかったですね〜」と初期スクリーニングをした先生に渡された。
検査結果 陰性(Negative)
と太字で書かれており、「この検体での13、18、21番染色体のトリソミーに該当する異常は認められませんでした」とある。
それぞれ、21、18、13についても一行ずつ書かれているが、陰性 と漢字で書かれているのみだ。でも、この結果であったから言える。
資料を写真に収め、夫にも、「NIPT陰性だった」と報告した。
3.思ったこと
NIPTを受けて陰性だったからと、赤ちゃんに異常がないわけではない。
今、赤ちゃんが小さめだと言われて、実は不安になっている真っ最中だ。
0歳になったら、発達の様子を見てインターネットで発達の様子を調べまくるだろう未来も見える(実際そうだった)。
後ろずり這いが早かった娘が、「自閉症」というキーワードで引っ掛かったことを覚えている。5歳の今のところ、発達で指摘されたことはない。
その前に、無事出産にたどり着けるか。小さく生まれてきてしまう赤ちゃん(31週だが、ギリギリ成長曲線の下にいる)の障害の可能性も調べてしまった。
今回感じたのは、NIPTは闇が深い。
というより、自由診療に闇が深いのだろうか。
そもそも、なぜ妊娠・出産は保険適応ではないのか。説明されているような、されていないような空気がある。
出産費用に何故ここまで差があるのかも解せない(※都内です)
私は、
・「安心・安全」
・「通いやすさ」
・「いざというときのNICU」
・「無痛分娩」
この軸は、宋美玄さんの著書および、記事が非常に納得感があって参考にした。
しかし、この4ポイントを軸に設定した結果、非常にお高い出産になりそうだ。
「無痛分娩できる病院」というのが、限定された理由だ。
でも仕方ない。無痛分娩のすばらしさは第一子の際に夫と2人で痛感した。
産後の回復を考えたとき、実家に頼れない私たちには、なくてはならないものだった。本当に楽だった。1カ月、寝てばっかり。というわけにはいかなかった。
無痛分娩はさておき、これだけ情報が氾濫する今だ。
医療の分野では、
①もう少し専門家に近しい方が、志ある病院関係者の方を助け、発信すること
※特に、都市伝説の生まれやすい出産、というイベントが保険適応になっていない以上、ルールがやりたい放題
②出生前診断はそのわかりやすい例
だと感じている。さて、しばらく出産まで、ゆっくりと感じたことを色々と書いてみよう。
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