モチベーションなんかあてにしちゃダメよ

4月から、卒業研究、学園祭実行委員会、ボランティア活動、スチューデントアシスタント、サッカー、プロダクト開発など様々な活動をしている。余暇にバスケットボールやフットサル、映画鑑賞もやっている。

様々な活動をしているからか、「モチベーションってどうやって維持してますか?」っていう話を学友やサークル仲間とすることがたまにある。ただ、モチベーション維持のコツを聞かれても「楽しいからやっているだけなんだよな」が正直な回答である。

とはいえ、その「楽しいからやっているだけ」に繋がるように意識していることはある。なので、今回はその意識していることをここに記す。


モチベーションは脆いのが当たり前

そもそも、モチベーションとは何か?『習慣 超大全』という書籍では、モチベーションを下のように説明している。

モチベーションとは、特定の行動(今晩、ほうれん草を食べる)、または一定の幅のある行動(毎晩、野菜とそれ以外の健康的なものを食べる)を取りたいという欲求である。

習慣 超大全 p93.

この説明から、モチベーションの維持とは「特定の行動を取りたいという欲求を維持すること」であるといえる。

ここで考えるべきなのは、欲求は極めて不安定であるということである。

例えば、朝ご飯を食べるという行動を考えてみよう。すっきり目覚められて時間的にも余裕があるときは食べたいという欲求が湧きやすい。逆に目覚めが悪くて時間的にも余裕がないときは食べたいという欲求は湧きにくい。つまり、朝ご飯を食べるという簡単な行動でさえモチベーションは不安定である。

また、ダイエットをしたくてジムを契約したという状況を考えてみよう。初めはダイエットをしたいという欲求と契約金の損を避けたいという欲求が高いので、ジムに通う。しかし、それらの欲求が高い状態で続くわけでもない。さらに、通う苦労をしたくないという欲求が出てくる。つまり、ダイエットしたいという欲求と通う苦労をしたくないという欲求が衝突するという不安定性もある。

以上から、「モチベーションなんかあてにしちゃダメよ」というタイトルに繋がるわけである。

理想を明確にし、行動を簡単にしよう

モチベーションに頼れないなら、どうすればいいのか。方針として「理想」と「行動」に着目するのは一般的に有効的だと考えている。もちろん、方法は様々であるし、最終的には自分にあった方法を見つけるのが一番である。ただ、理想と行動から考えてみたほうが簡単に方法が見つかるというのが僕の考えである。

早速、理想と行動を考えていくわけだが、具体的に考えるために学園祭実行委員会を例に考えてみよう。

学園祭実行委員に「学園祭実行委員会ではどんな行動をするのか?」と聞いたら「学園祭を開催します」と答えてきたとしよう。それは理想であって行動ではない。しかも、どんな学園祭を開催したいのかという具体性がない。

考えていることが曖昧な理想だけだと、下2つの問題点がある

  • 理想にたどり着くための行動をイメージしづらい

  • 特定の行動は理想にたどり着くものかを検証できない

上の例でいえば、「学園祭を開催するために必要な行動ってなんだろう?」「今やっている行動って本当に理想とする学園祭を開催できるものかな」というように、学園祭を開催するために必要な行動に迷いが出る。その結果、実際に行動に移すことが難しくなる。

そこで、学園祭実行委員は改めて理想の学園祭を考えてみた。その結果、「後輩たちが最大限に楽しめる学園祭」と決まった。

それに対して、僕は「では今ここで後輩たちが最大限に楽しめる学園祭を開催してください」と要求する。当然、その要求はできるものではない。ここで初めて行動を考えることになる。

ここでいう行動とは何か?『習慣 超大全』という書籍では、行動を下のように説明している。

行動はいますぐに、またはある特定のタイミングで着手できることを指す。

習慣 超大全 p108.

「後輩たちが最大限に楽しめる学園祭を開催する」というのは理想であり、将来の成果である。行動ではない。

学園祭実行委員は、改めて行動を下のように考えてみた。

  • 模擬店を募集する

  • ステージ企画を実施する

  • 目玉企画を考案する

具体的になってきた。ただ、注意が必要なところは「いますぐ、またはある特定のタイミングで着手できること」という定義に当てはまるかというところである。

例えば、ステージ企画を実施するというのはいますぐ簡単にできるものだろうか?否である。だとすれば、さらに下のように分解する必要がある。

  • 後輩が楽しめるステージ企画とは何かを考える

  • ステージ企画を行う事業者などに実施に向けて交渉したいことを伝える

  • ステージ企画に必要な機材を整理する

ここまで分解できれば、いますぐ簡単に取り組めるとイメージできる。すなわち、これで初めて行動を考えられたということになる。ここまで来れば、いますぐ行動に移すことができる。

さて、ここで気づいてほしいことは、一切モチベーションの上げ方を書いてもいないし考えてもいないということである。強いて言うなら、「モチベーションの上げ方は、理想と行動を具体的にイメージすること」と書いていると解釈できる。しかし、これも正確ではない。正確に言えば、「理想と行動を具体的にイメージできれば、モチベーションなんて不安定でも少なくても問題ない」である。

わざわざ不安定なモチベーションを頑張って上げる方法を考えるより、いますぐ簡単に移せる行動を考えたほうが楽に行動できる。だから、「理想を明確にし、行動を簡単にしよう」という話を書いた。

楽しいからやっているだけなんだよな

卒業研究にしろ、学園祭実行委員会にしろ、ボランティア活動にしろ、サッカーにしろ、理想を明確にして行動を簡単にしている。そのおかげで、すべての活動が楽しいのだ。

もちろん、うまくいかないこともある。その時は軌道修正に必要で簡単にできる行動を考えて実行しているから、結局楽しくなってしまう。

そこにモチベーションの上げ方なんて全くない。存在するのは、理想を明確にして簡単な行動をする、その1点のみである。それが「楽しいからやっているだけ」に繋がっている。

モチベーションなんてあてにしちゃダメよ、理想を明確にして簡単な行動をするだけでいいということで、記事を締めくくります。最後までお読みいただきありがとうございました。

余談

この記事を書いてて、「これどっかで見たなぁ」と既視感を覚えました。

その正体はこちらでした。

BeLazyについても、いつか記事にしたいなぁ。

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