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カリスマ営業マンは是か非か 1227

10人前後の営業チームがあったときに、売上の大半を稼ぐカリスマ営業マンがいると、多くの場合、「うちの会社は仕組みができてない・・><」となって、

・営業チームの行動管理
・売れる営業マンのノウハウ共有の徹底
・Webマーケティングによって見込み案件を獲得する仕組み作り

などで営業チームの底上げを目指すことがあります。

しかしながら、個人的観測範囲内では、上記の取り組みが上手くいった例を見たことがなく、

・業務が定型化され、仕事がつまらなくなったカリスマ営業マンが辞めてしまう
・カリスマ営業マンの「秘伝のレシピ」は、彼個人の人間関係・スキルの中に埋め込まれた固有性が極めて高いものなので、「秘伝のレシピ」を共有しても売上は上がらない
・「営業チームの業務効率化」で短期的には売上は20%ぐらい上がるが、中長期的には顧客との距離が遠くなり、売上が下がる

などの結果になるケースが多いようです。

個人的には、営業チームの人数が数十名以下の時は「営業チームの生産性向上」のようなテーマ設定よりも、第2、第3のカリスマ営業マンを採用したり、カリスマ営業マンがさらに1.5倍売ってきてくれるように後方支援(PR・マーケ・営業サポート)をがんばる方がアップサイドの大きいテーマ設定なのではと思っています。

もちろん100人、200人以上の営業組織になると、「営業組織の業務効率化」のインパクトも大きいですし、「カリスマ営業マンのノウハウ共有」のインパクトも相当なものになります。しかし、数名~数十名ぐらいの営業組織であれば、『カリスマ営業マンに頼る!以上!』な方がワークするかもしれません。

私が過去に支援をさせていただいたBtoB企業でも

・役員、事業部長クラスがめちゃくちゃ売れる営業マンで、彼らが大半の売上を稼いできていて、それを是としていた
・ハイクラスの営業マンをどれぐらい採用できるか?に注力する。下位2割の売れない営業パーソンは配置転換を行う

などの体質の会社の方がパワフルに伸び続けている印象があります。

外資系戦略コンサルティングファームは、パートナー(日本でいう役員クラス)が営業をして、案件を取っていることで有名ですが、

・カリスマ営業マンが売上の大半を稼いでいることを是とする
・社長、役員、事業部長ががんがん営業に行く
・第2、第3のカリスマ営業マンの採用に注力する
・カリスマ営業マンが1.5倍売れるように後方支援(PR・マーケ・営業サポート)をがんばる
・カリスマ営業が扱う商材の単価を上げる

などの方が企業の成長に寄与するのでは、と思っている話でした。

ちなみに評価額が2兆円を超えるパランティアテクノロジーは、案件規模が1-100億円に登るため、CEOのアレックス・カープが月のほとんどの時間を外に出てクライアントに会ったり、新規顧客の開拓にあてているようです。

この案件規模になるとクライアントは営業ではなくCEOに会いたがるため、同社には専任の営業はいない、とのこと。案件の規模によっては、営業マンが必要ない、といったこともありそうですね。

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