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時給一万円の仕事は損か【スパイト行動の罠】

損か得かを考えるって大事ですよね。

これは自分にとって損だからやらない。
これは自分にとって得だからやる。

こんな判断は日常で誰しもしていますよね。

僕も今日そんな判断を委ねられました。

なにがあったかというと、中古服の販売を委託されたんです。
服の販売といっても僕がやるのは、配送業者に服を持っていくだけという簡単な作業。

報酬はその服を売った額の1割。
仮にその1割が1万円に至らなかったら、最低保障として1万円は貰えるらしい。

それを依頼されたのは、僕ともう一人の知人でした。
僕がそれを聞いた時は、

「めちゃくちゃ割のいい仕事じゃん!!」

と思ったのですが、一緒にやる相方はそうは思わなかったらしい。

「この服の代金、下手すりゃ20万くらいするんじゃね?報酬少し安くないか?」

なんてことを言い出した。

僕としてはこの服がどんな値段で売れようが、1万以上の報酬を得られるから問題は無いのでは無いかと思いました。
そして僕たちのやることは、ただ配送業者に持っていくだけ。

それは時間にすれば1時間もかからないような仕事。
時給で言えば1時間1万円以上が確定している

そんなアルバイトならやらない理由は無いのですが、とにかく相方はその服の値段が気になってしょうがなかったらしい。

最後までやるかどうか迷っていた相方ですが、結局やることに。

これ、どうゆう考えなのかなと、僕なりに考えてみました。

1時間1万円は得

どう考えても1時間で1万円は得です。
これは僕が単細胞なだけなのかどうかわからないのですが、得にしか思えないんです。

しかし、相方の考えは違う。
20万円以上するものなのだから、もう少し金額をくれてもいいのに、ということなのでしょう。

そして、すこし馬鹿らしくなってやめようかとすら思っていた。
1時間1万円を棒に振るところところだったんです。

相方がどんな考えでやめようかと思っていたかを、僕なりに解釈してみた結果がこちら。

  • 最初から乗り気じゃない

  • 報酬が足りない

  • こき使われる感がして嫌

こんな感じでしょうか?
最初から乗り気じゃないのは置いておいて、
報酬が足りないと、こき使われている感がして嫌、はワリと的を得ているような気がします。

僕が思うに相方の性格を鑑みると、こき使われている感が一番嫌なのではないかと思ったんです。
では、このこき使われている感がするから、やらないという心理はどうゆうことなのでしょうか?

スパイト行動

相方が割のいい仕事を断りそうになった理由は、スパイト行動という言葉で説明できるのではないでしょうか。

スパイト(spite)とは『悪意』という意味。
スパイト行動は『悪意ある行動』です。

スパイト行動とは、自分が損をしてでも相手に得をさせたくないという心理的行動を指します。
たとえば、二人で10万円を分け合うゲームをするとします。
このゲームのルールはどちらか一人にお金の分配を決めてもらい、もう一人にはその分配でお金を貰うか貰わないかの決断ができます。この決断は二人に適応される。

要は、後者の人間が貰わないを選択すると、ふたりともゼロ報酬になるということです。

この場合後者の人間はたとえ、1:9のような自分に圧倒的利益が少ない場合でも、『貰う』を選択した方が得です。
しかし、多くの場合は、相手に損をさせたいという心理が働き、相手も自分も貰わないという決断をしてしまう。
自分が1万で、相手が9万という差に腹がたち、

「相手が不条理に得をするのが許せない!!」

という気持ちが勝り、自分も相手も損をするという選択をしてしまうんです。

今回の件では、相方が仕事を持ってきた相手に得をさせたくないから、自分はやらないというスパイト行動をしたのかもしれません。

しかし、もともとその服は仕事を持ってきた相手のもの。
スパイト行動にしては少しワガママすぎるのでは無いか、なんてことを思うのが本音です。

おわりに

とにかく僕はこの仕事をやることにしました。
仕事を持ってきた相手がどれだけ得をしようが、僕にとって時給1万円は得でしかありません。

ちなみに、今回の仕事はまったく怪しいものではない。
なぜなら、単純に服の発送が面倒なお金持ちの道楽だから。

世の中には自分が面倒だからという理由だけで、簡単な仕事をやりたくないという金持ちがいるんです。
そう考えれば世の中なんてそんな、面倒な仕事を押し付ける形で成り立っている仕事なんて山ほどある。

工場のライン工なんかも、会社を経営している人間達が自分がやるのが面倒だから、お金を払ってやらせていること。
こう考えると、今回の話は資本論的な考えになるのかもしれない。

…なんてかしこ っぽいことを言って今回は終わりです。

お疲れ様でしたー。


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