親の不動産処理で民事裁判となる。世の中やることが多すぎる
親の亡くなた後
昨年から引きずっていた親の実家(不動産)の民事裁判が終わった。ほぼ1年かかった。これで親に関わる全ての面倒事が終わった。
父親は2003年亡くなり、母親は、癌となり5年の介護生活後、2018年に亡くなった。
介護も大変だったが、死んでからも大変だった。
人が亡くなると沢山処理することがある。肉親はゆっくりと悲しんでいる暇はない。死んだ人を懐かしむのは、その辺りが全て終わった後だ。
手始めに葬式、墓、銀行、不動産、その他の契約など。自分でやるには大変面倒な手続きも多い。エビデンスと独自の書式類、家族の実印なども必要だ。
中でも一番大変なのは不動産の処理だ。
これは逃げている人も多く、登記簿など亡くなった親のままとかも多い。
これが、現在の空き家問題を引き起こしている。
私は「人生の嘘」を振り払い。なんとかしようと頑張ってみたが、
「やはり裁判か・・」という思いだった。
世の中何でも金が絡む
最近終活とか言われて、一部の金持ちは生前自分が死んだ後のことを段取りする人がいる。死後の肉親の争い、不動産などの処理、色々と不安を煽ることでビジネスする人達、書籍、ネットの特集も多い。
「地獄の沙汰も金次第」 昔から世の中変わらないが、これは残された人間達の話だ。
さて私の場合、親が地主とのトラブルを避けて、明確な意志表示をしていなかった不動産の処理だった。親が不利な契約をしており、それがネックとなっていた。
結局私が後始末をやることになり、色々とアプローチしたが、向こうが先手を打ってきた。交渉中にいきなり民事訴訟された。
当然、裁判をやるしかなくなった。
弁護士さんに相談するが、大変不利だと言われた。それでもやるしかない。
民事裁判
裁判の一種である民事裁判は、一般の人が金銭や資産をめぐるトラブルに巻き込まれた際に開かれる裁判、刑事裁判とは全く違う。
原告・被告に関わる弁護人を含めて、何らかの強制力や特別な捜査権限を持っているわけではなく、対等立場で裁判に臨み、原告と被告の双方が証拠を出し合い主張をする。
刑事裁判と違い和解が出来る。
民事裁判と刑事裁判の大きな違いが、和解の有無だ。民事裁判の最終目標が紛争の解決であることから、原告と被告の双方が納得できれば裁判によらず和解で終わっても問題がない。
弁護士さんは和解に持って行くのがベストだという。
仮に、和解せず判決がでても、いくら払えと言う判決で、犯罪ではない。金の問題だけだ。今回は和解調停した。
ちなみに裁判はリモートが可能で、弁護士さんとの打ち合わせもリモートで済ました。ここは近代化されている。
弁護士さんの交通費などの削減となる。システムは汎用的なZoomを使っていた。しかし、自宅にそのような環境がないと出来ないので、誰でも出来るとは言えない。
裁判は長い期間がかかる
裁判期間は長い。口頭弁論などを繰り返して1年弱かかった。
そんな時間をかけた和解案もなんてことはない、私が交渉当初に提案した案とほとんど変わらなかった。それでも、お互いが納得したという形となる。
ベンチャー企業の仕事をしていた私としては、全て時間と金の無駄だと感じた。お互いが少し落ち着いて譲歩して理論的に数字で判断すればいいことだが、それが不可能な場合が多い。
「人間は理論では納得しない」その通りだった。
これが色々なトラブルを引き起こす。
その人間の業に結論を与えるには裁判しかない。
世の中やることが多すぎるし、面倒くさい限りだ。
民事裁判にかかる費用の相場
向こうが払ったと思う訴訟費、今回は3万くらいだと思う。これは訴訟金額で違う。
弁護士さんには和解金の20%強を払った。高いと言えるが、答弁とか証拠とか裁判における独特のルールもあり、普通の仕事を処理するようには行かない。
また裁判は事の善悪で判断しない。弁護士さんなしでは無理だと思った。
私的には裁判独特の頭の使い方とその判断などが勉強なった。
裁判など経験して
この歳(67歳)で思うことは信頼出来る知り合い、兄弟、家族が一番必要だったことだ。人に助けを求められる。アドバイスを受けられる環境があったのは幸いだった。
オマケだけど人間関係、アドラーの心理学で3つのライフタスクがある。
これにお金のフレーバーをかけると、1,2番は即刻人間関係が切れる。しかし、どうしても3番だけは最後まで残る。
今回、弟と妻に大分世話になった。その通りだった。
しかし、世界と関わりを持って生きている限り、忙しい日々が続くと思う次第だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?