見出し画像

訪問リハビリ|利用者さんのほっこりエピソード

作業療法士11年目、訪問リハビリは5年目。今までたくさんの患者さんを診てきた。

仕事は大変なことも多いし、医療という職業柄悲しい出来事も多い。

ただ人生の大先輩である患者さんから学ぶことは多く興味深い話がたくさん。今では貴重な戦争中の話や苦労話を聞く日もあれば、大笑いすることもしばしば。


そんな患者さんとの日々の関わりの中から、最近ほっこりしたエピソードを書いてみる。



利用者さんは100歳を超えている女性。

しゃんしゃん歩ける訳ではないけど、押し車を使ってのんびり歩ける。認知症はあるけど精神的に落ち着いており、楽しくお話しできる。年齢考えると元気な方かな。そんなおばあさんとのエピソード。


訪問リハビリでは状態確認と、押し車での歩行訓練を中心に介入。いつもリハビリが終わると言うセリフがあって

「はぁー、歩けるだけで幸せ☺️」

と満面の笑みでおっしゃるのだ。

おばあさんが暮らすのは老人ホーム。車椅子や寝たきりの方も多い。そんな人達を身近に見ているのもあって、歩けるだけで幸せを感じるようだった。

おばあさん自身も調子が悪い時は車椅子を使うこともあり、尚更自分の足で歩ける幸せを噛み締めている。


私は
「そんな当たり前のことで幸せを感じられる心が素敵です。私も見習います!」とお返事する。


するとおばあさんは
「あら!そんなこと言ってくれるなんて嬉しい!お礼に歌を歌うわね!」

と手拍子しながら歌を歌ってくれる。

ちなみに歌は施設で毎日流れている体操の曲。
毎日体操してるから刷り込まれているらしい。笑 他の曲歌ってと言っても、この歌の印象が強すぎて他が思い出せないと。

そんな歌のチョイスも含めてほっこりする。
とても平和な時間🕊️


あー、こういう風に年齢を重ねたいなぁとしみじみ思う。年老いた自分を残念に思うのではなく、残された機能をありがたく思い幸せを感じる、そんな年齢の重ね方をしたい。

リハビリってどうしても障害面に目を向けがち。強みを見つけろ、プラス面に目を向けろとは習うんだけど、どうしても能力低下や障害に目が向いてしまう。

このおばあさんは、自分で自分の強みをわかっている。「まだこんなに歩ける」と喜んでいるのだ。この考え方を見習っていきたい。


この平和な時間が長く続きますように。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートは、コメダ珈琲代にして手帳時間を楽しみます♪