割り込み

 列に並んで待っている。スッと割り込みをしてくる輩がいる。そもそも列に並んでいる人たちは、順番という秩序、すなわち美しさを創り出している。この秩序のもとでは、誰しも平等である。年収、年齢、性格がどうであろうと関係ない。誰であろうとただ順番のみに従うシンプルな構造だ。
 
 ところが、割り込みをしてくる輩がいると、秩序は失われる。美しさはなくなり、醜さ歪さが生まれる。なぜなら、平等が失われ、シンプルな構造が崩壊し、我先にというエゴイズムが垣間見えるからだ。
 
 要するに怒っている。割り込みをされたことに対して私は怒っている。