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韓国地方都市でとうとう!究極の牛カルビに出合ってしまった

今までの渡韓回数は30回近くになりますワタクシ、もはやソウル·釜山では飽き足らず、今年に入ってからは、韓国第3の都市·大邱(テグ)や、ソウルから電車で1時間と、郊外日帰り圏の水原(あ「ミズハラ」じゃなくて「スウォン」ですよ)に足を延ばし、今後は日本の47都道府県ならぬ、韓国9道(道:朝鮮半島における地方区分単位)を制覇しちゃおうかな!?なんてなところだったりします。

で、ソウル滞在時は、あえて、というか特に食べる理由もなかった「牛カルビ」なんですが、ソウル以外の都市に出かける、となると話が変わってきましてw  直近では8泊9日の韓国旅行で3回も食べちゃったんだな。

いやあ、どれもこれも感動的な出会いの数々、早速お届けいたしますね~!!




ソウルでは食べない牛カルビも地方都市となると別!

必見! 他では読めない「ソウル焼肉事情」旅ブロガー女医が解説します』の復習なのですが、韓国に「焼肉屋」ってものはございません。
ひとえに焼肉と言っても「どの動物」の「どの部位」を「どうやって調理してあるか」が、お店ごとに違うので、日本のように「焼肉屋」とは言わないのです。

ということで今回ご紹介するお店は全て「牛カルビ屋」でございます。

牛カルビ屋さんのメニューは

·생갈비​​(センカルビ)=生カルビ
·양념 갈비​​ (ヤンニョムカルビ)=タレ漬け込みカルビ

がメイン。あとはお店によってロースがあったり、ユッケがあったり。

日本で食べるカルビに近いのは생갈비(​​センカルビ)のほうです。生カルビといっても、ユッケみたいなアレとは違います。生のままで食べる、という意味ではなくて、タレに漬けこむなどの下処理や冷凍をしていないお肉という意味です。ユッケは韓国でも「ユッケ」です。

양념 갈비​​ (ヤンニョムカルビ)も日本の焼肉におけるタレ焼きとは別物で、お肉の色が変わってしまうほど漬け込まれている、日本にないスタイルです。この양념(ヤンニョム)=漬けダレっていうのが、お店ごとに違う、いわゆる「勝負の味」になりまして、お店のチョイスを間違うと、本当に美味しくないw

逆にこのタレを売りにしているお店ですと、そこで生カルビを食べてどうすんのよ、という展開になります。特に「お肉そのものの味で勝負」となった場合、世界的になりつつあるWagyuブランドに勝てる牛肉は、そうそうございませんのでね。お肉だけで勝負するのだったら叙◯苑のほうが良いというものです。

さて、『必見! 他では読めない「ソウル焼肉事情」旅ブロガー女医が解説します』で「私は、牛(とくにヒレ・サーロインやカルビやハラミなど)は、韓国では食べません」と書いておりますが、「ヤンニョムカルビに至っては韓国ではなく、ソウルでは食べません」に訂正したいと思います。

というのも、これからご紹介する大邱は韓方(※)の街、そして水原は、世界遺産「水原華城」を有する街であるだけでなく「水原カルビの街」でありまして、それぞれの街で作られる「ヤンニョム」、これが美味しくないわけがないんですよ。

※韓方(ハンバン):中医学をルーツにした韓国の伝統的な医学


「韓牛であること」「炭火焼き」にもこだわりたい!

ソウルよりも物価が安いことをいいことに、お肉の産地にもできれば、こだわりたいところ。というのも、韓国にも韓牛というものがございまして、アメリカ産などの輸入牛よりはお高めの位置付けなのです。

安いお店や観光客向けのお店は大概アメリカ牛を使用し、コストカットしてたりします(韓牛並みの値段で提供してるところもあったりしてw)。とはいっても、お店こだわりのヤンニョムが美味しければ、肉の産地云々はカバーできる説もありますが。

でも、いくら和牛より質が劣るとはいえ、韓国で食べる以上、韓国産の牛をいただきたいではありませんか。

さらに「炭火」ね。韓国の美味しい焼肉系のお店って全部炭火焼きのイメージ。今回ご紹介する3店舗も全て炭火焼きだったんですよ~!

その辺りも考慮に入れながら、お店をセレクトしたところ、どれもこれも大正解!でしたので早速ご紹介いたしますね!


「韓方の街」大邱の有名店で「唯一無二の韓方タレ」を存分に味わう!

「キム·テグン韓方料理 本店」(김태근한방요리 본점)

韓国第3の都市である大邱は、韓国一の韓方薬の拠点として有名なんだそうで、その韓方を生かした、他では味わえないヤンニョムがいただける、と悪友に勧められたのが「キム·テグン韓方料理 本店」。普段、人のオススメは滅多に信頼しないアタクシなのですが(笑)、ここはなんか良さそうかもと感じまして、そのとおりであったということでございます。

ということで、お目当ては、甘草、トウキ、高麗人参、シナモン、ショウガなどが使用された韓方タレのヤンニョムカルビ! 

牛は韓国産、なのに1人前15,000ウォン(1700円ほど)からという激安ぶり。本来は3人前からのご案内だそうですが、1人だから2人前でOKとのこと。それでも3万ウォンですからね。韓国産カルビの相場としては安すぎ、です。

副菜も、こんなにたくさん!

韓国だとどうもニンニクを、生のまま!?いただくようなのですが、あたいはどうしたって焼き目をつけたいので、おばちゃんが肉をさばくなか、独断でニンニクを鉄板にのせて焼き(どこのお店もこれで文句言われたりしないのでアリなのかな、とか)、サンチュに巻いて食べるもよろし。

やっぱり韓国の焼肉はお肉そのまま、というより、どうしても野菜とペアで食べたくなる。個人的にはこのピリ辛な調味料で和えた菜っ葉と一緒に食べるのが好みです。

肉のこの焦げ目がまたいい! 

タレはまさにここだけの味で、本当に、なんとも表現しがたい美味しさ。ここでカルビを食べるために大邱に行きたいと思えるクオリティーで大満足でした。

よろしければ、動画もどうぞ。


今回ご紹介のお店:「キム·テグン韓方料理 本店」(김태근한방요리 본점)



水原カルビもまた、世界遺産級!?

「ヨンポカルビ」(연포갈비)

旅程的に大邱→水原でしたので(そしてちょうどその頃、ドジャーズの韓国開幕戦であのスキャンダルが……orz)、あの絶品韓方カルビのあと、はたしてそれを上回るおいしさに出合えるのか!?と思ってましたが、ちゃんと水原は水原で美味しかった。

最初に行ったのは、世界遺産「水原華城(スウォンファソン)」という観光拠点ど真ん中にある「ヨンポカルビ (연포갈비)​」。場所は最高で、知名度や評判は良さげだったのですが、ここのカルビは生カルビ·ヤンニョムカルビともにアメリカ牛なんですよね……。なのにお値段は先の大邱の韓方カルビの2倍以上する69,000ウォン……。

みなさん、わかっているのかいないのか……ちょっとそこが気がかりでしたが、窓際のいい席に案内してもらえちゃったので、ほぼ全て帳消しに(笑)。

そう、ここのお店、窓から水原華城で一番キレイな華虹門(화홍문:ファホンムン)が見渡せるロケーションなのですよ。世界遺産を眺めながら、美味しいカルビにビール、テンション最高潮でした。

じゃあ、窓際の席じゃなかったら、満足できてたか?と言われると確かに、ってとこはありますね。でも窓際に座れたので(笑)。ほら、こういうのもお店とのご縁ってなもんじゃない? 


今回ご紹介のお店:「ヨンポカルビ」(연포갈비)


カボジョン(가보정)

水原で韓牛カルビを食べられる(しかも同じエリア内にビル3つで展開している)なお店なんですが、泊まっている水原駅や、水原華城界隈からちょっと離れ気味なのが難点、ではあります。

が、行ってみてわかりました。ここは外してはならない!と。

実は私、この立地を理由に、このお店への訪問をあわよくばスルーしてしまうところだったのですが、水原のホテルにとある忘れ物をしてソウルに戻ってしまったため、訪れる機会ができたというミラクルも(詳しくは後述)。


何って、まず、お店のスケールがやばすぎて絶句w

だって三叉路にこんなでっかいビルが3つ……(笑)。

本館のお店の入り口、こんなふうにデコレーションされてるし。

お得なランチが15時までとの事前情報を得ておりましたので、正午を外して14時過ぎに行ったら、本館はこれからお昼休みに入る、ってんで、2号店にご案内されました。まあ、「メニューが同じならもはや何号店でもよろしいですわ状態」ですけれども。

中に入ったら水槽がありました。それも観賞用の。

なんか、台湾か香港あたりの、高級中華を彷彿とさせる演出なんだけど、どうなっちゃうんだろう。


韓国最強ランチ決定! ヤンニョムカルビ定食

当日のメニューがこちら。

なんともいえない日本語表記がいい味出してるわけです。実はうまいことタイミング合わせて平日に来店し(詳細は後述)、「平日15時まで限定」のヤンニョム(=味付け)カルビ定食(39,000ウォン)をチョイス。お肉は通常の半量みたいで、定食だとここに味噌チゲがついてくるみたい……!


ということで、早速オーダー!


今回のお肉はコチラ。

もしかして、出される際のビジュアルも意識してる!?

そして炭火です!

とかなんとか遊んでる間に、お肉が焼かれはじめ、動画撮りながらアウアウしてたらイッキに副菜がそろってこの状態にw 

お肉そのまま、というより、どうしても野菜とペアで食べたくなる韓国焼肉ですが、ここ、サンチュの供給がない! ということは、こうした切り野菜系に乗っけて食べるということだなと。


一番オーソドックスなレタス+甘ダレがこちら。

私が好きな辛い菜っ葉もあり、

さらにはネギ味噌的な?! いや、コチュジャンか??

細かいことは気にしなーい!

マイルドな焦げ目がまたいいです!

ビックリしたのがここのお肉の質! 今まで食べた中でここが一番柔らかく、まろやか。嫌な脂っこさもなかった。おおお、これが韓牛なのか!? 「脂っこすぎてもたれ気味」になんてならなくて、ホント後味がよかった(その後の便通もすこぶるよかったw)。

お肉はやっぱり「一列」だと少なく感じますよね~~。
けれどもこの「定食」、副菜がハンパなく美味しかったんですよ。

チャプチェでしょ~。

揚げナス。コレがまた悶絶するほど美味しくて。

脂ののり具合が絶妙な白身魚もありましたし。

チヂミまでも!

よろしければ、動画もどうぞ。


焼肉の「〆」は味噌チゲ!

〆というか、お肉と一緒に運ばれてくるので正確には主食、なのかもしれませんが、まあ便宜上「〆」といたします。韓国の牛カルビ焼肉屋さんは〆も日本とは違っていて、冷麺と石焼ビビンパとクッパがいっぺんに頼めるということではなく、「味噌チゲ+ご飯」のパターンが大多数で、ご飯と一緒に「猫飯」スタイルで食べるのがお約束です。韓国では冷麺は冷麺屋さん、ビビンパはビビンパ屋さんがありますから、食べたければそこに行かないといけません。

で、この味噌チゲというのも、お店ごとの味わいやこだわりがあって、食べ比べが楽しいのですが、ここのは味噌チゲの具材の充実っぷりもすごくて、

まず、たっぷりキノコ!

中にはカルビの骨も入ってたし!!

極めつけは、一緒についていたご飯。

コレね、韓国のお米って単体だとあまり美味しくないことが多いので、それゆえ単体で食べるというより、海苔巻き(キンパ)にしたり、スープに入れて食べたりすることが圧倒的に多いわけなのですが、ここはご飯だけでも美味しかった!


〆の〆!? 食後のナツメ茶もサーブしてくださる完璧ぶり。

このお茶にちょっと甘味があるおかげで、食後のデザート欲が抑えられたことは言うまでもございません(笑)。

総じて、お肉そのもののクオリティーもさることながら、一緒に出てきた副菜もこんなに美味しいとは……! コレ多分、通常メニューでお肉一辺倒だったら気づくことができなかったかもしれないと思うと、この曜日のこの時間帯に食べられたというのは神がかったタイミングだったかもしれません。


「カボジョン (가보정)2号店」の場所はこちらです。

水原はソウルから日帰り圏内ではありますが、今回の旅は8泊9日というゆとりのある旅程でありましたため、観光もグルメもじっくり、ということで、水原で一泊いたしました。が、旅程上たまたま土日に当たってしまっていたんですよ。

そんな中、ここは水原カルビとしてはナンバーワンのお店という位置付けであるにもかかわらず、泊まっている水原駅や、水原華城界隈から遠いという理由で行くのを一旦取りやめてしまっていました。ところが、水原で利用したホテルにiPhone予備機を忘れたため、1泊2日の旅程を終えてソウルに戻った後、また水原に取りに行かなくてはならなくなっちゃった(泣)。

一瞬凹みましたが、そこは個人起業家でもあるえりおちゃんマインド。ピンチはチャンス!! 滞在していた土日ではなく、平日に水原に行く用事ができた、ということは、これは「カボジョンにも行け!!」しかも平日ランチを食べに行け、というお告げに違いない!?
かくしてソウルからまたも水原へ、iPhone取りに行きがてら、優雅に平日カルビランチしちゃったという、はて、どっちがメインだったの…!? という、しかも観光一切なしに、用件だけ済ましてすぐソウルに帰るという日帰り旅が実現したのであります(笑)。

フタを開けてみたら予備機だったとはいえiPhoneをホテルの部屋に忘れたのが大正解だったということ!?  ここ寄らずしてどうするつもりだったの!?という、圧倒的なクオリティーの高さ!!。どうしてまたここをスルーして日本に帰国しようと思っていたのか?! 自分で自分のことが理解不能なレベル。
「運命のイタズラ」ってこういうこと!? 今思い起こしても、鳥肌が立ちます。色んな意味で(笑)。


知らぬと大損!? 韓国焼肉事情

というわけで、牛カルビというだけで、やたら書いてしまった(笑)。しかも、今回に至っては“きたないお店”じゃないのが我ながらすごい笑笑。 

韓国周遊ともなると、日本のガイドブックにはほとんど良い情報がないわけで、でも美味しいものって、こうもマニアックなところにある、というのは日本と一緒なんだ、ということがつくづくよくわかり、お勉強になりました。

どうやら今年はこの後、最低でも3、4回くらいは韓国に行くことになりそうですので、順次、こちらで情報をアップデートしてまいります。今後の記事をぜひお楽しみに!



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