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とうとう来たかと思いきや

「アナゴが食べたい」という母のリクエストに応え、本日の夕食はアナゴ丼でした。

具だくさんの御御御付とお漬物を一緒にテーブルに並べ、私はあっという間に完食もダラダラと食べている母。最近食べるスピードも遅く(晩酌後のご飯なので、それだけでも時間がかかるのです)なかなか片付けられないのに、今日はいつにもまして時間がかかっていて、私は少々イライラしていました。(こんな時は、本気で怒らないように意識は別なところに向けています)

ただ待っていても仕方がないので、その間に洗濯物を干したりして食卓に戻ると母はまだダラダラと食べていて、食事が気に入らないのかと思い声を掛けたら「まだご飯が出てきてない」との返事。

えっ?え〜っ???

うわぁ、とうとう母がぼけてしまった、どうしようかと恐る恐る「今食べてるよね?」と尋ねると「あっ、これおかずだと思ってた。そうだ、アナゴ丼だったね。白ご飯がないからまだかと思ってた」(こんな標準語ではなく佐世保弁です)と。

母は白米の上に何かが乗っかるのが(丼物)好きではなく、いつもお茶碗に白米だけよそうのですが、今日はリクエストのアナゴだったので丼にして出したのです。

母としては、いつものように白米が出てこないので、待ちながらのんびりとアナゴ丼と御御御付をちょとずつ口に運んでいたのです。(そりゃぁ時間がかかるわけだ)

「まさかお母さん、アナゴ丼をおかずに白ご飯食べるの?それって、親子丼をおかずに白ご飯食べるようなものだよね」
「もう、なんでぼーっとしてたかねぇ」
「今日お散歩しなかったからじゃない?」
「歩かないとダメねぇ」
二人で大笑いしてしまいました。

いやぁ、本当にもう力が抜けました。
笑いごとで済んだからいいものの、これが本当に認知症の始まりだと想像すると胸が締め付けられました。

しかし、これが何かのサインだったりしてはいけないので、注意深く様子は見ようと思います。高齢者は何が起きるかわからないので、普段と違うなと思う出来事があれば皆さんも意識して見ていただきたいです。

実際に認知症の方を介護されている方は、毎日こんなことが繰り返されているのですよね。家族のことがわからなかったり、徘徊だったり、暴言や暴力なんてこともあるかもしれません。

何度も何度も繰り返しますが、どうか頑張りすぎないでくださいね。頼れるものは何でも頼りましょう。そのために福祉のサービスや医療従事者がいるのです。

今日も一日お疲れさまでした。
ゆっくりお休みくださいね。


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