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三井寺にて

1300年余りの時を見つめて
この塔は何を想うのでしょう。
吉野から大津へ
いずれの地でも
変転する世を見下ろして
人々の祈りを受け入れては
天にあげていった。
英華盛衰は世の習いといえども
終わりなき業のかなしみを
どう納めゆけばよいものか
そんなことを想うのでしょうか。
琵琶湖にかかる月
比叡の山から吹き降りる風
春の花も秋の紅葉も
何ひとつ変わることのないものが
確かにあることを
静かに教えようとしているのでしょうか。

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