見出し画像

エフェクターと私。

僕は随分と長いことギターを弾いています。かれこれ40年弱です。その内30年はエレキギターを、10年はエレガットを弾いてきました。

それで今回はエフェクターのお話です。

ことの始まりは中学1年生、ギターを始めたばかりの僕は"どうして僕のギターはペケペケの音しか鳴らなくて、レコード(CDはまだ普及していない)みたいなジャーン!っていう音が出ないんだろう?壊れてんのかな?"なんて思っていました。

そんなある日友達からエフェクターというものがあるらしいとの情報を得て、更にはジャーン!という音に変える事を「歪ませる」と言い、それにはディストーションというエフェクターが必要だと知るのです。

そんな訳でお年玉の残りを握りしめて池袋の石橋楽器さんへ行き、ガラスケースの中に並ぶ色とりどりのエフェクターの中からYAMAHAのディストーションをドキドキしながら購入したのです。確か8,500円位だったと記憶しております。本当はBOSSのカラフルなエフェクターに憧れていたのですが、当時の僕には高値の花でした。

僕のディストーションはペダルタイプのいわゆるコンパクトエフェクターです。マルチエフェクターなんてややこしいものは当時は存在していなかったと思います。因みにプロミュージシャンはラックタイプを使っていて、僕達はそれに憧れていく事になるのですが、それはまだ先の話。そう、時はまだ80年代半ばのお話です。

ディストーション…それが僕の初めてのエフェクターでした。ラジコンに使うような四角い電池を入れて、ギターとinputをシールドで繋ぐ。そしてoutputとアンプをもう一本のシールドで繋ぐ。そして足でペダルを踏んでスイッチを入れた瞬間!

ジャーーーン!


と脳内イメージ通りのディストーションサウンドが部屋中に響き渡りました。多分今思えば特に大した事のないごく普通の音なんですけど、当時の僕は感動に打ち震えていました。

すげ〜、これで俺も高崎晃だぁ!


なんて吠えていました。
でも実際、ソロのフレーズとかライトハンドの真似事とかをディストーションをかまして弾くと、なんかちょっと上手くなったような気がしたものです。

ところで80年代ってニューウェーブ系のギタリスト達はエフェクターを多用する人が多くいました。僕もなんとなく影響を受けてBOSSのフランジャーとか、コーラスとか、ディレイとかを手に入れて更なるエフェクター沼にハマっていきました。

しかし80年代も後半に入ると突然、バッドボーイズロックなる訳のわからない名前のハードロックムーブメントが炸裂します。今思えば基本ブルースハードロックなんですけど、LAメタルブームとも重なってそれは大きなブームでした。

モトリークルー、ラット、ハノイロックス、ポイズン、ガンズ、シンデレラ、ロックシティエンジェルズ、LAガンズ、ブラッククロウズ、ファスタープッシーキャットetc

僕もご多分に漏れずそれらの影響を受けていきます。さらにはそこから原点回帰といますが渋いロックへと開眼して行くのです。

ストーンズ、ヤードバーズ、Tレックス、ツェッペリンetc

すると今度はエフェクターをほとんど使わなくなっていく…というか系統が変わって行ったんです。

僕、高校時代にかなり本格的なレッド・ツェッペリンのコピーバンドをやっていて、その時の僕のエフェクターボードの中身は…。
(そう、この頃には一丁前にエフェクターボードなんて使っていたのです。)

オーヴィルバイギブソンのレスポールゴールドトップ

BOSSのターボオーバードライブ

アイバニーズのワウペダル

メーカー不明のアナログディレイ

リハスタのマーシャル

確かこんな感じでした。
これでワウは「ノークオーター」で使い、ディレイは「幻惑されて」で使い、と楽しんでいました。

その後しばらく基本的には
「マーシャル直結こそ潔い!」
みたいな思想の時もあったと思います。
若かったですね。

因みに今またちょっとエフェクター色々と試したい気分です。
やはり昔と比べてルーパーなど技術の進化が凄いのと、
僕が若い頃とは全く違う世界がそこにはありそうなので、
正直ちょっとワクワクしています。


私の創作活動の対価としてサポート頂けましたら、今後の活動資金とさせていただきます。皆様よろしくお願い申し上げます。