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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#デジタル化

とても大事だけどついつい疎かになるもの

私たちの日常生活や仕事において、とっても重要なんだけど、ついつい、疎かになったり後回しになったりする事は、結構多い。 結局、人間は、目の前の事、今の事、極端に言えば、切羽詰まったことには意識は高いし、それに関する行動はできやすいが、大事な事でも先の事になると、なかなか、実行できない。万人共通の悩みではないかと思っている。 まあ、人間皆一緒と思えば、あきらめと言うか納得もできるが、そうは言っても仕事ではとても大きな課題である。 有名な7つの習慣に時間管理のマトリックスがある

本格的な、EUCの時代が来るのかも・・・

EUCを知っている人はどれだけいるだろうか? 今どきは、ネット検索でたいてい調べることはできる。20年ほど前には、IT業界では流行言葉だった。 EUCは、EndUserComputingの略である。一般的に、ITの世界でソフトウェアを作る仕事は、専門家の仕事である。それを、専門家でなくても簡易的なソフトウェアを作って仕事をしましょう。という考えである。 代表的なものに表計算ソフトや簡易型データーベースがある。それより以前は、このような専門家ではなくても使いこなせるツールがな

ITを使いこなすスキルとして求められること

今やITは、働く人にとって避けては通れないテーマになった。 一昔前は、ITと言えば、専門職者の人達だけのものだった。もちろん、ITの仕組みの提供とかソフトウェアのコアの部分の製作などは、今後もプロフェッショナルな領域である。 専門的に言えば、ハードウェアやOS(オペレーティングシステム)、プログラミング言語、ソフトウェアの生成ツールなどを製作するのは、常に専門家で、これからも変わらない領域である。 これは、車に例えると、車のメーカーの仕事になる。 これからも、この車のメーカ

電子は残る、紙は消える

今後、デジタル活用が加速度的に進む。これは疑いのないことである。日々、日本中、世界中で、デジタルデータが増えている。 私達は、パソコンが普及しだした30年以上前、電子と言う言葉を使い始めた。eメールが代表的だ。日本語で言えば、電子メール、英語でErectricだから、eメールである。 そして、ECという言葉は常識になった。書籍も電子書籍と言う。この電子のニュアンスはデジタルと同義語として使っていても、大きな問題はない。結局は、情報やデータを紙で残すか、デジタルで残すかという

リモート教育はどこまで根付くか?

コロナ禍で一気に変わったものが幾つかある。 その一つが、インターネットなどの仕組みを活用して、オンラインで教育をすることである。 もともと、パソコンが登場したあたりから、教育にITツールを使う事が拡がって来た。昔は、CAI(Computer Aided Instruction )という言い方の時もあった。その後、eラーニングが人気になった。この分野は、今でも成長している。 ベトナムのような新興国は、日本よりもeラーニングの普及は早かった。それは、日本のように様々な教育機

記録しないビジネスの危うさ

仕事ができる人の特徴の一つ。 それは、記録魔であるということだと私は考えている。 もちろん、他にも、誠実であるとか、責任感が強いとか、顧客志向であるとか、プロジェクト遂行能力が高いとか、コミュニケーション力があるとか・・言い出したら山のようにあるのだが、今まで数多くの人と関わってきて、統計学的には、仕事ができる人はメモ魔であると言って間違いはない。 あえて逆に言うと、仕事出来なくてメモ魔がいるかということになるが、例外は否定しないが、一過性ではできても、習慣としては続くことは

デジタル派とアナログ派の接点は如何に?

皆さんは、デジタル派?アナログ派? これではピンとこないかもしれないので、聞き方を変えてみる。 皆さんは、デジタル世代、アナログ世代? これだと、返答がしやすくなったかもしれないが、単純に2つに分かれるものではない。 そういう私は、両方である。 とはいえ、基本は、田舎育ちで農村で過ごしていた18年間が体の隅々まで染みついている。数十年都会暮らししたぐらいでは、これは全く変わらない。 その一方で、たまたま、デジタルの世界のど真ん中、ITの仕事を40年やっている。これは明らかに

アナログの立場から推進しないIT活用は迷走する

日本の迷走ぶりは、今に始まったことではないが、特にIT活用においては、迷路にハマっている感さえある。肝いりでデシタル庁を設立したのは良いが、推進の旗振り役と絶好の商売チャンスと捉えている業者の喧伝ぶりが目立つだけである。 国や行政だけではないが、“だれ一人取り残さない”というキャッチフレーズも今や流行語になって来た。これは、好意的に取ると、とてもフレンドリーな安心感が漂う話である。 これをIT活用に置き換えても、こんなメッセージになるだろうか? “日本もいよいよ、ITを使

中小企業はアナログが当たり前

この20年ぐらい、中小企業は受難の時代だ。 もともと、中小はかつての高度経済成長時代の原動力と言われながらも、その立場は様々な面で弱かった。 特に、元請け下請けという構図や系列の中で、身動き取れず自立する機会を削がれてきた。 そしてバブル崩壊、以降30年以上に渡って、盤石と言われた日本経済に陰りが出た。そして失われた30年と言われるほど、中小に限らず大企業も経営環境の変化に翻弄されている。 大企業もそれまで中小企業の面倒を見てきた立場でありながら、自分のピンチとなると、あっ

デジタル庁ではなくてアナログ庁にした方が良いと思う理由

いよいよ、デジタル庁が動き出した。 前政権の肝いりの政策だ。 すでにメディアで喧伝されてきたので、周知のことと思うし、今どきはネット検索すれば、設立の経緯などは大まかに分かる。 私がシンプルにまとめると、コロナ禍の中で、日本のデジタル化が遅れていることを再認識した。だから、日本のデジタル化のテコ入れで、デジタル庁を設置し、旗振り役もかねて、遅れを取り戻す。こんな感じだと思う。 私は、ITの仕事を長年やってきた立場として、あまりにも拙速だと思っている。 もちろん、今回のデジ

デジタルとアナログの融合で生まれる文化に期待

ITの仕事を長年してきたこともあって、デジタル社会の浸透に対して私は常に懐疑的である。 もともと、デジタルというのはコンピューター業界からメジャーになった。 デジタル化と言われる言葉だ。 何をデジタル化するかといえば、アナログをデジタル化するわけである。アナログとは人間がすること全般である。話する。書く。食事する。運動する。人間は実に沢山の活動をしている。 それをスマホで動画や写真に残せば、デジタル化である。仕事の場面で考えても沢山ある。手書きの顧客台帳があったとする。

IT社会が浸透すればするほど、不道徳な見えざる手が増える?

不道徳な見えざる手(東洋経済新報社)という本をご存じたろうか? 発刊は2017年5月。 私は、ITの仕事をしている関係で、この本は発刊後すぐに手に取った。 おおまかに、内容を紹介すると、経済とは釣り師とカモの永遠の闘いであるという事に尽きる。 言い得て妙だと思う。 釣り師とは、商売をする側のこと、つまり企業や商売人だ。カモとは顧客のことだ。これを自分自身が顧客の立場に置き換えてみると、この本のタイトルが妙に身につまされる。 この本は、私は、自社セミナーなどでも何度も引用

中小企業のIT活用が成功するラストチャンスとなるだろうか?

いよいよ、デジタル庁が創設される。 約20年前に、電子政府構想を大々的に打ち出した日本が、言うだけ番長に終わらないことを願いたいが、政府のデジタル活用もさることながら、中小企業のデジタル活用の行く末もこれからの日本のとても大きな課題だと思う。 言うまでもないが、戦後復興を根底から支えてきたのは中小企業の活躍と発展と言っても過言ではない。 世界に通用するエクセレントカンパニーが何社日本に存在しようとも、中小企業がなくして存在できる大企業は皆無だ。 また、逆から見ると戦後