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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#コミュニケーション

顔を識別する人間の能力とAIを考える

今、世間ではChatGPT(チャットジーピーティー)騒がしい。私の周りでもとても盛り上がっている。とは言え、まだ、知らない人も多いと思うが、Microsoftの最新AIチャットサービスだ。 そんなことで今回はAIの話しにしようと思う。 仕事柄もあるが、もともと私は、変わったことを調べたり考えたりするのが好きだ。 最近、少々ハマっていることがある。 それは、人間がなぜ、人の顔を判別できるのだろうか?を考えることだ。 よくある話だが、世界には自分に似た人が必ず何人か存在するら

DX時代の購買履歴を活用する商売ってどう?

まあ、マーケティングの仕事をしたことがあるとか、CRMに詳しいとか、営業で突出した実績を残しているとか、こういう人には釈迦に説法だとは思うが・・・。 RMFというマーケティング、顧客分析の手法がある。 少しだけ解説すると、 RはRecency、MはMonetary、FはFrequencyであり、日本語では、Rは最終購買日、Mは購買累計額、Fは頻度となる。 このRMFという指標を用いて、優良顧客(あるいはロイヤルカスタマーという言い方もある)を発掘し、手厚くフォローやサービス

DX時代のコミュニケーションの落とし穴

この20年ぐらいで、人と人のコミュニケーションがとても複雑になっていると感じる。 私が社会人になった頃は、直接話することしかなかった。それ以外は、手紙や文書ということになる。大きな変化のきっかけは電子メールである。 未だに、多くの人が私と同じ考えであるが、面と向かって言わずに、“メールで済ます”は、ビジネス社会ですっかり定着してしまった。慣れとは怖いものだ。 私も自社でこの悪癖の撲滅に、もう20年近く苦心している。簡単に言うと、言いにくい話はメールでとなる。 では、仕事でど

ITを使いこなすスキルとして求められること

今やITは、働く人にとって避けては通れないテーマになった。 一昔前は、ITと言えば、専門職者の人達だけのものだった。もちろん、ITの仕組みの提供とかソフトウェアのコアの部分の製作などは、今後もプロフェッショナルな領域である。 専門的に言えば、ハードウェアやOS(オペレーティングシステム)、プログラミング言語、ソフトウェアの生成ツールなどを製作するのは、常に専門家で、これからも変わらない領域である。 これは、車に例えると、車のメーカーの仕事になる。 これからも、この車のメーカ

ITの変遷から将来を予測する

いきなりだが、タイトルの“ITの変遷から将来を予測する”ことはできるのか? 現時点での私の考えでは、一言で言えば、それはとても難しい。 今から、理由を書いていきたいが、実は、少し前に、オンラインの私の番組の一つ“近藤昇のITなんでも相談室”で、若手起業家から受けた質問がとても新鮮で、それ以来あれこれと考えている。 彼の質問は端的で、“近藤さんがITに長いこと関わっておられるので、ITの変遷が知りたいです”と。確かに、私は仕事する立場として約40年、経営をする立場として約30

これからの事業創造にIT活用が不可欠な理由

これからの事業創造にIT活用が不可欠な理由。 このタイトルで書きだすと、とても、1500文字程度では収まらない。 一冊の本には軽くなるぐらい内容は深いが、今回は、この30年の変化という視点で書いてみる。 今や、ITというのは、私たちの生活環境の一つとして当たり前になった。生活者としての私達が、今、ITが使えなくなったらどうだろうか?不便極まりないし、ストレスが一気に爆発しそうである。買い物すらままならない人も続発するだろう。仮に今、電車などの交通機関が止まると、都会は大混乱

情報過多の時代の情報を考える

私のように、長年、ITに関わって仕事をしていると、情報について考え続けて仕事していると言っても過言ではない。 人類が誕生した時から、人間はコミュニケーションを図るために、何らかで相手に情報を伝えてきた。これは、ミツバチや動物も行う本能的に持っているものがベースにある。 人間だけが、進化と共に、膨大なる情報を生み出すようになり、それをたよりに社会を構築し、生活を営む。そして、今やその情報が空気や水のような存在と言ったら大袈裟であるが、私たちの生活環境に当たり前に存在するように

ITを使うと仕事ができるようになるのか?

ITを使わずに仕事をする人は、今どれぐらい、いるだろうか? スマホもITツールの一つとして考えると、何らかで仕事にITを使っている人は、日々増えている。私の体験では、仕事にITを使いだしたのが約40年前である。 私が社会人になった頃に、ワープロ専用機が登場した。そしてほどなく、パソコンが普及しだした。それまでは、汎用コンピュータやオフコン(オフィスコンピュータ)を使う、オフィス業務がITを使う仕事だった。経理や販売管理と言った管理系業務の効率化のためのツールに過ぎなかった。

チームワークが見えないテレワーク

テレワークが普及しつつある中、様々な課題が浮き彫りになっている。 新しいことを始めると、何事もそうで、だんだんと、新たな問題やデメリットに気づきだす。特に、コロナ禍をきっかけに、世界中でオンライン体験が一気に進んだ。ビジネスでは言うまでもないが、一般の生活者の体験も劇的に進んだ。 こういうオンラインでのコミュニケーション環境は、日々進化し続けているが、人間の適応が明らかに間に合っていない。 コロナ禍以前でも、オンラインは一部で当たり前に使われていたし、テレワークや在宅勤務も

在宅勤務はやっぱり、難しい

在宅勤務という言葉は今や当たり前になった。 そういう意味では、たった2年少しだが、隔世の感がある。言うまでもなく、コロナ禍で世の中が一気に変わった。 この世の中とは、日本だけではなく、世界中であると言っても過言ではない。 私は、このブログにも書いてきたが、約30年前に創業した時は、在宅勤務からスタートだった。もっとも、この時代の言い方は、SOHOワーカーと言って、米国スタイルが日本に伝わってきたことがきっかけだ。 国土が日本より広い中で、車での通勤に変わるスタイルである。言

仕事のできない人はSNSを使わないほうが良いわけ

SNSはどれだけの人が仕事で使っているだろうか? 私の感覚では、大企業の一部と超アナログ的な中小零細以外は、皆が使っているのではないかと思えるほど、浸透してしまった。 もっとも、実際は、代表的なFacebookやLINEなどの普及率などを勘案すると、国民全体の70%ぐらいが使っているようにも思える。 機密性や公共性の高い仕事をする大企業では、SNSをビジネスで使用することを禁じていることも多い。 これは情報セキュリティやコンプライアンスの観点などから考えると、至極当然のこと

情報は共有しすぎると逆効果

今どき、仕事を円滑にこなす際は、何らかのやり方で、仕事に必要な情報を共有する。 これは、すでに日本のビジネスパーソンにとっては当たり前のことである。 ところが、この情報を共有するという行為は、実にさじ加減が難しく、適正で効率の良い情報共有と言うのは、なかなか実現できないのが実情だ。 実際、仕事を離れても、私たちは日常で情報に触れている。言い方を変えれば、情報を欲している訳である。それは何のためかと問われれば、生活を豊かにするためであり、仕事であれば、より効率よく楽するためで

ポケベルの時代とSNSの時代の違い

先日、オンラインでブレスタフェスタを開催中に、ひょんなことからポケベルの話になった。 ブレスタフェスタ 老若男女が参加しているのがブレスタフェスタの特徴でもあるが、試しに聞いてみた。 やっぱりではあるが、概ね今の40歳以下は、ポケベルを使ったことはない。 30歳以下ぐらいになると、そういうものの存在すら知らない。当たり前と言えば、当たり前なのだが、ポケベルの話題だけでも結構盛り上がるものだ。 なぜ盛り上がるかと言うと、きっと新鮮なのだ。それと、時代のギャップというのが興

ダイレクトとオンラインのコミュニケーションの違い

“近藤さん、おっきいんですね”。 初めて直接会った学生インターンの彼の第一声だった。 実は、先日、私の郷里の徳島で、東京在住の学生インターンの一人と食事をした。 お互いの都合が、徳島で一致するとは、巡り合わせの妙だと思うが、彼との初めての直接対面での彼の第一声は、今でも新鮮だ。 実は、私の彼に対する第一印象も当然ある。オンラインでやりとりしていた時の印象が出来上がっていて、ちょっとおちつき感のある大人のイメージが先行していた。 直接の初対面の印象は、爽やかな好青年で、“全然