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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#ベトナム

とても大事だけどついつい疎かになるもの

私たちの日常生活や仕事において、とっても重要なんだけど、ついつい、疎かになったり後回しになったりする事は、結構多い。 結局、人間は、目の前の事、今の事、極端に言えば、切羽詰まったことには意識は高いし、それに関する行動はできやすいが、大事な事でも先の事になると、なかなか、実行できない。万人共通の悩みではないかと思っている。 まあ、人間皆一緒と思えば、あきらめと言うか納得もできるが、そうは言っても仕事ではとても大きな課題である。 有名な7つの習慣に時間管理のマトリックスがある

ベトナムと日本の情報セュリティレベルの違いと課題

ベトナムと日本を行き来してきた約20数年。 両方の国ともIT社会の進展は目を見張るものがある。こういう中で、お互いのギャップに目を向けると、様々な事が見えてくる。 その一つに、IT活用の中の情報セキュリティがある。 今、日本では、急速にリスク認識と言う視点でのITセキュリテイリスクへの認知が高まっている。中でも一番強烈なのはサイバーテロだろう。これは、一般市民には遠い話としても、実は、軍事レベルではすでに当たり前の領域である。 このあたりは、専門家にお任せするとしても、私

新興国にとってのIT産業が有望な理由

新興国と日本のつながりが、日々、多方面で増大している。 背景には、ITが地球全体に浸透し始めていることがある。世界が急速につながっていくのを実感する日々である。 こんな時代に、新興国目線で視たIT産業の行く末は、とても興味深い。 当社は、1996年にアフリカのルワンダに現地拠点としてブレインワークスアフリカを設立した。現在、ITエンジニアを中心にIT関連業務に携わるスタッフが10名強活躍している。 もともと、ベトナムで20年以上に渡りIT関連のビジネスを行ってきた経験があり

情報の鮮度と価値を考える

情報の鮮度。 私は、これにこだわって会社経営をしてきた。 それと連動して、自身の人生における羅針盤の精度の源としても、情報の鮮度にこだわっている。 鮮度というのは、私たちが日常食する野菜や魚に例えれば、分かり易い。今は、冷凍、冷蔵技術が劇的に進化を遂げ、何日でも魚などの鮮度を保つことができるが、一昔前は、鮮度と言えば、獲れたてだけだった。 だから、漁師さんが一番おいしいものを食べることができ、その格別の味を知っている。野菜なども鮮度は生活者の関心の中心だ。魚ほどではないにし

リモート教育はどこまで根付くか?

コロナ禍で一気に変わったものが幾つかある。 その一つが、インターネットなどの仕組みを活用して、オンラインで教育をすることである。 もともと、パソコンが登場したあたりから、教育にITツールを使う事が拡がって来た。昔は、CAI(Computer Aided Instruction )という言い方の時もあった。その後、eラーニングが人気になった。この分野は、今でも成長している。 ベトナムのような新興国は、日本よりもeラーニングの普及は早かった。それは、日本のように様々な教育機

アナログの立場から推進しないIT活用は迷走する

日本の迷走ぶりは、今に始まったことではないが、特にIT活用においては、迷路にハマっている感さえある。肝いりでデシタル庁を設立したのは良いが、推進の旗振り役と絶好の商売チャンスと捉えている業者の喧伝ぶりが目立つだけである。 国や行政だけではないが、“だれ一人取り残さない”というキャッチフレーズも今や流行語になって来た。これは、好意的に取ると、とてもフレンドリーな安心感が漂う話である。 これをIT活用に置き換えても、こんなメッセージになるだろうか? “日本もいよいよ、ITを使

在宅勤務はやっぱり、難しい

在宅勤務という言葉は今や当たり前になった。 そういう意味では、たった2年少しだが、隔世の感がある。言うまでもなく、コロナ禍で世の中が一気に変わった。 この世の中とは、日本だけではなく、世界中であると言っても過言ではない。 私は、このブログにも書いてきたが、約30年前に創業した時は、在宅勤務からスタートだった。もっとも、この時代の言い方は、SOHOワーカーと言って、米国スタイルが日本に伝わってきたことがきっかけだ。 国土が日本より広い中で、車での通勤に変わるスタイルである。言

デジタル人材が不足しているって本当?

デジタル庁が設立された。 そして、デジタル人材が不足していると言う。 メディアでは、100万人近くが不足しているとした試算が載っていた。 唐突に出てきた感じがある、デジタル人材。 正直、IT業界に40年関わって来た私から見ても、よく分からない。 単純な理解としてはこうだ。 今、政府も民間もDXブームだ。誰かが仕掛けている訳だが、このDXを成功させるためには、デジタル人材が大量に不足していると言う訳だ。 にわかに信じがたい。 デジタル人材と呼ぶからには、アナログ人材という表

中小企業はアナログが当たり前

この20年ぐらい、中小企業は受難の時代だ。 もともと、中小はかつての高度経済成長時代の原動力と言われながらも、その立場は様々な面で弱かった。 特に、元請け下請けという構図や系列の中で、身動き取れず自立する機会を削がれてきた。 そしてバブル崩壊、以降30年以上に渡って、盤石と言われた日本経済に陰りが出た。そして失われた30年と言われるほど、中小に限らず大企業も経営環境の変化に翻弄されている。 大企業もそれまで中小企業の面倒を見てきた立場でありながら、自分のピンチとなると、あっ

オンラインでのダラダラ会議はナンセンス

なかなか、オンライン会議は難しい。 私は、この形式を活用し始めてから15年は過ぎた。 新興国ベトナムに毎月半分近く滞在していたので、日本の社員との社内MTGは、オンラインが主体だった。ただ、世間は大企業の一部を除き、まだそういう時代ではなかった。 コロナ禍により、一気にオンラインでの会議が広がった。2年前から、在宅勤務をすることが当たり前になって、テレワーク難民なる言葉も生まれた。 私の持論は、もう20年以上前から、テレワークに限らず、ITという仕事ツールは、仕事のできる

相変わらず便利にするためのDXばかりの日本

今のところ、日本のDXは、もう30年以上続いているIT化とほとんど変わらない。 理由は簡単だ。 相変わらず、生活や仕事を便利にするためのDXばかりが今目立つ。 私は以前からこのブログにも書いてきたが、日本のように出来上がった国は、不便で解決しないと生活に支障をきたすようなことは限られている。 日本は、世界の新興国や発展途上国などの視点から見れば、十分すぎるほど便利で機能的な国なのである。 このことは、海外に行ったことがあっても、先進国しか知らない人はなかなか分からない。

情報社会に翻弄される人達

いつの頃からだろうか? 情報を探す、見つける、そして活用するという一連の楽しみが薄れてきて、情報と付き合うストレスや苦労を感じるようになったのは。 私もそういう一人とも言えるし、私の周りの人を見ていても確信をもってそう言える。 今は、大勢の人が仕事の場では言うまでもなく、一般の生活でもより良い情報を皆が探し求めて生活していると言っても過言ではない。 それと同時にフェイクニュースに騙されないように、変な情報と関わらないように、私の個人情報は大丈夫だろうか・・・なにがしかの不安

グローバルな人材教育に日本が貢献できる時代

新興国で活動していると、日本の教育に関心が高いことが分かる。 一つはビジネスにおいて、学びたいことが沢山あるということである。 それは、日本のように戦後復興から世界でもトップクラスの経済大国に駆け上がった秘訣であったり、高品質、高サービスの実現のやり方であったり、つまりハウツウを学びたいという声である。 もう一つが日本のチームワーク、マナーや躾という生活態度全般にも関わる部分である。 前者は、経営者やビジネスパーソンからの日本に対する強い期待値でもあり、すでにベトナムなど

ITと記録の時代のQOLを考える

急激に記録の社会が進展している。 IOTというIT用語が登場してまだ10年と経っていないが、私たちの生活環境ではIOTによる記録が見えないところでどんどん進んでいる。 IOTを解説すると、InterNet of Thinksで、インターネットであらゆるものがつながる概念だが、具体的には、センサーと通信で様々なもののデータを取得し記録することだ。今どきは、クラウドシステムが介在して、利用者が収集蓄積したデータを有効に活用できる仕組みが一般的だ。 センサーにも種類が沢山ある。