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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#仕事

本格的な、EUCの時代が来るのかも・・・

EUCを知っている人はどれだけいるだろうか? 今どきは、ネット検索でたいてい調べることはできる。20年ほど前には、IT業界では流行言葉だった。 EUCは、EndUserComputingの略である。一般的に、ITの世界でソフトウェアを作る仕事は、専門家の仕事である。それを、専門家でなくても簡易的なソフトウェアを作って仕事をしましょう。という考えである。 代表的なものに表計算ソフトや簡易型データーベースがある。それより以前は、このような専門家ではなくても使いこなせるツールがな

ペーパレス化の進展によるチェック力の低下

今、仕事の現場のあちらこちらで、ペーパレス化が進んでいる。 ITが世の中に浸透しだした20年以上前から、ペーパレス化は仕事の現場の常なる課題だ。 今は過渡期だから余計に不便を感じることは多い。簡単に言えば、完全にペーパレスにしないと、紙からデジタルデータへの入力作業が発生する。 今、民間でも行政でも、紙とデジタルの混在した状態が沢山ある。最近は、今年10月から国内で導入されるインボイスが話題だが、請求書関係がデジタルデータ化すると、様々なことが、効率化されるし、会社の経理な

DX時代のコミュニケーションの落とし穴

この20年ぐらいで、人と人のコミュニケーションがとても複雑になっていると感じる。 私が社会人になった頃は、直接話することしかなかった。それ以外は、手紙や文書ということになる。大きな変化のきっかけは電子メールである。 未だに、多くの人が私と同じ考えであるが、面と向かって言わずに、“メールで済ます”は、ビジネス社会ですっかり定着してしまった。慣れとは怖いものだ。 私も自社でこの悪癖の撲滅に、もう20年近く苦心している。簡単に言うと、言いにくい話はメールでとなる。 では、仕事でど

ITの変遷から将来を予測する

いきなりだが、タイトルの“ITの変遷から将来を予測する”ことはできるのか? 現時点での私の考えでは、一言で言えば、それはとても難しい。 今から、理由を書いていきたいが、実は、少し前に、オンラインの私の番組の一つ“近藤昇のITなんでも相談室”で、若手起業家から受けた質問がとても新鮮で、それ以来あれこれと考えている。 彼の質問は端的で、“近藤さんがITに長いこと関わっておられるので、ITの変遷が知りたいです”と。確かに、私は仕事する立場として約40年、経営をする立場として約30

情報過多の時代の情報を考える

私のように、長年、ITに関わって仕事をしていると、情報について考え続けて仕事していると言っても過言ではない。 人類が誕生した時から、人間はコミュニケーションを図るために、何らかで相手に情報を伝えてきた。これは、ミツバチや動物も行う本能的に持っているものがベースにある。 人間だけが、進化と共に、膨大なる情報を生み出すようになり、それをたよりに社会を構築し、生活を営む。そして、今やその情報が空気や水のような存在と言ったら大袈裟であるが、私たちの生活環境に当たり前に存在するように

ソフトウェアよもやま話

コンピューター、ソフトウェアがなければただの箱。こんなフレーズが流行っていた記憶がある。これは30年以上前の事だ。 で、このソフトウェアってなんだ。と疑問が湧く。ITの専門家やITに精通している人には愚問だが、一般の人が知る訳もないし、知る必要もない。 まあ、ちょっと専門チックに書くと、コンピューターは電気で動く機械と考えて、こういうのをハードウェアと言う。これを動かすためには、人間がボタンを押すか、何かの動作をする。もう一つは、ソフトウェアというハードを動かすための命令を

今、スマホでどこまでの仕事ができるか?

相変わらず、私は、仕事でスマホを多用する。 寝ているときと、泳いでいるとき、シャワーを浴びる時以外は、スマホが必ずと言って良いほど、手元にある。逆に言えば、今は、スマホがないと、仕事するときにとても不便である。 スマホを使いだした時は、そうではなかった。使える範囲も知れていた。eメールが見られる、スケジュール管理で使える、こんな程度だった。あっという間に、仕事のアプリも増えてきた。本来は、パソコンで利用していた社内の業務管理システムや経営管理システムまで、スマホ対応になっ

テレワークでせめぎ合う会社と社員の行く末

今、テレワークが第二段階に入ったと言える。 日本だけでなく先進国などでは、テレワークを推奨する流れから一転して、従来のオフィスワークが見直されている。 すでにメディアで流れているが、巨大IT企業も重要な過渡期にあり、働く場所の選択が大きな経営課題の一つになった。 言うまでもなく、コロナ禍が青天の霹靂のように起こった時は、テレワークしか選択の余地がなかった。そのほとんどが在宅勤務である。そして、3年近くになり、様々な面で人間も適応しつつある。その中に取り残された感のある、テレ

記録しないビジネスの危うさ

仕事ができる人の特徴の一つ。 それは、記録魔であるということだと私は考えている。 もちろん、他にも、誠実であるとか、責任感が強いとか、顧客志向であるとか、プロジェクト遂行能力が高いとか、コミュニケーション力があるとか・・言い出したら山のようにあるのだが、今まで数多くの人と関わってきて、統計学的には、仕事ができる人はメモ魔であると言って間違いはない。 あえて逆に言うと、仕事出来なくてメモ魔がいるかということになるが、例外は否定しないが、一過性ではできても、習慣としては続くことは

ITを使うと仕事ができるようになるのか?

ITを使わずに仕事をする人は、今どれぐらい、いるだろうか? スマホもITツールの一つとして考えると、何らかで仕事にITを使っている人は、日々増えている。私の体験では、仕事にITを使いだしたのが約40年前である。 私が社会人になった頃に、ワープロ専用機が登場した。そしてほどなく、パソコンが普及しだした。それまでは、汎用コンピュータやオフコン(オフィスコンピュータ)を使う、オフィス業務がITを使う仕事だった。経理や販売管理と言った管理系業務の効率化のためのツールに過ぎなかった。

リスクについてあれこれ考えてみる

かつて今ほど、リスクを意識した時代があっただろうか?今、仕事しても普通に生活しても右を見ても左を見ても。リスクという言葉のオンパレードである。 私も仕事柄、企業支援をしている中で、リスクマネジメントや情報セキュリティリスク対策の仕事をしているので、リスクについては、それなりに精通しているし、敏感だ。 そもそも、会社経営をしていると、一般的に働いている人から見たら、リスキーな状態にあると思う。 リスクテイク、リスクヘッジ、リスクコミュニケーション、リスク対策(コントロール)など

チームワークが見えないテレワーク

テレワークが普及しつつある中、様々な課題が浮き彫りになっている。 新しいことを始めると、何事もそうで、だんだんと、新たな問題やデメリットに気づきだす。特に、コロナ禍をきっかけに、世界中でオンライン体験が一気に進んだ。ビジネスでは言うまでもないが、一般の生活者の体験も劇的に進んだ。 こういうオンラインでのコミュニケーション環境は、日々進化し続けているが、人間の適応が明らかに間に合っていない。 コロナ禍以前でも、オンラインは一部で当たり前に使われていたし、テレワークや在宅勤務も

私がIT活用のペースメーキングを続ける意味

今のようにIT活用やIT社会への適応が、企業経営にとって不可欠なものになる時代が来るとは、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま、縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。私が、20代の頃つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。 今は、死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一

IT活用のペースメーキングを続ける意味

今のように、IT活用やIT社会への適応が企業経営にとって不可欠な時代が来ると、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。20代の頃、つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。今は死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一般の生活者にも馴染みに