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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#IT業界

ベトナムと日本の情報セュリティレベルの違いと課題

ベトナムと日本を行き来してきた約20数年。 両方の国ともIT社会の進展は目を見張るものがある。こういう中で、お互いのギャップに目を向けると、様々な事が見えてくる。 その一つに、IT活用の中の情報セキュリティがある。 今、日本では、急速にリスク認識と言う視点でのITセキュリテイリスクへの認知が高まっている。中でも一番強烈なのはサイバーテロだろう。これは、一般市民には遠い話としても、実は、軍事レベルではすでに当たり前の領域である。 このあたりは、専門家にお任せするとしても、私

本格的な、EUCの時代が来るのかも・・・

EUCを知っている人はどれだけいるだろうか? 今どきは、ネット検索でたいてい調べることはできる。20年ほど前には、IT業界では流行言葉だった。 EUCは、EndUserComputingの略である。一般的に、ITの世界でソフトウェアを作る仕事は、専門家の仕事である。それを、専門家でなくても簡易的なソフトウェアを作って仕事をしましょう。という考えである。 代表的なものに表計算ソフトや簡易型データーベースがある。それより以前は、このような専門家ではなくても使いこなせるツールがな

ITの変遷から将来を予測する

いきなりだが、タイトルの“ITの変遷から将来を予測する”ことはできるのか? 現時点での私の考えでは、一言で言えば、それはとても難しい。 今から、理由を書いていきたいが、実は、少し前に、オンラインの私の番組の一つ“近藤昇のITなんでも相談室”で、若手起業家から受けた質問がとても新鮮で、それ以来あれこれと考えている。 彼の質問は端的で、“近藤さんがITに長いこと関わっておられるので、ITの変遷が知りたいです”と。確かに、私は仕事する立場として約40年、経営をする立場として約30

私がIT活用のペースメーキングを続ける意味

今のようにIT活用やIT社会への適応が、企業経営にとって不可欠なものになる時代が来るとは、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま、縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。私が、20代の頃つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。 今は、死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一

IT活用のペースメーキングを続ける意味

今のように、IT活用やIT社会への適応が企業経営にとって不可欠な時代が来ると、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。20代の頃、つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。今は死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一般の生活者にも馴染みに

適切なIT投資がますます難しくなる理由

無駄遣いや無駄な買い物をしない人は、世の中にはいないと思う。 もちろん、よっぽどの倹約家や合理的に社会生活が送れるような稀な人は別だが、私は、人間というのはそんな完璧な買い物や先行投資はできないと思っている。 普通に生活していても、買った時は、それがどうしても必要であったり、欲しくて欲しくてたまらなかったりしても、いざ買ってしばらくすると、そういう気持ちが覚めたり、思ったより必要でなかったり、そもそも、自分の期待した商品とは違う。こんなことはざらにある。 こんな私たちが、

真・情報化時代の幕開け

情報化時代、情報化社会と言われて、ピンと来る人がどれだけいるだろうか? 実は、こういう言葉が使われだして結構長い。 私は、たまたま、IT業界に属して仕事してきたので、理解はできる方だが、そもそも、IT業界と一部の識者や専門家が1960年代ごろから使いだした言葉である。 別で、情報社会、情報時代という方もあり、実にマチマチである。 生活者の目線から見ると、感覚的なものは直ぐに理解できる。 実は、この情報社会という言い方は、あまりにも自然に受け入れている現実がある。つまり、知

ITの進化が早すぎて使いこなせない現実

世の中に、ITほど進化の早いものはないと、最近つくづく思う。 もちろん、40年近くIT業界に関わっていると、最近になって急に驚いている訳ではないが、それにしてもここ数年の変化の激しさには疲れ果てる。 私たちの身近で言えば、車や食料品なども次々と新しいものが登場する世の中である。 すでにこのブログでも何度も書いてきたが、欲求を満たすことを追い続けてきて、今や、ゴールのない進化にまい進している。 誰がそうさせるの? 鶏が先か卵が先かの話にいきつく典型でもあるが、面倒くさいので、人

デジタル人材が不足しているって本当?

デジタル庁が設立された。 そして、デジタル人材が不足していると言う。 メディアでは、100万人近くが不足しているとした試算が載っていた。 唐突に出てきた感じがある、デジタル人材。 正直、IT業界に40年関わって来た私から見ても、よく分からない。 単純な理解としてはこうだ。 今、政府も民間もDXブームだ。誰かが仕掛けている訳だが、このDXを成功させるためには、デジタル人材が大量に不足していると言う訳だ。 にわかに信じがたい。 デジタル人材と呼ぶからには、アナログ人材という表

DXが進展していくとしたら人間はどうなるのか?

今、世間ではDXが流行っている。 ここ数年、IT業界特有の用語もかなり一般化された。AIを筆頭に、5G、ビックデータ。幾つかすぐに思い浮かぶ。 最近は、それを凌駕しそうな勢いなのがDXである。まだ、幸いと言うか当然というか一般の生活者はそれほど知らない。 ちなみに、DXを簡単に紐解くと、デジタル技術を駆使して社会を変革するである。 デジタル技術は、一般の方の理解としては、ITとそれに関係するデジタル機器ぐらいの解釈で良い。これは、まさしくデジタルで情報をどう扱うかという事と

やっぱりアナログ庁が必要な訳

今、日本はデジタルブームと言っても過言ではない。要因は大きく二つある。 一つは、DXが世間を席巻していて猫も杓子もDX一色になってしまったことだ。 ITに関する世界では、こういうバズワード的なブームを繰り返しているにすぎない。私のように約40年近くこの業界に関係していると、またかと、ある意味残念な気分にもなる。 もう一つは、デジタル庁が創設されたことだろう。国民にとってはとても新鮮だ。 平たく言えば、日本は、約20年前に電子立国日本を掲げて世界に先駆けて活動を始めた。しかし

ITの本ほど陳腐化が早いものは他にない

今年の後半、オフィスの構え方を変えたこともあって、保有するかなりの書籍を一斉に棚卸した。 そしてこれからも必要とする本は新設した書棚に並べた。 日常、新しい本は買うが特にコロナ禍になってからは、1か月に平均20、30冊以上は購入してきたので、一気に未読の新刊も増えた。いわゆるつん読状態だ。 しかしながら、つん読だけでも結構ためになるものだ。特に書棚にさしみてみると、書籍全体の見え方が違ってくるから不思議だ。本同士の新たな関連性が生まれるのである。 私の保有する本は、大半は

相変わらず世間やIT業界はテックかぶれ

フィンテックという言葉はどれだけの市民が知っているだろうか? ヘルステック、エドデック、メディテック、アグリテックあたりになってくると、どうだろうか? 私もITの仕事する立場なので、必要に応じで使うことはあるが、それにしてもITやIOT、そしてAIと相まって、余りにも〇〇テックを強調しすぎるIT業界だと思う。 全部の総称をXTECと呼ぶのも業界らしい。明らかにバズワードだ。クロステックと読むことが主流だが、エックステックでもよいではないかと未だに思う。 まあ、いずにしても

日本のITエンジニアはなぜ常駐するのか?

在宅勤務を含むテレワークが一般的になった今。 IT業界が今後どういう変化をするかとても興味がある。 私は22歳からIT業界に関わってきたので、すでに36年ぐらいである。この間に世の中は劇的に変化しているが、特にITに関することは、想像を絶することばかりである。 一般的には知られていないが、IT業界で数十年に渡る一つの典型的な仕事スタイルがある。 それは、お客様先に常駐するという形態だ。これは派遣とは違うが、派遣契約で活躍するITエンジニアも多い。 分かり易くするために