マガジンのカバー画像

IT活用の羅針盤

131
「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
運営しているクリエイター

#中小企業

これからの経営者に求められるIT活用スキルとは?

                             流石に今の時代、規模の大中小問わず経営者でITを無視できる人はいないだろう。 20年前の経営ならいざ知らず、IT=経営環境といっても過言ではない時代、しかも、これは急速に進展する一方である。私は以前から、“IT活用を考える前に、IT社会に適応することが、これからの経営者に不可欠である”と経営者の皆さんにお伝えしてきた。 今、巷は、生成AIで盛り上がっている。私のAIに関する具体的な考えは別の機会にするとして、経営者

DX時代の購買履歴を活用する商売ってどう?

まあ、マーケティングの仕事をしたことがあるとか、CRMに詳しいとか、営業で突出した実績を残しているとか、こういう人には釈迦に説法だとは思うが・・・。 RMFというマーケティング、顧客分析の手法がある。 少しだけ解説すると、 RはRecency、MはMonetary、FはFrequencyであり、日本語では、Rは最終購買日、Mは購買累計額、Fは頻度となる。 このRMFという指標を用いて、優良顧客(あるいはロイヤルカスタマーという言い方もある)を発掘し、手厚くフォローやサービス

ITの変遷から将来を予測する

いきなりだが、タイトルの“ITの変遷から将来を予測する”ことはできるのか? 現時点での私の考えでは、一言で言えば、それはとても難しい。 今から、理由を書いていきたいが、実は、少し前に、オンラインの私の番組の一つ“近藤昇のITなんでも相談室”で、若手起業家から受けた質問がとても新鮮で、それ以来あれこれと考えている。 彼の質問は端的で、“近藤さんがITに長いこと関わっておられるので、ITの変遷が知りたいです”と。確かに、私は仕事する立場として約40年、経営をする立場として約30

なぜ中小企業の経営者のサポートをAI君ができるか?

もし自分の会社の社長がAIだったら。 実は、これは私の著書の題名で、2016年に発刊したものである。 これは受け狙いで書いたわけでもなく、結構本気だった。 あれから数年たち、今は本気で中小企業の経営者をご支援するAI君を開発中である。 すでに、このブログでも何回か書いたが、AIではなくAI君と名付けている理由がある。 それは、親しみやすさや寄り添い感だ。 AIは皆さん、耳にされていることだろう?ただ、専門家でない限り、AIのことはよく理解できない。当然、今流行りのITやD

記録しないビジネスの危うさ

仕事ができる人の特徴の一つ。 それは、記録魔であるということだと私は考えている。 もちろん、他にも、誠実であるとか、責任感が強いとか、顧客志向であるとか、プロジェクト遂行能力が高いとか、コミュニケーション力があるとか・・言い出したら山のようにあるのだが、今まで数多くの人と関わってきて、統計学的には、仕事ができる人はメモ魔であると言って間違いはない。 あえて逆に言うと、仕事出来なくてメモ魔がいるかということになるが、例外は否定しないが、一過性ではできても、習慣としては続くことは

ITプロデューサーという仕事の今

ITが世間で騒がれだした20数年前、SE(システムエンジニア)の役割が、問い直された時でもあった。SEとは、PG(プログラマー)と対で存在する。 いわゆるコンピューターを動かすソフトウェアを作成する仕事である。 一戸建てのオーダーメード建築に例えると、建築士と大工さんという感じでもある。 建築士の役割は、顧客の要望を聞いて、お好みの家を設計する。パースや設計図面を完成させる。そして、その設計書に基づいて、大工さんが家を建てる。もちろん、実際の施工現場では基礎や設備屋さんなど色

私がIT活用のペースメーキングを続ける意味

今のようにIT活用やIT社会への適応が、企業経営にとって不可欠なものになる時代が来るとは、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま、縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。私が、20代の頃つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。 今は、死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一

IT活用のペースメーキングを続ける意味

今のように、IT活用やIT社会への適応が企業経営にとって不可欠な時代が来ると、30年ほど前に、誰が予想しただろうか? 私は、たまたま縁があって、IT業界やITに関連する仕事に関わって、もうすぐ40年近くになる。20代の頃、つまり30年ぐらい前、ITという呼び名はなく、ビジネス界での主流は、OA化だった。オフィスオートメーションの略だから、とても分かり易いと思う。今は死語に近い。 この当時は、パソコンが世の中に登場して、ビジネスパーソンだけではなく、一般の生活者にも馴染みに

アナログの立場から推進しないIT活用は迷走する

日本の迷走ぶりは、今に始まったことではないが、特にIT活用においては、迷路にハマっている感さえある。肝いりでデシタル庁を設立したのは良いが、推進の旗振り役と絶好の商売チャンスと捉えている業者の喧伝ぶりが目立つだけである。 国や行政だけではないが、“だれ一人取り残さない”というキャッチフレーズも今や流行語になって来た。これは、好意的に取ると、とてもフレンドリーな安心感が漂う話である。 これをIT活用に置き換えても、こんなメッセージになるだろうか? “日本もいよいよ、ITを使

中小企業はアナログが当たり前

この20年ぐらい、中小企業は受難の時代だ。 もともと、中小はかつての高度経済成長時代の原動力と言われながらも、その立場は様々な面で弱かった。 特に、元請け下請けという構図や系列の中で、身動き取れず自立する機会を削がれてきた。 そしてバブル崩壊、以降30年以上に渡って、盤石と言われた日本経済に陰りが出た。そして失われた30年と言われるほど、中小に限らず大企業も経営環境の変化に翻弄されている。 大企業もそれまで中小企業の面倒を見てきた立場でありながら、自分のピンチとなると、あっ

中小企業では何でもできた方が良いわけ

中小企業には中小企業の仕事のやり方がある。 もちろん、それは強みとなるものもあれば、弱みとなるものもある。 有名なSWOT分析でもすれば、S(強み)とW(弱み)はすぐに見える化できるのも中小企業の特徴でもある。 そして、圧倒的に弱みが多い。だから、大企業や公的な中小の支援組織との関係性が重要にもなってくる。 あまりにも言い古された言葉だが、元請け下請けの構図の下請けの立場の中小企業が大半である。これは、日本だけのことでもなく、世界共通であり、大と小、上下の関係は、人間社会に

DX時代の社長の鉄則

DXは目的か手段か? 今のところ、実に曖昧である。目的なきDXが横行していると言う理解が現実的である。 ある意味言い古されているが、IT活用というのは目的ではなく手段である。現時点では、DXとITはあまりにも混同され過ぎている。 このままでは、本質を見誤る経営者も続出しているだろう。 もちろん、DXにはITと違って、社会全体や世の中を変革すると言う意気込みや挑戦的な取り組みも含まれているので、それはそれで私も歓迎はしている。 DXの意味をシンプルに考えれば、このことは比較的容

デジタル難民は救えるのか?

ITに関わって、そろそろ40年になる。 ゼネコンでの現場監督を志向していたが、新入社員の時に配属先が想定外の電算室になった。 アナログ生活・アナログ思考の私には青天のへきれきだった。最初は、コンピューターの仕事に全く馴染めなかった。仕方なくITの仕事をしていた時期もある。 それ以来ずっとITから離れることなく、ITに常に向き合って仕事をしてきたことになる。 今の会社を1993年に創業してからも、ITは常に本業の一つであり、かつ、ITを先進的に活用するビジネスにも数えきれな

DXが進展する時代の中小企業の進む道

オーダーメードか既製品か。 はたまた、レディオ-ダ-メ-ドか。 今、コロナ禍の中、スーツ業界も揺れている。 オンラインで在宅、テレワ-クになり、ちゃんとしたス-ツやネクタイをする機会が激減した。かくいう私も最近、以前よりはとてもラフなスタイルで仕事している。 図らずとも、一時期流行ったフレックスタイムで服装自由というスタイルが浸透している。 そういう意味では、決して他人ごとではないのだが、ス-ツ業界、アパレル業界も大きな変革期であると思う。 今回は、こういう業界のことでは