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IT活用の羅針盤

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「もっと効果的にIT活用をしたい」「このようなリスクに対応したいが、何をすれば良いの?」などIT活用に関する情報が満載です。
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#新興国

やっぱりアナログ庁が必要な訳

今、日本はデジタルブームと言っても過言ではない。要因は大きく二つある。 一つは、DXが世間を席巻していて猫も杓子もDX一色になってしまったことだ。 ITに関する世界では、こういうバズワード的なブームを繰り返しているにすぎない。私のように約40年近くこの業界に関係していると、またかと、ある意味残念な気分にもなる。 もう一つは、デジタル庁が創設されたことだろう。国民にとってはとても新鮮だ。 平たく言えば、日本は、約20年前に電子立国日本を掲げて世界に先駆けて活動を始めた。しかし

DXが進展する時代の中小企業の進む道

オーダーメードか既製品か。 はたまた、レディオ-ダ-メ-ドか。 今、コロナ禍の中、スーツ業界も揺れている。 オンラインで在宅、テレワ-クになり、ちゃんとしたス-ツやネクタイをする機会が激減した。かくいう私も最近、以前よりはとてもラフなスタイルで仕事している。 図らずとも、一時期流行ったフレックスタイムで服装自由というスタイルが浸透している。 そういう意味では、決して他人ごとではないのだが、ス-ツ業界、アパレル業界も大きな変革期であると思う。 今回は、こういう業界のことでは

人間にとってITとは何かを考える理由

日増しに人間がITに関わる機会が増えている。 これは、仕事の話だけではない。 また、IT業界というとても狭い話でもない。 かつて、通信や移動手段の進化が人間の生活やビジネスのあり方を劇的に変えてきたように、ITもそういう分類としてはとても強力なる存在だ。 技術革新と連動して表現されることが多い科学技術。ここ百年の進化は驚くばかりだ。そしてこの流れはますます加速されていく。専門家ではなくても、すでに一般市民の目線でも疑う余地のないことだ。 私は仕事として約40年間、ITに何

グローバルな人材教育に日本が貢献できる時代

新興国で活動していると、日本の教育に関心が高いことが分かる。 一つはビジネスにおいて、学びたいことが沢山あるということである。 それは、日本のように戦後復興から世界でもトップクラスの経済大国に駆け上がった秘訣であったり、高品質、高サービスの実現のやり方であったり、つまりハウツウを学びたいという声である。 もう一つが日本のチームワーク、マナーや躾という生活態度全般にも関わる部分である。 前者は、経営者やビジネスパーソンからの日本に対する強い期待値でもあり、すでにベトナムなど

デジタル庁ではなくてアナログ庁にした方が良いと思う理由

いよいよ、デジタル庁が動き出した。 前政権の肝いりの政策だ。 すでにメディアで喧伝されてきたので、周知のことと思うし、今どきはネット検索すれば、設立の経緯などは大まかに分かる。 私がシンプルにまとめると、コロナ禍の中で、日本のデジタル化が遅れていることを再認識した。だから、日本のデジタル化のテコ入れで、デジタル庁を設置し、旗振り役もかねて、遅れを取り戻す。こんな感じだと思う。 私は、ITの仕事を長年やってきた立場として、あまりにも拙速だと思っている。 もちろん、今回のデジ

オンラインで感性が伝わるかどうかを気にし過ぎる日本人

沢山の人がオンラインで、何かをするようになった。 ある意味、カオスの状態が世界中に生まれた。 人と人は直接会って、付き合いが始まり親交を深め信頼構築をする。今までの人間は、この直接的な触れ合いの中で、一般の生活も旅行も習い事もビジネスもしてきた。  ある意味、人類誕生以来たった1年少し前まではそうだった。 それが、コロナ禍で激変した。 もちろんのビジネスの世界では、20年近く前から、オンラインは、一部の大手企業では当たり前だった。 一般の人も、例えば、スカイプが出てきた

ユーザー企業がソフトウェアサービスを出来る時代の到来

IT業界にも、ソフトウェアのオーダーメードという考え方がある。 いや、あったという方が、今では正しいかもしれない。 話は変わるが、私達が着るスーツの世界を考えてみる。今、流行りなのがオーダーメードのスーツである。昔、オーダーメードのスーツは高かった。だから、既製品のスーツが良く売れた時代が長かった。 このスーツの歴史を簡単にまとめるとこういう感じだ。 昔はオーダーメードでスーツを作っていた。その後、リーズナブルな既製品のスーツが一気に売れるようになった。そして、またまた、オ

海外ビジネスで日本の弱点を補完するオンラインの使い方

NOと言える日本。1989年に発刊されたエッセイの題名だ。 これは、作家であり政治家でもある石原慎太郎氏の強烈なメッセージだった。 正直、内容は覚えていないが、タイトルは今で鮮明だ。 私も氏の書籍は何冊も読んだことがあるが、時代背景を考えても、突出して日本人らしからぬ存在感だったと言えば、失礼にあたるだろうか。 今、日本は、コロナ禍の中、海外ビジネスにおいて、新たな局面に差し掛かっている。 日本にいると、海外ビジネスはしばらく踊り場に思える。 しかし、新興国は動いている。

テクノロジーの進化は本当に人間を幸せにしているのだろうか?

スマホはいずれ無くなる。 私は何年も前から、仕事の場で話をしてきた。 例えば、日本人向けのセミナーでもベトナム人向けのセミナーでも。 経営者が主体の聴講者の反応は、大半は、疑いと驚きの表情だ。 もっとも、私は数年前から繰り返しているので、私の話に新鮮味はすでにないが・・・。 便利だけど不便なものはやがてなくなる。 私が個人としても経営者としても常々思っていることである。 例えば私が働きだした頃、画期的な文書作成の装置だったワープロ専用機は今は見当たらない。 スマホがな