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推しジャンルを株で応援したかったオタクがFP3級を受けた話

2022年5月のファイナンシャルプランナー3級の試験を受けました。
まだ正式な結果は出ていませんが、既に公開されている模範解答を見る限り、マークシートをミスしていなければ合格している模様。

元々は浪費癖の激しいオタクで、常に月給を上回る支出をするわ、貯金はほぼないわ、自分の金銭管理のことも、保険のことも、ライフプランもあまり考えていないタイプでした。
お金のことを考えるようになったのはここ1~2年程。
三十歳を過ぎ、今後一人で生きていく可能性を考えたときに必要な知識を身に付けよう――というのも理由の一つでしたが、タイトルにある通り、「推しジャンル制作元の株を買ってお布施したい!!!!」というのも大きな動機でした。
とはいえ、先述のようにそれまで知識も興味もなかった人間。
「FPって何?FlingPosseの略?」というレベル。
株に関する本も読みましたが、そもそもの経済に関する知識があった方がいいだろうと思い至りました。結論をいうと、株だけやるならFPの勉強はそこまで有効ではありませんが(不要という意味ではなく、FP3級の範囲では基本中の基本に触れるだけなので、特化して学んだ方がいい)、FPで学んだ知識は生きていくうえで役立つものだという印象です。

この記事では勉強方法、受けてみて感じたメリットを解説します。

FP3級を独学で合格するまでの勉強法

そもそも、ファイナンシャルプランナーとは?
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。

日本FP協会公式HPより

FP協会にて受検。点数は、学科7割/実技8割
勉強時間は、2カ月間/合計約20時間程。

もっと効率良くやれば短縮できたなと感じます(後述) 主な勉強は以下の通り。

①過去問を繰り返す

これはよく言われていることですが、「とにかく過去問をやる」というのは必勝法かと思います。
私はテキストを読むよりも先に過去問をやり始めました。
当然基礎が無いので何もわからないのですが、繰り返すことで、「最初は回答を丸暗記→解説を熟読→段々傾向が掴めてくるので初めての問題でも正答率が上がる」というふうに習得。過去問約5回分だけでステップアップできました。
一見遠回りに見えますが、どんな問題が出るかわからず基礎知識もない状態でテキストを読んでも、流れていってしまっていたと思います。そういう意味で、いきなり過去問から入るのは自分に合っていました。

■使用教材
FP3級ドットコム
とにかくこの過去問道場さんにはお世話になりました。なんと無料で利用でき、解説も詳細でわかりやすい。市販の過去問集は購入せず、こちらのサイトさんだけで十分です。本当に助かりました。


②テキストは一巡+わからないところを読み込む

一通り過去問で慣れてから、テキストを読みました。
こうすることで、「あの問題が聞いていたのはこれのことか」「丸暗記していた部分は、こうやって覚えていくといいのか」と、問題を想定しながらポイントに注目して読むことができます。過去問解答の解像度が上がる感覚があり、流し読みにならずに済みました。

■使用教材


③苦手部分の暗記は単語カードをつくる

過去問周回+テキストで大枠の基礎ができると、自分の苦手な分野がわかってきます。私はずっと「相続・贈与」に関する数字が全然覚えられなかった……何が聞かれているのかわからない、他の数字と混ざってしまう、という間違え方をよくしていました。

これが先述の勉強時間短縮への反省に繋がる部分なのですが、私はこの状態を放置したまま無心に周回してしまった時期がありました。ですがそれでは結局、毎回同じような場所で間違えます。「これは意味ないのでは?」とようやく気付いたのが本番直前。よく間違える部分を単語カードにまとめて暗記することで劇的に改善しました。

方法は単語カードでなくてもいいと思います。苦手な傾向がわかってきた段階で、無心の周回をやめて苦手要素を整理し、ピンポイントで対策していけば効率よく短時間で攻略できると感じました。

④空いた時間にYoutube動画で確認

食事中など、空いた時間にはYoutubeにアップしてくださる講座を見てポイントを確認しました。語呂合わせなど、本番で役に立った部分が沢山。とても助かりました。

■使用教材


受けてよかった3つのこと

こうして無事、合格点を取ることができたわけですが、勉強中も試験も中々面白く、受けてよかったと感じました。具体的には以下3点。

①基本的な知識が身に付く

元々の目的が「投資を始めたい」ということだったため、当時は投資アカウントばかり見ていました。そうなると「投資」「資産形成」という視点から見た情報が流れてくるんですね。
一方、FPを受けたことで、特定の目的や視点によって加工されたわけではないフラットな知識を得ることができました。これは自分自身の判断軸を確立する上で、重要なことだったと感じています。

②日本の制度の特色がわかる

日本の税制度や相続制度などが、「家」という単位を前提に「夫婦」があり「子」を成す、ということを基盤として作られているのだということがわかったのは、今後一人で生きていく可能性を考慮し勉強し始めた身としては、知っておいてよかったことでした。
ここは言及すると今回の記事の主旨から逸れてしまうため控えますが、むずかしいね、いろいろと。

③自己効力感が上がった

これはまったく個人的な所感なのですが、「ほどよい努力で、役立つ知識を得られて、ほどよい達成感を得られる」という体験によって自己効力感が上がりました。先述の通り勉強時間はそこまで多くなく、難易度についても焦燥感を覚えたり辛いと感じる程ではありません。ほどよい努力で役立つ知識が手に入って、試験合格という達成感が得られる、という体験それ自体が、自分の精神衛生上、良い体験でした(多分他の受検者さんはもっと皆真面目です……こんな舐めプな奴もいるんだなという参考に……

結局、株は買ったんですか?

買いました!!!!!
正確にいうと、「あまり勉強せずに投資を始める」→「後から追っかけで勉強する」という行き当たりばったりな流れだったので、いま、勉強したことをきっかけに少しずつ感覚を掴もうとしているところです。
推しジャンルも複数あり、最初からすべての制作元の株に手を出していたわけではないので、今後少しずつ機会を見計らって買えたらいいなと思っています。
当然、制作元の株を買ったジャンルも買う予定のジャンルも、勿論円盤も持っているし、グッズも買っています。公式イベントがあれば馳せ参ずるし、出来る限りお金は落としてきました。
とはいえ、もっと貢献がしたい。貢献することによって、続編に繋げていきたい!自分の推しコンテンツからの永続的な供給がほしい!!

という想いに株を買うことが効果的なことなのかは正直わかりませんが、お守りを持つような““祈り””の行為ができることは、気休めだとしてもコンテンツへの想いの昇華の形として悪くないなと感じます。

FP3級の知識が投資の役に立つかというと不十分だし、投資が推しジャンル反映に役立つかというとこれも怪しい、というすべてが怪しくあやふやで適当な話でした。
「こんなちゃらんぽらんな奴でもFP3級受かるなら自分も受かるな……」と、少しでも誰かの励みになれば幸いです。

■追記:
2022年6月29日が合格発表でした。無事に受かっていました!(学科がややギリギリでしたが……!)


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