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駄が、それでいい 24/04/19

喉風邪が悪化しているまま昼12時に日記を書き上げた。

日記を書いている間はあぐらをかき姿勢を伸ばし、手先しか動かず情報(空気で言う二酸化炭素)をなが~くゆる~く吐いている状態なので、これも休息ってことにしたい。白湯も飲んでるしサ。日記書いてる時、はぴはぴ。

午後から有言実行で家事を始めた。何より整理すべきは冷蔵庫と、キッチンだ。自分も汚す一端を担っているけど、料理をする気にならないほど荒れている。

飲み会続きで食材放置の母、たまにキッチンでスムージーを作るもののルール無用の父、一応料理はできるけどその二人の息子の僕。妹は一人暮らし、兄はジャンクフード暮らし。この家庭の冷蔵庫は魔境である。かの文野環の特級呪物選手権に堂々と提出できるものが山ほど出てくる。引っ越して4年で。

クリームチーズ状になった厚揚げの煮物、ドゥルドゥルのカビたハヤシライス、カピカピのニンニク生姜はもちろんのこと、古代から発掘されたような霜付きミルクアイスバー、漆黒のスライムと言って差し支えない海苔の佃煮、固形化したドレッシング。開けた瞬間に瘴気が漂うのがわかる果物ジャム。そもそもギチギチで開けるのも一苦労だ。

確信した。
瘴気とは、細菌やカビのことだ。(論理の飛躍)
そもそも風邪だからか換気による花粉か免疫低下か、鼻水が止まらなくなった。マスクしててよかった~~~。

掃除が運気向上に繋がる、という説は一理あると思う。こういう軽微なストレスがどうしても蓄積するもので、早め早めに対処したほうがどう考えても落差が少ないからだ。一人暮らしを仮にするとしたら日当たりにはめっちゃ拘んないと無理だな、とも思った。

とりあえずビニール袋に生ごみを詰め、換気をしつつシンクに空の容器を並べていった。そういえば我が家には三角コーナーがない。そういう常識は共有してないな。

食べらんない可能性が高い
開封済み切り餅が3つ

掃除に関してやってることがほぼ業者だな、キッチンだけで半日潰れるな、と思いつつ、何故か軽くこなせた。

自分みたいな人が掃除をこなすコツとしては「完全に他人の家だと思い込む」「”自分”という知らない誰かのためにやってあげてると思う」という思考の転換だと思う。生き方に関してもそんな感じだ。他人事だとやってあげられるポジティブな矢印を自分に向けている。
僕みたいに雑で杜撰な人は~(多動のデッカチャン)

ADHD同士で他人の家の汚さにケチをつけることはそこそこあるのだけど、自分もそんなもんであるから最終的に自己嫌悪に陥る。解決法としては、一旦他人にケチをつけるのをやめて、淡々と掃除を継続し習慣づけることなのだろう。家や部屋とはその人の心である、みたいなこと兼好法師も言ってたしさ。破滅した文豪は全員部屋散らかってるしさ。

音楽は鎮痛剤かつ精神安定剤なので、イヤホンで音楽を聴いていた。YoutubeMusicは3か月ごとにシーズンハイライトと言って1年に4回+1年まとめでよく聴いていた曲をまとめてくれるのだが、これが本当に嬉しい。音楽サブスクはだいたいそういうのをやり始めたと思う。

睡眠しながら聴いた曲とか、繰り返し耳の中に放置するみたいに聴いた曲とかが上位だった。

割と普通にプレイリストとして聴いてたんだけど、腐ったものを捨てた事後に皿洗いをしながら「私が明日死ぬなら」が流れ、何故か感極まって泣いた。

たぶん泣いたのは1か月半ぶりで、冷蔵庫整理の軽微なストレスと色んな罪悪感で溜まったものが出たのだろう。そもそも涙脆いので、軽いデトックスだと思うことにした。

生きるだけで罪悪感がある感じを久しぶりに思い出して、この制御が上手くなりたいな~とよく思う。実際に他人の目があったら虚ろな目をして誤魔化すことはできるけれど。

私が明日死ぬなら、
いくつか悔やむことがあるでしょう
あの人に冷たくしたこと、
死ぬことを恐れすぎたこと

私が明日死ぬなら、
誰にどれだけの感謝をしよう
冗談で言う「死ね」の言葉、
冗談で済んでくれたこと

私が明日死ぬなら/キタニタツヤ

キタニタツヤ、シンプルにめっちゃ上質な詩なんだよな。

兄が全然言葉をわかってくれなくてキッチンから包丁を握りしめて刃先を向けて震えたことも、わけもわからず子供心に死を軽く言葉として扱うこともあったな、身に覚えがあるな、って思い返してた。10分ぐらいはシンクに涙を落して、皿洗いの手は動くくらいの揺れで、しとしと泣いた。

包丁を握った時は父が「頭冷やしな」って割って入ってクーラーが効いた和室に入れられて、心って単純だな、って思ったんだった。
アレって本当にあった出来事だったっけ、みたいな気持ちもある。心は脳だし、脳と身体は連動するし、単純である。今も昔も。動いてないだけでこうも簡単に気が落ちて泣くのか~。泣いたらケロっとしちゃうし。

だいたい16時くらい、一日のうちに必ず不安定になる時間帯があるような気もする。疲れが溜まってたり、神経を切り替えようと体内時計が頑張ってる時だったり。

だからこそ、ログがなにより重要だ。その日がどんな天気で、どんなことがキッカケで、どんなストレスがあって、どう嫌でどう嬉しかったか書くのが僕の改善に一番いいのだ。素直な日記で気持ちが改善するのは、家計簿でお金が貯まるのとそう変わらない理由があると思う。感情の支出を整える、みたいな。

一ヵ月の中でも第一週は調子がいいとか、第二週と第三週は崩れやすいとか、第四週は気が立ちやすいとか。それこそ生理周期みたいにも思うけど、股から血が流れるようなシステムは僕にない。

季節ごとにもある。家庭内で10月に骨折や病気や失くし物が多いのも季節的なものだと思っているし、4月に頑張りすぎて5月にボーっとしがちなのも、記録を貯めているから段々わかっているのだ。
そういやここ数年、冬にM1グランプリがやってくれててよかったな、と思うことが多い。寒さを笑い飛ばせるから。

聴いて、あなたが明日も生きたら
もう明後日も同じことでしょう
あなたが明日も生きたら
誕生日のように暮らしましょう

私が明日死ぬなら/キタニタツヤ

「誕生日のように暮らしましょう」の救われ感エグい。あとこの「聴いて!!!」も幼稚園児の肩を掴んで振り向かせる、優しい説教みたいで好き。結局優しい説教が好きっぽい。
父親の誕生日、明日だ、4月20日だったな、と思い出した。

そのあと湿気たお菓子を捨てる時も、お菓子に添えられた手紙ごとだとか、自分でも家に置くだけ置いて食べなかったお土産だとか、母も僕も沢山残していた。
何か捨て切れない性格は、人にもモノにも同じなんだろうと苦しくなった。急にこうやってバッサリ捨てるより、日々ありがたがってそのたび継続的に整理整頓するのがきっと一番いい。

18時頃に母が帰ってきて、掃除に軽く感謝を述べられた。父親にも感謝され、掃除って自己肯定感を上げる意味もそういえばあったな~、なんて思う。母はこのあと飲み会に行くらしく、化粧と服装を整えたあとが若すぎてビビった。やっぱずっと動いてたら自動で若くなるんだろうな。

父の誕生日が明日、という話で父は「あ、そっか!!!」と言っていた。こっちは老けすぎている。
「今年は○○歳、という実感がある」「しばらく○○歳(2020年頃の年齢)で止まってる感じだった」と母と共に話していて大笑いした。
実感として本当に時間の感覚がないんだ……とちょっと不思議だ。

そういや母は父親の調子が崩れた(極に触れた)時「嵐みたいなものだから、過ぎ去るのを待つっていうか……」と言う。父親自身も「今調子が崩れてるから家にいない方がいいかもしれない」と連絡してくる。自分に対しても他人に対しても、徹底的な諦観は家族から学んだんだろうな、と思う。
病的で波的なものだ、とわかっていればあとはもう傾向と対策であって、慄く必要がひとつもないのだ。病識がある、というのはそういうこと。

同時にしんどいな、とも思う。その波がなかったら、とないものねだりしそうになるが、しばらくこのままだけどやりながら覚えよう、とも思う。例えば統合失調症は後に引けなくなるとそのあと一生薬を飲む必要がある。

なんだかんだ嫌なことは覚えてない、くらいが一番いい。「忘れる」というのは最大の防衛反応だ。

それでいて年齢で落ち着く、というのも同じような人が割と通っている道だ。ロックスターも文学の才がある人もそう簡単に亡くならないくらい医療が進歩しているから、日々を淡々と健康的に進めていきたい。

……基本的に家庭内に言葉が足らない。余り物にも日付のメモがあればいいし、買い出しのお金を貰えれば家事炊事も分担するし、定位置を言ってくれれば従う。
ただ徹底しすぎると、これはもう仕事だな、みたいな気持ちにもなる。個々に強制するのは大きなストレスだから、余裕や活力がある人が分割して代替する、というのはどういう環境でも適用できると思う。仕事場の人数が1人多い時期にもそう思った。

余らせていたじゃが抜き肉じゃがをモリっと食べていると、兄から「19時からオープンエイト(カードゲームのパックを剥いてすぐ戦う限定戦)しよう」とLINEが来た。どうせ安静にしなきゃいけないからとりあえず乗った。

一戦したあと、楽しくはあったが疲れが上回って「ごめん、風邪ひいてて思ったより眠い」と断った。孤独が好きなのではなくて、物事の節度やルールを学ぶのとタイミングの噛み合いを察知するのに一人でないとペースが乱れる、というだけだ。

気遣いも頑張りも考え方も楽しみ方も苦しみ方も、どうしても過剰になってしまいがちだ。それでいてそれらは連動するし、抱え込む前に解いて霧散させる必要がある。

整理してみると無理をしている方に入るっぽいので、喉風邪はまだまだ続きそう。「頑張りすぎ」と「怠けすぎ」の間が、正直今もまだよく分かっていない。

完璧な人生を欲しがる前に
今日笑ったかどうかを確かめろよ
まだ生まれてもいない未来に期待はすんなよ

seasoning/日食なつこ

こなまるの凄いところ:黒歴史を作るのに全く抵抗がないし、消さない
理由:目に見えている人が全員現在進行形で黒歴史だし愛おしいので

 今となっては良い思い出である。

こなまるでした。

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