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娘の誕生日に思うこと

昨日は娘の誕生日だった。
私が母親になった記念日でもある。
この日は毎年、娘を産んだ日のことを思い出す。
難産で、あんなに苦しくて辛い(失神するかと思った)思いをしたことないくらいで、生まれた後は本当にホッとした。
雪のチラつく寒い日に、病院から実家に帰る車の中、命がけで守るものができたのだなと、ふつふつと力が湧いてきたのを覚えている。

その後、詳細は控えるけれど、娘のために何年も病院に通うことになる。
まだ子育ても不慣れで、ただでさえ心細いのに、相談する相手もいなくて(両親は遠く離れて暮らしており、仕事も忙しかった)、でも、『お母さんが暗い顔をしていたら、子どもさんが不安になりますよ』と看護師さんに言われて、それもそうだと努めて明るくしていた。
そして、あまり神経質になると子どもにも良くない影響も出るかと、あえて細かい口出しもせずに育ててきたけれど、いつも不安でいっぱいだった。
(あの頃にSNSがあったら、少しは不安も解消されたかなと思う)
その後も、入院したり手術したり、その度に心配しすぎないように、大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせて。
入院した際に、同室のお母さん方の強さに感銘を受けたのも大きい。
難病を抱えているお子さんのお母さんほど、強く明るかったように思う。

そんな娘も今では仕事に忙しい日を送っている。
相変わらず身体はあまり強くないけれど、少しずつ体質は改善されているようだ。
母親の役目は終わったと思う。
後は娘の思うままに歩んで欲しい。

ひとつ言わせてもらえば、自分にも人にも厳し過ぎるところがあるので、もうちょっとだけ甘くなると、気持ちも楽になるのになぁと。
本人にも言っていることだけれど、性分はなかなか変わらないようだ。
まぁ歳を重ねるごとに柔らかくなるかな。

こういう文章はハタチを迎えた日などに書くのがふさわしいと思うのだけれど、成人式をとうに迎えた娘とハッピーバースデーを歌い、バースデーケーキを食べつつ、『もうそんな歳になったのか』と感慨深い思いがしたので、書き留めておく。

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