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ピンボール

みなさんはピンボールしたことありますか?
ゲームセンターにあったり、たまーに旅館にあったりもしますよね!
ボールが勢いよく、あっちへこっちへ…
ええ、ボールを…
ボールならいいんですけど、楽しくてね。
どんなに激しく飛ばされても…
ボール以外でやった事ありますか?
私はやった事あるんですよ!!

何度か私のNoteを読んでくださっている、稀有な方々ならただピンボールをしたくらいの事を記事にするはずがない、ともうお分かりでしょう。

それは、バイクに慣れ始めてもう少しで1年になろうかと言う秋ごろでした少々イキってスピードも出せるようになってたんです。
その日は少し遠出をして、親戚の家に遊びに行きました。
帰りは少し遅くなり、もう日は暮れていました。
大きな国道は帰宅ラッシュなのか、渋滞が続きなかなか前に進まず、イライラが募ります。
渋滞緩和の為に、交差点が立体交差になる大きな道でしたが、なんでか立体交差の前後は信号と言う意味不明っぷり。
そして、とある信号が青になり、先頭だった私は勢いよくその陸橋を登り始めました。オラオラしてた訳です。

しかし・・・

渋滞はその先にもありました。
ええ、ちゃんと教本にも載っているアレです。
登り切った先の下りは渋滞中。
だって、そこに信号あるんだもん。
陸橋のピークに差し掛かって、下りが見えた時には既に遅し、やすしきよし。
目の前のテールランプが目前に!フルブレーキを掛け、リアタイヤを滑らせ蛇行しながら減速するも、バイク右側と車の左後ろがごっつんこ。
MTBをやっていたお陰で、滑る事には慣れていたので転倒は回避。
「あー、当たってもうた…」
とだけ思っていたのですが、

「あれ?自分が先が見えなくてぶつかった、って事は後ろの車も見えてないんちゃうん?」
私、賢い!! 正解!! 見えてません!
はい、ぶつかってきました!
追突車に追突来ました! キー!ガシャーン!ってあれです。 
この時点で関係者は車2台とバイク1台。

しかし、車の質量エネルギーがその1/3程度の重さのバイクが吸収できる訳もなく、わずかに左を向いていた私のバイクは隣の車線へGO!
オレンジ車線だし、そんな所からバイクが湧き出てくるとも予測はなく、
ついでに左の先頭車も、私たち同様「やっと空いた!」と思って陸橋へ。
下りに差し掛かった瞬間に飛び出るバイク(私)
派手に吹き飛ばされました…

三者目線で言うと、追突事故に追突して事故になって、追突事故が発生した
私目線では、追突したら追突されて、それがきっかけになり追突された。
後ろの車目線だと、追突事故があって、追突事故したら追突事故を引き起こした。になり、
また、最後の車からすると、追突事故が発生してた所に追突事故をした所を見てたら、追突事故を起こした。となる訳です。

さあ!難しくなって参りました!
みなさん、付いて来れてますか?
これが人間ピンボールですよ!!

私はほんの一瞬で車三台に当たるという、珍しい事故を起こしました。
最初に当たった時点で、もし転倒していたら3台目には当たらなかったかもしれませんが、車と車の間に挟まれていた可能性は高いです。

3台に当たった後、数メートル先でとうとう力尽き、転倒。
一応、私が生きてそうなのをみなさん確認して、右車線を開けるべく私のバイクを起こそうとしてくださるのですが、素人ではなかなか難しく。
なんだか足が痛いのですが、自分で引き起こし、またしても救急車待ち。
少し離れたところでマルボロで一服中に救急車到着。
渋滞拡大しちゃってごめんよぉ…

最後に当たった車にはカップルで、女性が泣きそうになってて何だか申し訳なかった。まあ、デートで人撥ねるの見ちゃったら嫌だよね。
その後も幸せである事をお祈りします。

凄い勢いで救急隊がストレッチャーを下ろし、
「バイクの運転手さんはどこですか!!?」と呼んで走っている。
後から聞いた話では、
”車3台、バイク1台の事故発生。バイクは全車に当たった模様。ケガの状況は不明」と指令を受けたそうな。
そりゃ、最悪形を留めてないかもな…って思うわな笑
少なくとも足が無いとか。
で、びっこ引きながらも呑気に「私でーす」とタバコ吸いながら出てくるので、信じられない様子。
救急隊「え?」
私「え?」
って寒々しい空気が流れました。

近くの病院に搬送され、またしてもさっきの指令を聴いた救急の先生と看護師さん達が慌てて飛び出してくる。
今回は軽症でもサイレン付き。

そして、私が自力で降りて来る。
先生たちの目線は二人目がいるのかと奥を探す…
いや、怪我人はワシや。
コントか!って言うくらいにまた無音の時間が過ぎる。
先生「え?」
私「え?」
先生「自分で歩けるの?」
私「はい」

取り敢えず、緊急の処置室に行き看護師のお姉さんに
「ズボン脱げる?それとも切る?」と言われ
自慢のリーバイス501だった私は脱ごうとした所、
お姉さんはあっと言う間にボタンフライを一気に開け
(これ、実はすごいんです、逆側からジップではなくボタンフライを一気に開けるのは難しい、慣れた手つきがちょっとやらしい)
レントゲンを撮り(ここではちゃんと撮ってくれた脚なのに)
奥でラーメン啜りながら写真を見る先生。

気合入ってた先生たち、面白くなくてごめんなぁ…
ER24時!みたいな緊迫のシーンのはずだよねぇ。

折れてなかったので、消毒して終了。
看護師さんは、
「近くの人?」まで優しかったのに
「京都で学生」って言った瞬間、どっか行って帰ってこなくなった。
白衣の天使とは?

先生はラーメン完食してから出てきた。
ラーメン伸びる>軽傷者
どうにも医者の引きは強いらしい。

人間ピンボールはなかなか経験できませんね~
数日後、バイク屋さんと引き上げに行ったのですが、マフラーは竹やりみたいに天を向き、外装はボッコボコで
「これで生きてる人とか初めて見ました」と言われる始末。

保険で翌月には新しいの購入しました!!
みんなもピンボールはゲームだけにしようね!!

さて、次は何のネタにしようか




自己肯定が爆上がりします! いつの日か独立できたらいいな…