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行政業務の外注について

今日は札幌市に来ています。札幌市では雪像が街中に並ぶ雪まつりが2月4日から開催されます。

作製中の雪像

さて、外注は、組織の限りあるリソースを効果的に使っていくために重要だとは思いますが、外注にもデメリットがあると感じることあります。

実行力の低下

外注は、組織が苦手なことを得意な方にお願いをする、あるいは外注によって組織内の人手を浮かせるなど、大きなメリットがあります。
しかし、実務があって獲得できる経験が少なからずあるため、外注に頼りすぎると、自らが業務に取組む機会を失ってしまい、知見が蓄積されない状況になってしまう懸念があると思います。
実務の経験はその人の経験値となり、その経験が様々な業務に応用できる人材になっていくと感じています。

そのため、外注に頼りすぎると、組織の人材の経験や成長する機会が減り、その結果、自らが実行する力を失っていくことが懸念されると考えます。

研究、開発能力

業務の中でも、今後にわたって自分たちが管理、運営していくものは、トライアンドエラーによって、独自の知見を蓄積していくことが必要と感じます。
例えば、道路の管理においては、全国的な標準工法があったとしても、雪国の場合は必ずしも適さないことも少なくありません。北海道では寒地土木研究所という期間が北海道の気候などにあった工法を研究していますが、それでも細かなところまで、全てを網羅することは難しいでしょう。
そのため、自分で研究、開発をして、独自の知見を持っていくことが重要と感じます。

システムの外注

最近はDXの動きでシステムを外注することが多いのではないでしょうか。
私の職場でもありますが、その一部には入力するデータを自らで編集できないものがあります。閲覧システムを前提としてつくられたようです。
これでは、少しの変更があった場合でも外注する必要があり、その都度外注コストがかかってしまいます。

こういったシステムに関しても、自らで編集できるようなものでなければ、運用に余計なコストがかかってしまう上、痒いところに手が届かないものになってしまいます。

外注に向いているもの

専門的な業務に関しては、外注する必要がありますが、望む成果物が発注者側の担当者が十分に理解していない、良い成果を得ることは難しいと感じます。
そのため、外注による丸投げは非常に危険で、発注者側にも業務プロセスの知識が必要です。

個人的に思うのは、完結型のようなものや、手続的な業務は外注に向いていると感じます。
外注を有効的に使い、本来やるべきことに時間を割けるよう活用していくことが大切ですね。

さいごに

今回の記事は、私が担当したとある計画策定業務の委託先とのやり取りが歯痒いものだった経験から描いたものです。
こっちの意図に即した成果は委託では限界があると思いますし、委託するにも、その業務の本質を理解していなければ、有意義な成果を得ることは難しいと感じました。
やはり、発注側が委託の意義とお互いの役割を十分に理解する必要があり、そのためには発注側の能力向上が必要だと考えます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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