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日本中の橋やトンネルが古くなっている

こんにちは。
今日は、日本中の橋やトンネルなどが古くなっているという話を書きます。
主に道路の橋やトンネルなどのことを書いています。

道路整備の最盛期

国土交通省のホームページに「道路の老朽化対策」というページがあります。

ここには、現在、全国で進めている道路の老朽化対策に関する国や都道府県、市町村が管理する橋やトンネルの統計データ等が掲載されています。

道路は、1950年代から1970年代前半までの高度経済成長期による道路需要の増加等により、時期が集中して整備が進んできました。
今ある橋やトンネルなどは、多くは1960年代から1980年代に造られていて、建設ピークは1970年代半ば頃のようです。

橋やトンネルなどが古くなっている

道路整備の最盛期に造られたものは、今時点で、建設から40年〜60年ほど経過していて、古くなってきている現状があります。

橋などの耐用年数は、減価償却期間などから、一般的に50年が目安と言われています。
耐用年数は、自然環境や交通量などによって異なるので、あくまで目安です。

国土交通省の資料によると、2022年時点で建設から50年が経過している橋は、日本全体で約3割あり、2032年時点では約6割まで上昇するとされています。
つまり、今後10年も経たないうちに、全国の橋の半分が、50年以上経過したものになることになります。
なかなかインパクトのある数字だと感じます。

50年経つと橋やトンネルなどは壊れる?

50年というのは、あくまで目安です。
ただ、やはり古くなると、鉄に錆が生じたり、コンクリートが欠けるなど、痛みが出てきやすくなります。
橋の耐用年数については、国土交通省の国土技術政策総合研究所が調べています。

建設年次    平均寿命  標準偏差
1941〜1950年 30年    10年
1951〜1960年 60年    20年
1961〜1970年 70年    20年
1971〜1980年 70年    20年
1981〜1990年 100年   30年
※抜粋しています。

国土交通省国土技術政策総合研究所資料より

これは、過去に撤去、更新された橋のデータなどをもとに整理されたもので、すべてが実績ではありません。

橋などを造る上での技術基準は、過去に壊れた実績や大きな地震による被害を経て、更新されているため、新しい橋ほど、耐用年数が長いことが見込めるとも言えます。

このため、橋の耐用年数は、50年で壊れて使えなくなるわけではなく、環境や建設された技術基準、メンテナンスの状況等によって、異なると考えられています。

対策について

すべての橋やトンネルが50年で壊れるというわけではなく、メンテナンス次第で50年以上に使うことも可能と考えられています。

このため、全国的に、今ある橋やトンネルなどを長く使えるよう取り組んでいます。

具体的には大きく二つ、
◯5年に1度を基本とした定期点検
 橋に手が届く距離まで近づいて目視点検をします。
◯予防保全型の維持管理
 大きく壊れる前に補修していきます。
です。

これらは、平成26年以降から本格的にスタートしていて、今年で10年が経過します。
国交省の統計データを見ると、全国的には補修が進んでいるようですが、100パーセントというわけではないようです。

いずれにしても、橋やトンネルなどは、これからどんどん古くなっていきます。
さらひ、人手不足の懸念も重なっていきますので、古くなる道路をいかに管理していくかが、今後の課題になっていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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