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見立てと好み

見立てとは対照を他のものになぞって表現すること。千利休が桂川の漁師が腰につけていた魚籠(びく)を花入に使ったのは有名な話である。茶室の躙口や下地窓などは農家の質素な住まいを持ち込んだものである。

好みとは茶の湯でよく耳にする言葉で、曖昧だが、その人が愛好したもの、その人の表現の仕方を示すもの、その品物の作者を示すことなどを意味する。必ずしもその人本人の作とは限らず、同時代の別の人間、または後世の人間が作ったものでも用いられる。

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