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つまらない仕事と、おもしろい仕事

「こんなんじゃ、おもしろくないですよね」

新しい職場で出会った大好きな先輩が、なにも生まなかったミーティング後に呟いた。

「今まで、おもしろい仕事ありました?」
「そりゃありましたよ」

笑いを含んだ、楽しそうな先輩の声がかわいくて、思わずその横顔を盗み見る。視線はパソコンの画面に注がれている。でも、先輩には今までやったおもしろい仕事の風景が見えていたはず。いいなあ。素直に、声に出た。


最近、仕事が行き詰っている。

私が仕事に行き詰まっているのではなく、仕事側が勝手に行き詰まっている。勘弁してくれ。
いろいろと提案しながら企画を進めているはずなのに…「上からのOKが出ないと」「次のMTGで反応を」「●●さんにご意見をうかがって」…かれこれ、数週間が経った。

まだ転職して半年。私の業務負担はたかがしれているけれど、この数週間の行き詰まりの分、納期までの期間は減っている。先輩たちの負担が…自分の力不足を痛感する。

これはいわゆる、大企業あるあるなのか…?と気持ちの落とし所を探しながら働くなかで聞いた、先輩の「おもしろい仕事」発言が頭から離れない。


ブラック企業に勤めていた時は、毎日の売り上げと、毎日の締め切りと、毎日の業務量に忙殺されていた。でも、たしかに、おもしろかった。あれはおもしろい仕事だった。
毎日ユーザーの反応が見れて、毎日ユーザーの動きを追って、毎日だれかとなにかしらに一生懸命向き合っていた。その分メンタルは安定しなかったし、つらかったし、身体も壊したけれど、おもしろかった。

でも、今の仕事がつまらないとは、思ってない。

イライラすることはもちろんあるし、進まない状況にやきもきすることはある。結果が出るまでにとてつもない時間がかかるから、ユーザーの動きは数週間ごとのブツ切りでしか分からない。おもしろくない部分もある。

でも、おもしろい仕事。なんだろう。私にとってのおもしろい仕事って、なんだろう。つまらない仕事って、なんだろう。もしかしたら、どんな仕事もおもしろがれるのは、私の強みなのかしら。

実は、2度目の転職を考え始めている。

どブラックのベンチャー企業に8年。
初めての転職で、ホワイト寄りの大きな企業を半年。
二社の経験で、私の経験値はかなり上がっていて、自分への理解度も上がった。

一度転職できたことは、間違いなく自分への自信につながった。

だからこそ今、
私は本気で自分の未来に向き合いたい。

恋人もいない。家族の心配もしなくていい。人生の中で本当に大事な、自分と向き合うタイミングが来ている気がする。

私は何がしたいんだろう。
私はどう生きたいんだろう。
おもしろい仕事をしたい。おもしろい仕事を見つけたい。
だから私はどんなにつまらない仕事も、一生懸命やってみせる。

今週も、がんばろう。

先輩とごはんにもいくんだ!


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