大学教授は絶滅するか?
こちらでフォローして頂いているすきづきんさんのStand.fm でこの電子書籍を知った。
いろんな職種が紹介されているが、そのうちの一つに「大学教授」という項目が合った。
著者が研究職についてどれほど詳しい方かはわからない。
が、ビジネスライクな語りの中で
「映像授業がすでに一般的になりつつある中で、一般教養科目は映像授業で学習するようになる」
との文言がひっかかった。
実際のところ、研究職を志すもの、研究活動をしていても大学などの機関に就職できず非常勤講師として働く者の数はこのコラム読者の想像以上に多い。
彼らの生業が映像授業化すること、イコール働き口が激減し、国の研究活動そのものの衰退へと繋がることを意味する。
研究活動は研究のみをすれば良いのではない。
若手研究者を育てつつ各分野各機関と連携をして新しい研究分野を開拓していく側面を持つものだ。その若手研究者を育てるのに早くても5年以上はかかるし、映像配信など偏りのある授業は各機関との連携チャンスそのものをなくすことに繋がる恐れがある。フィールドワーク作業の大切さは映像やVRで解決できるものではないからだ。
AIをはじめとするインタラクティブ産業が発展するのは良いことだが、人材を潰す方向へのみ進化していくのはいただけない。映像配信の割合を増やすことに意義はないが、上限を定めておくなどの措置は必要ではないだろうか。
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