アネクメーネにぼくはいて【詩】

アネクメーネにぼくはいて

『ヴェクサシオン』をBGMに

蜜月サラダを食べている

だけどちょっぴり味気がなくて

追加でアンパサンドをひとつ

ベンタブラックのコーヒーすすり

偶数の画数は偶数

奇数の画数は奇数

画数の画数は奇数

だなんてどうでもいいこと考えてる

やっぱり僕は奇数だね

18時間後　BGMは『4分33秒』に

もうすぐ終わるよ1日が

光陰は百代はくたいの過客かかくにして

矢なんかよりもメッチャはやい

ほとんど何もしてないけれど

そろそろ寝ようかそうしよう

石に漱くちすすいでから

流れに枕まくらしようとした

その時スマホの通知が2件

エクメーネにいる妹たち

イコとミキからメッセージ

彼女らとっても已己巳己いこみきで

やることもすべてシンクロニシティ

ふたりともおんなじ文面で　

「タキオンみつけた。おやすみ」と

それは良かった素晴らしい

ウラシマみたいになれるかな

ぼくは「おやすみ」とだけ返して

再び眠りにつく準備

BGMはまた変わり

『As Slow As Possible』

蝸牛かぎゅうのごとくのったりと

過ごしていたい蝸角かかくの上を

ぼくは目を閉じ夢を見る

機械仕掛けの羊を数える