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アジア紀行~インドネシア・バリ島男3人漫遊編③~

UBUD

ウブドに来るのは何度目だろう。ウブドの南に隣接するプンゴセカン村に、「影武者」という和食レストランがある。伊藤さんという日本人が、早い時期にバリに定住し、村の人たちに受け入れられて開いた店だ。今でこそウブドには、かなりの数の日本人が暮らしているが、この当時はせいぜい10数人だったと思う。

「影武者」の裏手に、バルティという知り合いが暮らしていた。彼も日本人で、もちろん日本名があるが、バリではバルティと名乗っていた。
我々の乗った車は「影武者」の前を通ってウブドに入るので、タクシーをとめてもらって、バルティを訪ねたが留守だった。「影武者」の伊藤さんに尋ねると、バルティは別の場所に移ったとのことだ。半年前にバリに来たときは、彼はまだここに住んでいたのだが・・・。

右側がバルティ。この家に住んでいた。

KUBUKU

再び車に乗り、モンキー・フォレストの方向に左折してすぐのところでタクシーを降りる。そこに、ウブドで定宿にしているクブク(KUBUKU)という宿がある。

KUBUKU 遠景

クブクの中に入っていくと、従業員のカトちゃんがいた。これは日本人向けの呼び名で、本当は「クトゥット」(Ketut)という。
バリ島では、子どもの名前は生まれた順に次のようにつける。

・一番目に生まれた子 : Wayan または Putu または Gede
・二番目に生まれた子 : Made または Kadek
・三番目に生まれた子 :Nyoman または Komang
・四番目に生まれた子 :Ketut
・五番目以降は、また最初のWayan(Putu/Gede)に戻る。

カトちゃん(Ketut)は、だから四男だ。
突然あらわれた私を見て、びっくりしていた。靴を脱いで、眺めのよいレストランに落ち着くと、バリにやって来たという安堵感のようなものが、体の中に広がっていく。
宿泊を申し込むと、今夜はフルで、明日からなら大丈夫だという。それでも、我々が飲み物でのどを潤している間に、今夜の宿を探しに行ってくれる。
しばらく待っていると、カトちゃんが戻ってきた。近くのウブド・ビュー(UBUD BIEW)という宿に泊まれるという。バイクで一人ずつ運んでもらう。


UBUD VIEW

ウブド・ビューもクブクと同じような、木と竹とレンガで作ったような素朴な建物だった。2階建ての上下二部屋に泊まることにする。
2階のテラスから眺める景色はとてもいい。遠くに水田が広がり、椰子の木々が見える。どこか懐かしい景色でもある。

竹で組んだベッドもシンプルだが快適だ。1階の部屋をYとM君が使うことになった。

宿泊費は3人で70,000Rp。 日本円で4,000円ほどだろう。クブクよりゆったりとしているし、ずっとここに泊まってもいいような気がする。
主人のワヤン(Wayan)はミュージシャンで、ガムランの演奏家である。といっても、ウブドの人たちは、だれもがミュージシャンかダンサーか、アーティストだ。そのような芸術または芸能が、生活と密接に結びついている。主人はガムラン演奏で、日本にも2度行ったことがあるそうだ。今夜も寺院で、ケチャ&ファイヤーダンスがあり、それに出演するというので、チケット(1枚15,000Rp)を購入した。
ウブドに到着したばかりだが、いきなり忙しくなりそうだ。

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