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【界導】 王契約

こんにちは。
komainu(@koma020116)です。

今回は先日のBCGFest23-24でSIGMA(@SIGMA_Robellion)が準優勝した王契約を解説していこうと思います。




最近のXのTLでは「王契約にセト!?」と言った声も多く、大変話題のデッキですが、
今回の王契約は僕がマチャコ杯で9-2優勝したものを改良したものになっており、現環境に多いアイボウ、獄契約などに有利なデッキとなっていることから今後益々の活躍が期待できるデッキです。


その反面、「ドロソを打つと手札が減る」というデッキの性質上、どうしてもプレイがシビアになりがちで1ミスから急に負けに繋がってしまうこともあります。

今回は、そんな最難関デッキ王契約のプレイや構築論を解説していきたいと思います。



○デッキリスト

相棒獅子ラオン×3
近衛師団コション×3
近衛師団フェディック×2
近衛師団ドラグーン・ゴレム×3
近衛師団ハイドライン×3
近衛師団 天空獅竜アークハイドラ×2
近衛師団オルト・タイガ×2
近衛師団 軍師ナルシス×2
イノレーサー×3
竜騎兵ラオン×3
超獣王ベヒードスXV×3
覇道王キング・ラオン×1
覇皇帝カイゼル・ラオン×3
創界神セト×3
ヴィルカイックビーチ×2
オラクルXX オーバージャッジメント×2


これはkomainu本人のリストでSIGMAが3on3で優勝したリストはフェディック→オバジャ


○デッキの概要

アグロもできるコンボデッキといった印象。

基本的に目指したいのは、

・《創界神セト》によるマジックロック
・《近衛師団オルト・タイガ》によるAS終了不可
・《近衛師団 軍師ナルシス》によるバーストロック

キングラオンまであるとなお良い


この3つを駆使して状況に応じたいわゆる「確定リーサル」を狙いに行くのがメインのプランです。

なので、多くの試合は2〜3tに1回目の《覇皇帝カイゼル・ラオン》を投げてアドを稼ぎ、次のターンに2回目の《覇皇帝カイゼル・ラオン》で勝ちに行きます。
もちろん1回目の段階で全てのパーツが揃っていたらそのまま走って構いません。

アグロはどういう場合にするのかというと、《オラクルXX オーバージャッジメント》を抱えた状態で盤面に十分な点数がある場合、

1回殴る

防がれる

オバジャで耐える

カイゼルで〆

のようなルートをとることもできるといったくらいの感覚で、無理してアグロを通しに行くようなデッキではありません。

筆者は先日のガンスリで何度か王契約と対面しましたが、その時の対戦相手は中途半端にこちら側にコアを与えたのが原因で、返しのリーサルを防げずに負けている人を何人か見ました。
元々受けがペラいデッキなので無理なアグロはむしろ悪手と言えます。


○構築論

・ベヒードス3投

《近衛師団 軍師ナルシス》と同じく、王契約の2ドロー2ディスのドロソ群をターン1で実質2ドロー1ディスにしてくれるカードです。

最初はただのリソース程度に思っていましたが、これを引けている試合と引けていない試合で打点の出方や最終盤面の決定力に大きな差があると感じたため3。


・AFOドロソ11投

余った枠に入れられるだけドロソを入れた結果この枚数。
多ければ多いほど強いです。


・アークハイドラ2投

テキストを最初読んだ時雲契約の《蠱惑姫ミズア》のようなコピー効果だったため、脳死で3投するカードなんだと思って調整を開始しました。

しかし、このデッキは《相棒獅子ラオン》の踏み倒し効果をアタックステップに行いたい場面が多く存在する都合上、このカードが場に出ている状況はプレイの選択肢を狭めている上、カウントこそ伸びるもののこのカードを経由しても手札総量は増えていないためあまり強くないという評価に変わり2枚。

正直もう1枚抜いてもいいくらいに評価は低いですが、アルティメットに干渉できる除去効果がこれと《竜騎兵ラオン》アタック時しかないので泣く泣く2枚採用。


・フリーデン不採用

多くの人が1番気になっている部分かと思いますが、僕はこのデッキに《聖皇ジークフリーデンXV》は必要ないと考えています。

まず、フリーデン必要派は

「ダークタワーどうすんの?」

「アグロなんだから雑にフリーデン強くね?」

と思っていることでしょう。


結論から言ってしまうとフリーデンを入れてもタワー対面には勝てませんでした。

なぜかと言うと、初手にタワーを貼られた場合、こちら側はラオンの復帰ができないため必然的にリソースの細い試合を強いられます。

そんな中、フリーデンを開いて捲ろうとしても、相手が開かせてくれるはずもありません。

こちら側のリソースがほぼないに等しいんですから、当然のように

タワー2枚目を引くまでは防御札で耐える

フリーデンを余裕で踏める状況で踏む

というプレイを徹底してきます。

そうされた場合、むしろフリーデンを伏せたことによるハンド1枚分のマイナスが大きく響いてしまい、打点を出すことやオバジャを抱えることすらままならなくなってきます。

そのため、初手タワーで詰む一定の試合は割り切って、逆に「初手にタワーを引かれなければ絶対勝つ」くらいの構築にした方が勝率が伸びると考えました。

幸い、新弾で追加された《近衛師団コション》がネクサス破壊を持っており、デッキパワーをほとんど落とさずに入る《ヴィルカイックビーチ》とのシナジーで《ダークタワー》を突破することもできます。

なので、メタのメタを過剰に入れてデッキの再現性を落とすよりかは純粋な火力で勝負した方がいいと判断し、フリーデンは0になりました。

フリーデン入りを回してみると手札のその1枚がバーストゾーンに行っている苦しさがよく分かると思います。


・オバジャ2投

個人的見解ですが、このデッキは《オラクルXX オーバージャッジメント》をたくさん抱え込んで打つ試合はほぼ負けています。

例えば、《獄炎の四魔卿ブラム・ザッファーグ》のロックターン通過や普通のデッキとの何ターンにも渡る殴り合いなどですね。

手札リソースがとてもシビアなデッキであるため、《オラクルXX オーバージャッジメント》を複数回撃った上で山上に頼らずリソース復帰できる試合は稀です。

そのような試合は、そもそも受けに回る展開にしたこと自体が間違っていることが多く、1枚目のオバジャを切った返しのターンには確定リーサルを出せるように準備していないこちら側のプレイに問題があることが多いと思っています。

3投にすることによって1枚目のオバジャを引きやすくすると言う考え方もありますが、基本的に先2や後2でのキルは相手の盤面を全て捌いてエンドしておけばほぼないに等しいため、「受けを3枚入れるためにドロソを抜く」という行為自体がマイナスだと思い受け札は2枚採用に抑えました。


・覇道王キング・ラオン1投

詰めの質を1枚で格段に上げてくれるカードであり、このデッキはトラッシュをほぼ手札として使えるため入れ得です。

キャスゴの《オラクルXVll オーバースター》突破や、アイボウの《頼れる相棒》+《絶甲氷盾re》の突破に使います。




○各採用カード解説

・相棒獅子ラオン

メインエンジン。
C8達成を目標に動くため、カウントが足りている場合はAFOを召喚せずリソースを貯める場合も。

《イノレーサー》を回していくのがカウントを貯める上では最大効率なので、ナルシスベヒードスが見えていない時に過剰にAFOを切り過ぎるのは禁物です。(手札が3枚を切ったら本当に出していいのか要検討)

効果はメインステップでもアタックステップでも使用できるため、《近衛師団ドラグーンゴレム》や《近衛師団 天空獅竜アークハイドラ》がいるときはそれらのアタック時効果を使用してからアタキャンする形で新しいAFOを召喚すると効率よくカウントが進みます。



・近衛師団コション

新規で追加された「獣頭」持ちのAFO。

《創界神セト》に神託できるだけでなく、召喚時に手札増加後バーストを踏まないところも優秀です。

※ドローに対してバーストを踏まないだけなので、召喚時バーストや《相棒獅子ラオン》に対するハンド増加後バーストは踏んでしまうところは注意。

AFO効果はネクサス破壊で、《ヴィルカイックビーチ》を都合よく置けていた場合に《ダークタワー》や《月鬼城》、ハンド保護ネクサスなどを破壊することができます。

一見強力にも見えますが、《ヴィルカイックビーチ》を置く行為自体がカウントと引き換えに山を掘り進められる枚数を損しているためあまり進んで使うような効果でもありません。




・近衛師団フェディック

AFOドロソ2種目。

3コスト1軽減な上系統も微妙、AFO効果も微妙なため採用枚数が1番少なくなっています。

一応《近衛師団コション》と違い、AFOをディスカードすれば召喚時バーストも封じられるという点が評価点です。




・近衛師団ドラグーン・ゴレム

AFOドロソ3種目。

最軽量1コストで召喚できる上、アタック時にもドロー効果が発動することから先攻1ターン目の召喚優先順位が最も高いです。(イノレーサーを除く)

AFO効果もC8達成を助けるカウント効果であり、腐る場面が全くないことから3枚確定で見ています。




・近衛師団ハイドライン

AFOドロソ4種目。

AFO効果は軽い除去となっており、主に序盤の《テッペンバディ アイボウ》やフィニッシュ時のブロッカーを退かしたい時に使います。

アルティメットに触れないことから微妙に使いにくい場面も多く、枠を確保する名目なら2枚までは落とせそうなカードだと考えています。




・近衛師団 天空獅竜アークハイドラ

除去やカウント、ラオンのコピー等サポート効果の多いAFO。

《覇皇帝カイゼル・ラオン》から殴り始めた時に相手の《相棒魔卿ジャバド》を処理できる唯一のカードであるため、獄契約対面で特に重宝します。

現在は《相棒魔卿ジャバド》の採用枚数が1枚であることが大半なため、2枚採用しておけば十分除去が間に合いますが、今後《相棒魔卿ジャバド》の枚数が増えるようなことがあれば、それに対応してこちらも枚数を増やさなければならないと考えています。

現状はメインステップ限定のコピー効果の使いにくさが目立つため2枚。



・近衛師団オルト・タイガ

アタックステップ終了メタ持ちのAFO。

コアブースト効果を持っていることから、自身に1コアさえ置けていればラオンのアタック時で自動でコアが乗ってAS終了不可が発動します。

嵩張った時リソースにならないのが負けにつながるシーンもあったので2枚の採用。




・近衛師団 軍師ナルシス

回収持ちのAFO。

これらのサイクル(ナルシスベヒードス)はターンに1回のみ回収できるため、リーサルターン以外のAFOのドロソは毎ターン1枚だけプレイするようにデッキを掘り進めていくと手札が減らなくて良いでしょう。

詰めの時のバースト無効にも使うため3枚入れるのも検討しましたが、ドロソではないカードに3枚枠を割くのはベヒードスクラスの必須カードではないとやりたくなかったので2枚。



・イノレーサー

カウント効率最高のドロソ。

手札に踏み倒し先のAFOのドロソがある限りは《相棒獅子ラオン》の回収効果はなるべくこれに充てて最速の《覇皇帝カイゼル・ラオン》に繋げたいです。




・竜騎兵ラオン

煌臨でアタキャン、踏み倒しでアタキャンすることでAFOのアタック時効果を2回発動できるカードと言った認識です。

よくある場面としては、

ドラグーン(ソウルコア)殴ってC6

竜騎兵乗ってアタキャン

竜騎兵殴ってC8

竜騎兵からラオン出してアタキャン

新しく出たラオンにカイゼル

この流れを辿ることで低いカウント数から一気にカイゼルでの大量展開を狙うことが可能です。(竜騎兵から出したラオンの効果まで使うとC4からいきなり走れる)

踏み倒し先は主に《相棒獅子ラオン》2枚目or《イノレーサー》が多く、これを使うときは優先的にそれらのカードをトラッシュに落としておくと強い動きができるでしょう。




・超獣王ベヒードスXV

回収サイクルでリソースでありながら、フィニッシュにも貢献してくれるスーパーカードです。
あと獣頭です。

ダブルシンボルや誘発封じの必要性が高すぎる観点から3枚採用。




・覇道王キング・ラオン

サブフィニッシャー。

盤面保護も強力で、終了時のバーン、回復効果も足りない押し込みとしては十分すぎるため採用。

防御封殺のパーツがどこか足りていなくてもこれさえあればなんとかできる印象。




・覇皇帝カイゼル・ラオン

フィニッシャー。

AFOの大量展開効果はトラッシュにAFO(同名でOK)が4枚あればいいので覚えておきましょう。
踏み倒し対象は別名でなければなりませんが、トラッシュのAFO4枚は同名でいいです。

バーン効果が強制なので《青の世界》や《覇王爆炎撃re》を食らったらやばい場面では注意。




・創界神セト

獣頭を5回出すとマジックをロックすることができます。

具体的には、
メインラオンで1回
竜騎兵煌臨時と効果で2回
カイゼル煌臨時と効果で2回

これで1ターンで5コア貯めることができます。

また、初動としての質も高く、現環境ではほぼ絶対に退かされない創界神による1軽減を確保しつつ《相棒獅子ラオン》で回収する用の蒼波カードもトラッシュに用意できることから1ターン目最優先でプレイするカードになっています。




・ヴィルカイックビーチ

《近衛師団コション》の効果誘発用のネクサス。

カウント効率はいいものの、デッキを掘り進められない行為にコストを支払うという時点で弱いので最低限の2枚のみ採用。




・オラクルXX オーバージャッジメント

防御札。

上で書いた通り2回打つとリソースが無くなって負けるので2枚。
1枚目からディスカードに回ることも多い。




○デッキの回し方

1ターン目

・竜騎兵or2枚目のラオンがある場合
→ラオンAFO

・ない場合
→AFO

・イノレーサー、セトがある場合
→イノレーサー>セト


2ターン目

・C8を目指せるかを検討する

基本的に1コストにつき1カウント増えるので、その回数分コストを払った時にカイゼルに行けるかどうか、もし行けなかった場合に負ける可能性があるかを検討。
もし死なない場合はフルにドローを見て上振れを目指す。
死ぬ可能性がある場合は1〜2回にドローを抑えてブロッカーを複数面並べた状態でターンを返す。

・明らかにC8を目指せない場合

1〜2回ドローを見てブロッカーを複数並べて終了。


3ターン目

リーサルを目指す




○対面知識

後手殴り契約には後手検討。(相手の先2を避ければ勝てるので)
それ以外は脳死先手。


・アイボウ

《創界神セト》まで込みの確殺を狙います。
《創界神セト》が置けたら盤面のスピリットを全て自壊しながら《オラクルXX オーバージャッジメント》を構えて耐久。

この時、トラッシュから2枚目の《相棒獅子ラオン》を回収しておくことで1枚目の《相棒獅子ラオン》の自壊が許されるようになるため頭の片隅に入れておきたいです。


コンボパーツが揃い次第カイゼルから全てを投げて勝ちに行きます。

この時、コアに余裕があればカシウスケアのために《超獣王ベヒードスXV》を出してから《覇皇帝カイゼル・ラオン》に行けると理想的です。

※殴るとアイボウを除去できるがカウント数的に次ジークに行かれそうな場合※

殴らずにアイボウを放置した方がカウントが進まずターンも帰ってきがちな上、相手に余分なコアも与えずに済むので殴らないプレイで一貫してます。




・獄契約

相手のアクションは後手1ジャバドアタック固定。

こちらの先2はジャバドの除去、無理ならオバジャを構えて次のジャバド効果を使われるのを防ぎに行きます。

先2は1点だけ与えてエンドするのが理想です。
次のターンベヒードス2点→カイゼル2点バーンで勝ち

先2でジャバドを退かした後リーサルを出せる場合でも、ヌーヴェル→リュービで負けな場合は殴らずに先3キルを目指します。(先3なら裏契約のソウルコア、ヌーヴェルの2コアだけでは烈神速の5コア条件を満たせない

ヌーヴェルケアの観点からベヒードス殴り→カイゼルバーンの流れで〆ることがほとんどなので相手のライフ数やコア数はよく考えながら殴るようにしましょう。
カイゼルでのバーン分割リーサルはほぼありません。




・蒼契約

後手殴り契約なので先2割り切りで後手選択検討。

ゼロカウンターは避けるしかないですが、もし避けられなかった場合は《相棒獅子ラオン》の踏み倒し効果を一切使わず《イノレーサー》を回してC8達成からカイゼルベヒードスで勝ちに行きます。

相手も速度を出さなければならない都合上コアを使い切ってドローしていることも多く、《近衛師団オルト・タイガ》でステップ終了を止めながら打点を出せば勝てる試合も多くあります。

序盤のラオンに触れるカードがストリームしかないのもあり、ゼロカウンター込みでも微有利認識。




・呪契約

《ダークタワー》と《月鬼城》は割り切り。

一応貼られた場合に目指す方向性として、アグロとオバジャを絡めた分割リーサルを狙うか、《近衛師団コション》でテンポを崩している間に回し切るかのどちらかを手札に応じて判断。


《創界神セト》を置いた時、呪契約には絶対取れないシンボルを確保できる上、相手の《オラクルXX オーバージャッジメント》を潰すこともできるようになるため、引けたら優先的気キープしていきたいです。

メタ系を置かれなければ妨害が本当に何も無いので大体EXwin。




・零契約

受けがペラいので《オラクル二十一柱VI ザ・ラバーズ》や《アルテミックシールド》をケアできる打点が出たら雑にアグロしてOK。

むしろ試合を長引かせると《巨神機トールXV》に詰まされてしまうため早期決着の意識がかなり重要です。

零契約は先手が弱すぎるのでこの対面も後手選択検討。

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