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【国宝語り】関西地方2・大阪府の国宝

関西地方の国宝の中から、今回は大阪府の国宝を紹介します。大阪府の国宝で、とりわけ素晴らしいのが大阪府南部、河内長野市にある観心寺の如意輪観音坐像です。この仏像は毎年4月17日、18日のみご開帳されて拝観することができます。昨年、久しぶりに拝観しましたが、これぞ秘仏という雰囲気でやはり唯一無二の存在でした。

観心寺と同じ河内長野市にある金剛寺の大日如来、不動明王、降三世明王坐像は一括で国宝に指定されています。かなり大きな像で迫力があります。こちらも4月15日~18日くらいにご開帳されます。

藤井寺市の道明寺の十一面観音立像は顔立ちが大変美しいです。こちらも毎月18日と25日だけご開帳されます。同じく藤井寺市の葛井寺の、本当に手が千本以上ある千手観音坐像も毎月18日のご開帳ですので、4月にまとめて見て回るのをお勧めします。

交野市にある獅子窟寺の薬師如来坐像は基本的に拝観は予約制ですが、それ以上に山の上にあるので、拝観するのになかなかハードルが高いです。足に不安がある私は拝観するのを諦めていたのですが、2011年に東京国立博物館の「空海と密教美術」展で拝観することができました。黒っぽい仏像で、精悍な顔立ちにシャープな衣文が印象に残っています。
大阪府にある国宝の仏像はどれも公開が限定的ですが、どの仏像もかなり個性的なのでとてもおもしろいです。
仏像以外では、藤田美術館(大阪市)の曜変天目茶碗は3つある国宝の曜変天目の中で青の発色が良くて最も美しいと感じました。四天王寺(大阪市)の懸守は平安時代の首から下げるタイプのお守りですが、古いものとは思えない保存状態の良さとデザイン性に驚きました。

建築では、住吉大社(大阪市)の四つの社殿が圧巻です。

大阪府の国宝は隣の京都や奈良に比べて数は多くありませんが、個性的で、時間を忘れて見入ってしまうものや何度も見たいと思うものが多いです。

※タイトルの上の画像は櫻井神社拝殿です。


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