【国宝語り】新たな国宝指定の答申について

3月15日に6件の美術工芸品を国宝に指定することについて、文化審議会が文部科学大臣に答申したとの文化庁の発表がありました。

六観音菩薩像・地蔵菩薩立像(京都・大報恩寺)
和漢朗詠集〈雲紙〉(国・三の丸尚蔵館収蔵)
金峯山経塚出土紺紙金字経(奈良・金峯神社)
金峯山経塚出土紺紙金字経(奈良・金峯山寺)
多賀城碑(国・文化庁保管)
三重県宝塚一号墳出土埴輪(三重・松阪市・松阪市文化財センター保管)

この後、官報に告示されて、正式に指定されます。6件も増えるとは思っていませんでした。

新しい国宝のうち大報恩寺の仏像は既に見ています。数年前に大報恩寺を訪ねたときに国宝の仏像は無いので、霊宝殿には入らなくてもよかったのですが、受付の方に「本堂と霊宝殿を見られますよ」と言われてしまい、見ざるをえなくなったのです。いま思えば見ておいてよかったです。
三の丸尚蔵館蔵の和漢朗詠集は見たことがあるような気もしますが、ちょうど今、見ていない国宝の更級日記と同じタイミングで三の丸尚蔵館で展示されているのです。16日に行く予定だったので、なんとラッキーなことでしょう。更級日記とともに見てきました。どちらも割と読める部分が多くて楽しめました。

金峯山経塚出土紺紙金字経が金峯神社蔵のものと金峯山寺蔵のものがそれぞれ国宝に指定されていて、何が何だかよくわかりません。金峯山寺蔵の藤原道長筆のものは修理中らしいので、何か事情があるのかもしれませんが、修理完了後に指定してもよかったのでは。毎年恒例の新指定国宝展にも修理中であれば展示できないでしょうし。大河ドラマに道長が出てくるからでしょうか。

多賀城碑は多賀城に行かないと見られそうもないので、新指定国宝展には三重県宝塚一号墳出土埴輪と金峯神社蔵の金峯山経塚出土紺紙金字経が展示されてくれたらいいなって感じです。ただ、埴輪については、この秋に東京国立博物館で埴輪の特別展があるので、そちらで展示されるかもしれませんね。新指定国宝展については、まだ発表がないので、まめにチェックしたいと思います。

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