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消費をする責任。



近年、商行為において、

「消費」というものが見直される
流れが生まれています。


その流れの一つとして、
今回は「エシカルファッション」というものに
着目して考えてみたいと思います。



それではさっそく、、、。




そもそも「エシカル」とはどういう意味なのか?
というところですが、


エシカルには「倫理的な」というような
意味があります。

簡潔に言うと、商行為を行う上で
道徳的な、倫理的な考えを大切にしよう!
というようなことです。


ようは、
優しい気持ちになって消費について考えてみよう!
人と地球に優しい消費を考えてみよう!
というような、、、。



日本では、1954年から1973年までの19年間、
高度経済成長期として、
商行為、消費活動がより活発に行われていました。

大量にものを生産、消費することで、
経済活動をより活性化し、
経済利益を大量に生み出していこう、
というような社会の流れです。


そのような、
経済利益の追求、大量生産・消費による利益の算出が
重要視されてきた商業の在り方から、

今日の商行為において、
「エシカル」というワードが 重要視され始めています。


エシカルファッション、エシカルコンシューマー、エシカルジュエリーなど。


これまでは、価格によるモノの価値が
重視されていましたが、

モノや商品との間に価格以上の関係性を生み出すことで、
モノに対する人の考え方を変えていこう、
という流れがあるように感じています。



具体的に言うと、


地球環境や人体に悪影響を与える
化学肥料を使用せずに栽培した
「オーガニックコットン」を使って
服を作る、ということであったり、

その一着の服が生産されるまでに、
賃金、労働環境、労働者の人権問題
などが公正に行われているのか、

ということであったり。


服が生まれることで、
その服を自分が着ることで、
社会がどう良くなっていくのか?


というような意識が生産側だけでなく、
消費者の中でも少しずつではありますが、
大切にされ始めています。


そもそもこのような流れが生まれたきっかけは、
以前文章にも書かせていただきましたが、
2013年に起きた「ラナ・プラザの悲劇」
きっかけであるといいます。


ラナ・プラザの悲劇とは、
2013年4月24日にバングラディッシュの首都ダッカ郊外にある
「ラナ・プラザ」という商業ビルが崩壊し、

当時そこで勤務していた労働者の方々の
1100人以上もの命が奪われ、大惨事となった事故です。



この事故を機に、アパレル業界の現状が
浮き彫りとなり、世界中の人々にとっても
自分自身の消費について考えざるをえない
事故であったのではないでしょうか。


「可愛くて安い服」を買うということは、
どういうことなのか、

自分が買った一着の服の裏には、

どのような工程があり、
どのような人々の思いがあるのか、

そのようなことを考えることは、
消費をする上では必要なことであり、
消費者としての責任なのではないでしょうか。



というようなことを言っても、
それは綺麗事でしかないのかもしれません。


実際に自分がお金を払って買う服なわけですから
社会のため、とか、地球のため、とか、
そんなこと考えてられるか!ということが
如実に表れているのが日本の今の商行為です。


どんなに生産側が意識を変えようとしても、
消費する側がその思いを汲み取ることが
できなければ、それは意味のないことです。


では、どのような意識で「消費すること」と
向き合えばいいのでしょう、、、。


ぼくはその一つとして、
「商品と自分との可能性を考える」
ということが大事なように考えています。


仮に一着の服を選ぶにしても、

手持ちの服との相性を考えることや、
その服をどのように着たいと思うのか、
その服を身にまとうことで自分という人間を
どのように高めることができるのか。


安くてかわいいから買う!ではなく、

商品と自分との間に
どれだけの可能性が秘められているのか、
どんな関係性を作りたいと思うのか。


そのようなことを考えるだけでも、
結果として一着の服を長く着たい、
大切にしたい、と思えるのではないでしょうか。



そして「エシカル」という考えは、
生産者、消費者だけではなく、


両者をつなぐ場とも言える、
商空間、実店舗でももちろん
大事にすべき考えなのではないかと
考えています。


その空間があるからこそ伝えられる
生産者の思いや、
消費者に提示できる空間としての魅力。


これからの商行為、商空間においては、
社会がより良くなっていくためにも、
何より実店舗が生き残っていくためにも
大切にすべきことだと感じています。


ということで今回は、エシカルファッションについて
考えていることを共有させていただきました。


人間は自分に直接的な被害を感じなければ
なかなか行動に移せない生き物なのかもしれません。


それは僕自身、そうであると感じています。


そんな自分を少しでも変えたい。

その思いも僕がデザインと向き合い、
商業と向き合っていく上での
原動力なのだと思います、、、。



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